どうぶつ基金による『TNR地域集中プロジェクト』とは
犬や猫の殺処分が社会的に大きな問題となっています。
とりわけ飼い主のいない野良猫が子猫を産んで、産まれてすぐに殺処分されてしまう子猫が多いようです。
このような悲しい現状を改善するためには、飼い主のいない猫たちの繁殖を防ぎ、家族のいない子猫を無闇に増やさないようにすることが求められます。
TNRとは?
野良猫に不妊去勢手術を施してから元の場所に戻す、「TNR」というのをご存じでしょうか?
現在、様々なボランティア団体などがこのTNR活動に取り組んでおり、公益財団法人どうぶつ基金でも地域のTNRを集中的に行うために『TNR地域集中プロジェクト』を実施しています。
2021年4月から大阪(八尾市)・福岡(筑後市)・宮崎(東諸県郡)の3地域でスタートし、目標を上回る順調なペースで猫の不妊手術が進んでいるようです。
2022年度は公募により実施地域を決めることになっており、全国8地域の応募の中から4地域での実施が決定しました。
『TNR地域集中プロジェクト2022』実地4地域決定!
2022年のプロジェクト実施地域は、熊本県熊本市・福岡県みやま市・宮崎県宮崎市・大阪府八尾市の4地域に決定。
全国から8地域の応募があり、その中でも「野良猫の不妊手術の需要」「行政とボランティアの取り組みや熱意」そして「立地」などを考慮して選ばれたのがこの4地域です。
今回選ばれなかった地域も含めて、どの応募からも猫と共生できる町づくりへの強い気持ちが感じられたとのこと。
今後さらに多くの地域で、人と猫が共に幸せに暮らすための取り組みが広まっていくことも期待できそうです。
『TNR地域集中プロジェクト』では、どうぶつ基金直営病院を開設して不妊手術やワクチン接種、ノミやダニの駆除などを行っています。
熊本市動物愛護センター内にも「どうぶつ基金病院くまもと」の開設が決まっており、猫の殺処分ゼロを目指して猫のために医療が提供される予定です。
産まれてすぐに殺される小さな命をなくすために、『TNR地域集中プロジェクト』は無料で猫の不妊手術を行っています。
1匹でも多くの猫を悲劇から救うために支援がしたいという方に、どうぶつ基金は応援を呼びかけているとのことです。