1.ぐったりしている
猫は野性味の強い動物ですので、自分が弱っている姿を悟られまいと平然を装います。そして、動物なので人間よりも痛みには鈍感な節もあります。そんな猫がぐったりしている様子ならば、明らかに身体に不調が見られる時です。
気が付かなかったけど実は骨折していた、高熱が出ていた、などという可能性もあります。
2.普段とは違う声で鳴く
鳴き声にも状態が表れます
猫は臆病さが強い動物なので、発情期やケンカなどの場合を除けば声を張って強く鳴くことはあまりしません。普段はしないような鳴き声であったり、悲鳴のような鳴き声を出す場合には何らかの異変がある可能性があります。
おしっこする時に変な声で鳴く場合
猫はおしっこのトラブルを起こしやすく、特に尿結石や膀胱炎になってしまう子は多くいます。もし猫ちゃんがおしっこをする際に悲痛な鳴き声を出す場合には、泌尿器系の病気を発症している可能性があります。
できれば家でおしっこを採取して病院へ連れて行くと検査がスムーズですが、難しい場合はとりあえず早めに病院で受診しましょう。
3.耳を伏せて硬直している
「怖いよ」「もうやめて」の耳
猫は強い恐怖を感じている時、警戒心が高まっている時、怒っている時などに、耳の穴を閉じるように耳を倒す仕草をします。外の工事の音が怖かったり、来客があったり、猫同士でケンカをして降参する時などに見せることがあります。
強いストレスのサイン
もし耳を伏せたまま、身体をギュッと硬直させていたり震えているような場合、相当なストレスを感じているサインです。恐怖心は猫をパニック状態にしてしまうことも多く、飼い主を認識できずに凶暴化してしまうこともありますので注意してください。
恐怖の対象から遮断してあげよう
猫が耳を伏せたまま硬直している場合は、窓を閉めたりケージの中に隔離してあげるなど、恐怖の対象から遮断してあげてください。無理に確保しようとすると余計に怖がってしまうかもしれないので、逃げる猫は執拗に追いかけないようにしましょう。
恐怖でパニックとなり凶暴化してしまった場合は、猫を大き目のタオルで包むように捕獲するとケガをしにくいでしょう。
4.攻撃的になる
恐怖でパニックになる
猫は恐怖でパニックとなると、飼い主が認識できないほどに暴れてしまうことがあります。猫は恐怖に対して敏感で臆病さを持った動物なので、強い恐怖を感じてしまうと暴れまわってしまうことがあります。猫がパニックになって錯乱してしまうと、本気で噛んできたり抵抗して爪を立てたりしますので大変危険な状態です。
パニックで錯乱した愛猫のお話
我が家の猫は以前、玄関ドアをすり抜けてマンションの共通廊下に出てしまったことがありました。その時いきなり自分の知らない場所に来てしまった愛猫は、恐怖で大パニックに陥りました。廊下の端から端までを何往復も高速ダッシュし、壁をのぼり、悲鳴のような大きな声で鳴き続けました。
そんな状態ではもう私の声も顔も認識できておらず、捕まえようとしても捕まりません。数分はパニック状態が続きましたが、やっと少し落ち着いて身体を硬直させてうずくまったので、ゆっくりと近付いてやっと捕獲できました。
私も愛猫があんなに錯乱する姿は初めて見たのでびっくりしてしまいました。もしこれがマンションではなく家の外だったらと思うと肝が冷えます。
5.激しい嘔吐や下痢
誤飲による嘔吐や下痢
猫が嘔吐や下痢をする原因はいくつか考えられますが、その中でも誤飲による嘔吐や下痢は危険性が高いです。誤飲による嘔吐の場合、飲み込んでしまったものが大きいとつっかえて吐くに吐けなくなっていたり、お腹の中で詰まってしまう恐れもあり大変危険です。
また、誤飲した物が鋭利なものの場合は、内臓の粘膜を傷付けて下痢となる可能性もあります。
猫が誤飲しやすい物
猫が誤飲しやすい物は
- おもちゃの破片
- ヘアゴム
- ビニール製の物
- 輪ゴム
- ひも
- ラッピングの針金
などです。
吐いたものやウンチの中にこれらの破片が出ていないか、食べたであろう痕跡がないかを調べ、あやしい場合はすぐに病院へ行きましょう。
まとめ
今回は猫の「助けて」のサインをご紹介しました。
- ぐったりしている
- 普段とは違う声で鳴く
- 耳を伏せて硬直している
- 攻撃的になる
- 激しい嘔吐や下痢がある
以上の場合には体調や心理状態に何らかの不調が見られる可能性が高いです。ぐったりしている、痛そうな鳴き声を出す、激しい嘔吐や下痢がある場合には早急に病院へ連れて行きましょう。
耳を伏せて硬直している、攻撃的になる場合には恐怖により強いストレスがかかっている可能性がありますので、恐怖の対象を遮断して隔離してあげましょう。
パニック状態で錯乱している猫は本気で攻撃してくることもありますので、飼い主さんがケガを負わぬよう十分注意して捕獲してあげてください。