野良猫の避妊手術プログラムがボルチモアでも法制化|全米で広がるTNRムーブメント!

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数年間試験導入されていたTNRプログラムがついに法制化!

2021年10月、米国メリーランド州ボルチモア郡で2015年より試験導入されていた野良猫のTNRプログラムを正式に法制化する旨が、ジョニー・オルシェウスキー郡執行官により郡議会で発表されました。

TNR(Trap・Neuter・Release)プログラムは、野良猫の数が増えすぎないよう効率的に管理するため、飼い主がいないと見られる猫を安全に捕獲して避妊・去勢手術を行います。

さらにワクチン接種も行った上で元の場所に戻すという活動です(TNVRと呼ぶ場合もあります)。

また、去勢・避妊手術を施した猫はあとで見分けがつくよう、麻酔をした上で片耳の先を切除します。

これまで行っていたTNRの試験プログラムを法制化したこの条例では、郡の衛生管理士によるプログラムの実行ガイドラインと手順の作成が義務付けられています。

この条例は、ボルチモア郡動物管理諮問委員会の設立者であり、動物愛護家として知られていたジョイ・フリードマン氏の名前にちなんで「ジョイ・フリードマン・ケア・フォー・キャッツ法」と名付けられたそうです。

複数の自治体や動物保護団体から指示されるTNR活動

オルシェウスキー郡執行官は、「TNRは野良猫の数を減らすための倫理的かつ人道的な方法であり、これまで行っていた試験プログラムを正式に法制化することで、今後も確実にこの地域の野良猫の数を管理できるでしょう」と述べています。

また郡当局も、TNRを行うことで確実に地域の野良猫の数を減らすことができるとともに、ワクチン接種により人間を狂犬病から守ることができると言っています。

こうしたTNR活動は、アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)やヒューメイン・ソサイエティといった主要な動物保護団体からも支持されているそうです。

ボルチモア郡動物管理諮問委員会のデボラ・ストーン・ヘス委員長は、TNRプログラムを法制化してくれたオルシェウスキー郡執行官とそのチームに感謝の意を述べています。

メリーランド州では他に、ボルチモア市やアナランデル郡、プリンスジョージズ郡などの自治体ですでにTNRプログラムが法制化されているとのこと。

アメリカ国内ではすでに240以上の自治体がTNRプログラムを正式に導入しているそうですが、今後もさらにこうした動きが広がっていくかもしれませんね。