猫がお漏らしする原因とその対策、掃除方法を紹介

猫がお漏らしする原因とその対策、掃除方法を紹介

猫がお漏らしすることに困っている飼い主の方もいるのではないでしょうか。猫がトイレ以外の場所でお漏らしする原因には、病気や環境など様々な要因が考えられます。そこで今回は、猫はお漏らしする原因と対策、場所ごとの具体的な掃除方法について解説します。

猫がお漏らしする原因

カーペットに粗相した猫

尿失禁

粗相の原因に、トイレを我慢できずに途中でお漏らししてしまう「尿失禁」があります。猫の腹部あたりの被毛が濡れている、床やベッドスペースに水たまりができているような場合は尿失禁が疑われます。尿失禁の多くは、病院における治療が必要になりますので、気をつけなければなりません。尿失禁を引き起こす原因は以下の通りです。

  • 病気
  • 尻尾への外傷
  • 猫の年齢

尿失禁の原因には、膀胱炎や尿結石、腎不全などの病気が考えられます。関節炎や便秘、認知症などでもお漏らしすることがありますので、それまでトイレでできていたのにお漏らしする回数が増えているときは何らかの異常を疑いましょう。特に腎臓が壊れて正常に機能しなくなる腎不全は、高齢猫の死因で最も多い病気とされ、命に関わることもありますので注意が必要です。

また、生後6カ月未満の子猫は神経や筋肉が未発達であることが原因で、お漏らしをしてしまうことがあります。その他にも尿失禁とあわせ後足の動きがおかしい、尻尾が動かせないなどの症状が見られる場合は、尻尾へ外傷を負っている可能性も考えましょう。

トイレに問題がある

粗相のもう一つの原因は、トイレ自体に問題があることが考えられます。猫はきれい好きなので、清潔なトイレでなければおしっこをしたがりません。排泄物が残っていたりトイレが汚れていたりすると、トイレ以外でお漏らしすることが多くなります。トイレは大きさや形、置く場所など、猫によって好みが分かれるデリケートな問題です。

ストレスを感じている

猫は病気以外にも、ストレスが原因でお漏らしすることがあります。運動不足、家の中に落ち着けるスペースがない、飼い主があまり遊んであげられていないなど様々な理由が考えられます。多頭飼いしている場合、他の猫と同じトイレを使うことにストレスを感じる猫もいます。

猫がお漏らしするときの対策

病院で獣医師の診察を受ける猫

動物病院に相談する

猫がお漏らしする状態が続く場合は、動物病院に相談するとよいでしょう。必ずしも病気だけが原因ではありませんが、早めに相談できると安心ですよね。猫がトイレを使わない期間が長いほど、お漏らしを治すのが難しくなりますので、早めの対処が必要です。

トイレ環境を整える

猫がトイレをしたら排泄物を早めに片付け、トイレや猫砂を清潔に保つようにするだけでも猫が粗相する回数を減らすことができます。日頃からトイレを清潔にしていれば、お漏らしの原因がトイレではないと仮定することもでき、病気などを早めに発見できるでしょう。

またトイレ自体の大きさや色を変える、トイレの数を増やす、置く場所を変えるなどの対策は、トイレ環境に満足していない猫には効果的です。ドーム型のトイレに変えたところ、使用率が高まったという話はよく聞かれます。ただし猫によって好みが分かれるので、気に入ったトイレ環境を見つけるまでに時間がかかるかもしれません。

猫のストレス対策をする

ストレスが原因でお漏らししているかもしれないと感じた場合は、飼い主や他の猫に邪魔されずに過ごせる環境を用意してください。猫は狭い場所に隠れる習性を持っていますので、家の中にも隠れられる場所をいくつか用意してあげられるとよいでしょう。また猫の運動不足解消のためにも、キャットタワーなど猫が体を動かせるような高所のスペースを確保するのも大切です。

猫がお漏らししたときの掃除方法

スプレーをかけて掃除をする人

お漏らししたときの掃除のポイントは、水分を拭き取る、臭いを消す、汚れ(着色)を取ることの3点です。同じ場所で粗相しないよう、しっかりと掃除をすることが大切です。以下では、猫がお漏らしした場所別の掃除方法を簡単に紹介します。

布団にお漏らしした場合

猫のおしっこは独特な臭いがあるので、布団カバーのように交換できる部分は交換をおすすめします。しかし寝具はすぐに交換することが難しいので、タオルなどでおしっこを吸い取り、臭いを消す方法を試してみましょう。猫のおしっこ臭は「熱湯」をかけることでほとんど分解され、押し洗いすることで7割~8割くらいの臭いが取れると言われています。猫がお漏らしした部分を先に水洗いし、汚れを軽く落としてから臭い対策するのがポイントです。

もし熱湯だけで臭いが残るようであれば、重曹を溶かした40℃くらいのお湯につけ置き、しばらくしてから揉み洗いする方法や、クエン酸を水で薄めてから霧吹きなどで吹きかける方法などを試してみましょう。クエン酸を使う掃除方法は、猫が羽毛布団に粗相をしたときの対処法としておすすめです。

フローリングにお漏らしした場合

猫がフローリングや床にお漏らししたら、中性洗剤やアルコールなどで素早く拭き取り、その部分をペット用消臭剤などを使って消臭しましょう。ほとんどの場合、その方法で汚れや臭いを取り除くことができます。ただしフローリングの目地の部分におしっこが残りやすいので、その部分は歯ブラシなどを使用してしっかりかきだすようにしましょう。

カーペットにお漏らしした場合

猫が吸水性の高いカーペットにお漏らしした場合、おしっこを拭き取るだけの掃除方法では十分ではありません。カーペットの繊維の中にまで染み込んだおしっこを表と裏から吸収する必要があります。お漏らしした場所に重曹を振りかけ、しばらくたって水分が重曹に移ったところで掃除機でしっかりと吸い取ります。熱湯をかける方法も有効ですが、水を噴射しながら汚れを吸い取る「水掃除機」を利用するのもおすすめです。

畳にお漏らしした場合

畳は素材にい草が使われており、おしっこの水分や汚れを取り除いたり、臭いを消臭したりすることが難しいとされています。布団と同様に熱湯をかけてから、雑巾で拭き取る方法もあります。しかし、い草の隙間に猫のおしっこが染み込むと物理的に取り除くことは難しくなるので、日頃からお漏らし対策をしておくことが重要です。

まとめ

猫用のトイレに入っている猫

猫がお漏らしする原因は、病気や外傷による尿失禁、トイレや生活環境などによるストレスが理由として考えられます。飼い主は何が原因となっているのかを考え、その要因を取り除いてあげることが大切です。

トイレのデザインや置き場所などは、猫の性格や好みなどが関わってくる問題なので、様子を見ながら環境を整えてあげられるとよいでしょう。場所によっては掃除をしても汚れや臭いを取り除くことが難しいこともありますので、事前に対策を取ることが重要です。お漏らしをしたらまずは猫の様子をしっかりと確認し、適切な対応をとってあげてくださいね。

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