盲目の猫を献身的に支える母猫
アイオワ州にある動物保護施設「The Sioux City Animal Adoption and Rescue」で保護された盲目の猫と、この猫をサポートする猫2匹の家族が話題となっています。
生まれつき眼球のない猫のケラーはThe Sioux City Animal Adoption and Rescueにより、今年8月に保護されました。
保護された当初、ケラーは非常に混乱した状態でしたが、その後間もなくケラーの母親とみられるメス猫が保護され、ケラーのそばに来ると片時も離れず面倒を見始めたそうです。
アン・サリバンと名付けられたこの母猫は、彼の盲導猫の役目を担っていました。
ところが獣医の検診を受けたアン・サリバンは、病気であることが判明したのです。
口の中に異常があることが分かったため、歯をすべて抜いてみると大きな腫瘍が見つかりました。その後腫瘍は切除されたものの、今後もどうなるか分からない状況です。
この先アン・サリバンにもしものことがあった場合、ケラーにも大きな影響が及ぶことになるでしょう。
そこでこの予想外の状況に対処するため、生後9カ月の子猫が新たな家族としてこの2匹に加わることになったのです。
子猫を快く受け入れ仲良し家族となった3匹
盲目猫のケラーを守るためアン・サリバンは、これまで他の猫をすべて拒絶していました。このことから、当初は子猫のトリクシーをアン・サリバンが受け入れてくれるか分かりませんでした。
ところが、施設のスタッフからとても個性的な性格と評されていたトリクシーをケラーとアン・サリバンは快く受け入れ、とても仲の良い家族になったのです。
同施設の所長であるシンディ・ララットさんは、目の見える猫2匹がケリーと歩調を合わせて並んで歩く姿を見ると、とても嬉しくなると言います。
子猫のトリクシーはアン・サリバンとケリーが並んで歩くのを見て、自分も同様にケリーと歩調を合わせて歩くことを学んだそうです。
猫の家族に素敵な里親が見つかる
その後、この3匹の猫家族を一緒に迎えてくれる里親を募集した同施設。ケラーのためにも3匹一緒という条件は決して譲れません。
ですが、募集を開始すると意外にも多くの希望者が殺到し、中にはオーストラリアからの申し込みもあったそうです。
最終的にオハイオ州に住む里親が決まり、3匹は離れることなく一緒に新しい家庭に迎えられました。
仲の良い猫家族にさらに人間の素敵な家族が増えて、本当によかったですね!