カイコ(蚕)のサナギ由来のキャットフードに猫も大満足!
最近、カイコ(蚕)を原材料とするキャットフードが台湾で開発され注目が集まっています。
研究者によると、カイコのさなぎを活用したキャットフードには腸内環境を改善する効果があり、さらに猫の糞の臭いも軽減されるとのこと。
カイコから作られたキャットフードを味見した台湾の猫カフェ、「猫泰泰(マオタイタイ)」の猫たちも大満足の様子です。
猫カフェの経営者である蘇ローザさんは、「想像以上に猫たちが元気になり糞の臭いも軽減される」と喜んでいます。
このフードの主要タンパク成分はカイコのサナギ由来のものですが、ツナ、ビーフ、チキンなど猫にも馴染みのある風味が付いており食べやすくなっているようです。
農業改良場の研究チームが免疫タンパク質を増やす技術を開発
サナギはもともとタンパク質やミネラル、脂肪などを多く含んでいますが、このキャットフードを開発した苗栗区農業改良場の研究チームは、さらにさなぎに含まれる免疫タンパク質を増やす技術を開発しました。
この技術は、カイコにストレスを与え危険を感じさせると繭の中で生成される免疫タンパク質が増える性質を利用したものです。
こうしてストレスを受けながらサナギに成長したカイコを取り出し、キャットフードにします。
台湾ペット市場の活発化で売れ行きが期待されるカイコ由来のキャットフード
台湾でもかつては養蚕業が栄えていましたが現在は廃れており、2件のみ残った養蚕農家が細々と生産を続けている状況です。
しかし、現在ではペットブームによりペット市場が活発化しており、さなぎを活用した画期的なキャットフードが安定した収入源となる可能性もあります。
カイコのキャットフードは日本円にして1缶約280円と、平均的なウェットタイプのキャットフードよりもやや割高ですが、国立聯合大学の李威霆氏によると、「値段は高くてもこうした環境に優しいペットフードは国内ではかなり受け入れられている」と言います。
今では、アメリカや日本、韓国、タイなど国外のペットショップからも注目を集めているそうです。
カイコ由来のキャットフードが日本のペットショップに並ぶ日もそう遠くないかもしれませんね。