猫は守り神?いろんな迷信
猫は大昔「猫又は妖怪だ」と捉えられていたり、様々な言われがあったりしますが、実は守り神としてたたえられています。その理由についてご紹介させていただきます。
1.船を守ると言われる
猫はイングランドなどで「船の守り神」として、船員から大変大切にされていました 。昔、猫は船で人間と一緒に航海していたのです。
一番の役割は「ネズミ駆除」としてです。船内の食べ物や荷物を食い荒らされてしまうことは、このお仕事としては命取り。
今のように可愛いからというだけで飼育されていたわけではなく、それらを解決するために「ネズミ駆除」として猫は船に乗り、お仕事をこなし、またその環境への順応も早いために、船の守り神とたたえられました。
2.家の守り神
猫は家の守り神とも言われています。
日本では昔、黒猫を飼うとその家の人間の結核や肺炎、恋煩いなどに悩まされている者を治癒させたという迷信もあり、「病気を患う人が黒猫を飼う」ということもありました。
現在の猫も家をパトロールして見回ってくれたり、飼い主さんを様々な姿で笑わせてくれたりするということは、家の守り神なのでしょう。
3.エジプトでは神様みたいなもの
古代エジプトでは、ライオンの代わりに猫を崇拝したとも言われています。猫頭の「バステート神」は、ヘビ退治の神様として神格化されました。
戦いが起きたときには敵側が盾に猫を描き、エジプト兵を追い払ったなんて話もあるほど、猫は崇拝されていたのです。
猫のミイラは現在多く出土しており、当時猫が亡くなったときには眉を剃って喪に服し、家族同様に死を悲しんでいました。家族同然に猫は愛されていたんですね。
4.ベトナムには猫年がある
日本にはネズミに騙されたために、干支に入ることができなかった猫ですが、ベトナムには猫年があります。
絹製品の産地でもあり、ネズミなどの小動物を猫が駆除してくれることを思うと、尊ぶのは確かでしょう。
5.中国などでは猫は精霊
蚕を食べるネズミを駆除してくれ、農産が栄えた中国やアメリカでは「豊穣の神様」として、そして中世ヨーロッパでも「稲穂の精霊」として、猫は崇拝されていました。
6.猫地蔵があるところも
観光地を歩いていると、山道で猫地蔵があることもあります。これは夜でも目が見えて迷うことないので「猫が道案内してくれるため」に置かれていることもあります。
このようなことを思えば、古くから守り神なのですね。
国によって全く異なる信仰
黒猫は先ほどのように、結核が治るとして大昔に飼育されていたこともありますが、国によってはやはり「不幸を招く」と言われていることもあります。
例えば、イタリアでは猫は「死神の使い」だと言われており、アイルランドでは「不幸の予兆」なんて言われることもあります。
そのような噂によって日本でも「黒猫が横切ると不吉」なんて言ったりしますね。
守り神や死神の使いなど、様々な言われがありますが、果たしてあなたはどのように捉えますか?
まとめ
猫は崇拝されていたり、不幸の予兆だと嫌われていたりなど、時代や国によって全く異なる価値観があったようです。
日本や中国イングランドなどでは守り神として、そしてエジプトなどでは神様として崇められていました。
猫を不吉だと言う国もありますが、いずれにせよ農産物を狙うネズミを駆除したり、船の食料や荷物をネズミから守ったり、人の助けになっていたことを思うと日本では守り神だったのでしょう。