気性の荒い元野良猫が「最優秀農場猫」の称号獲得|農場暮らしで才能を開花!

農場でのびのびと暮らす元保護猫が「Barn Cat of the Year」を受賞!

2021年、米国マサチューセッツ州サンダーランドのトーマス酪農場で暮らす元保護猫ソフィー・ジェーンが、「2021 Barn Cat of the Year」を受賞しました。

マサチューセッツ農業会連合が主催するこの賞は、優秀な「農場猫」としての功績が認められた猫に贈られます。

飼い主のローリー・クエバスさんは、このちょっと変わった賞の受賞を知って大いに喜びました。

ソフィー・ジェーンは、トーマス酪農場の子ヤギを育てるための温かい部屋で暮らしており、寝ている時以外は子ヤギの様子を見守ったり、ネズミや鳥を狩ったりしています。

また、飼い主が仕事をしている時はいつもその側にいるそうです。

厳正な審査を経て選ばれる優秀な農場猫

このコンテストは、ペットフードが安全で栄養があるかどうかを検討する非営利団体「ペットフード研究所」が出資。

そしてマサチューセッツ農業会連合にその功績を認められた猫の飼い主には、ペット関連用品の詰め合わせセットが贈られます。

単に思い付きでコンテストに参加したクエバスさんでしたが推薦書には、「ソフィー・ジェーンが農場に来てから、無くてはならない大切な存在になるまで」を詳細に書きました。

審査委員会は主に農場主で構成され、審査では農場での暮らしぶりが書かれた回答書や写真が添付された候補猫20頭の資料が厳正に審査されます。

マサチューセッツ農業会連合のメグ・ジェニングス広報・教育委員長によると、ソフィー・ジェーンは優れた農場猫の条件にぴったり当てはまったそうです。

彼女はトーマス酪農場のネズミや鳥を追い払うだけでなく、とても愛情深い。さらに昼寝が得意という点でも評価が高かったのです。

聞きなれない「農場猫プログラム」とは

クエバスさんとご主人のジム・トーマスさんは、ソフィー・ジェーンを動物保護施設「Dakin Humane Society」の農場猫プログラムを通じて迎え入れました。

農場猫プログラムとは、一般家庭で暮らすのにあまり向いていない保護猫のための譲渡プログラムです。

クエバスさんによると、ソフィー・ジェーンは以前いた家庭で子供や飼い犬に襲い掛かったことがあり、農場のような環境の方が適していると判断されました。

クエバスさんは当初、気の荒い野良猫を想像していたそうですが、実際に会ってみると3kg程度の小柄な猫で拍子抜けしたそうです。

現在はすっかり落ち着き飼い主になつく農場猫

クエバスさんは、素晴らしい猫と引き合わせてくれたDakin Humane Societyに、とても感謝しています。

同施設のステイシー・プライス開発マーケティング部長も、ソフィーのような猫に2度目のチャンスを与え、農場に迎え入れてくれた夫婦を称賛します。

ソフィーのような猫は野外で過ごすことに慣れており、中には人間と過ごすよりも猫と過ごすことを好むような猫もいます。

シェルターでは、こうした猫の引き取り手を見つけるのに苦心しているそうです。

かつては攻撃的だったソフィー・ジェーンですが、現在はとても落ち着きクエバスさんとの間に強い絆を築いています。

クエバスさんにとっても、こんなに愛情を示してくれる猫は初めてだそうです。

農場猫として見事に才能を開花させたソフィー・ジェーン。素敵な飼い主に巡り合えて本当によかったですね。