オックスフォード大学トリニティ・カレッジで暮らしていた猫”アルテミス”|指導教員に引き取られ引退生活

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長きにわたり学生やスタッフを元気づけてきたマスコット猫「アルテミス」

2021年10月、オックスフォード大学トリニティ・カレッジの非公式マスコット猫、「アルテミス」が正式に大学生活から引退しました。

アルテミスがトリニティ・カレッジの教務事務室の窓に現れたのは、2009年12月の雪の降る日のことです。

彼女を一時的に保護した猫好きの事務室スタッフは飼い主を懸命に探しましたが、当時アルテミスにはマイクロチップが装着されておらず、名乗り出る飼い主もいませんでした。

こうしてアルテミスは大学の仲間に加わることになったのです。

大学でみんなに挨拶

「大学入職」以来、彼女は中庭の前ですべての人にあいさつをするという職務を忠実にこなしてきました。

ツナサンドを分けてもらえるかもしれないという期待を胸に、芝生の上でピクニックをする学生たちの仲間に加わったこともあります。

また、大学のオープンデーには何百人もの入学希望者を歓迎し、さらに受験者のすり減った神経を落ち着かせることもありました。

日頃から大学スタッフや教授陣の心を和ませ、特に数学のマレイン指導教員にはよくなついていたそうです。

優しいスタッフに囲まれて過ごした幸せな大学生活

12年近い大学生活の中では、結婚式に参加したり2度ほど失踪したりしたこともありました。

ただし、2度目の失踪の際にはマイクロチップのおかげで無事に大学に戻ることができたものの怪我を負い、教務事務スタッフのアシュレーさんとイザベルさんによる献身的な看病で回復する、といった痛い経験もしています。

これまでどうにか大学生活を送ってきたアルテミスですが、2020年3月の新型コロナパンデミックによるロックダウンの際には彼女1匹だけが校内に残されることとなってしまいました。

その時、上級指導教員も警察が1日2回大学を見回り餌を与えてくれるか確信が持てませんでした。

このことから、アルテミスは上級指導教員の自宅に預けられることになったのです。

今や家族のように暮らすアルテミス

指導教員の元で暮らす彼女は、今や普通の飼い猫のように庭とお気に入りのベッドを行き来する生活を送っています。

現在アルテミスは推定14歳ほどで、人間で言うと70~80歳です。

このため、残念ながら彼女は定年に達したとみなし、大学管理当局はアルテミスが引き続き指導教員の自宅で暮らすことに同意したのでした。

大学一同、アルテミスの平和で幸せな引退生活を祈っているとのこと。長きにわたる大学でのお勤め、ご苦労様でした。