14年間行方不明の飼い猫の身を案じる飼い主の心境
英国レスターシャーに住むルース・アームストロングさんは、14年も前から行方が分からない飼い猫「エルサ」の身を案じ続けてきました。
もう二度と愛猫が戻ってくることはないかもしれない、と半ば諦めていたそうです。
ですが2021年11月のこと、英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)により保護された猫はマイクロチップのおかげで「エルサ」だったことが判明し、14年ぶりに飼い主の元に戻りました。
RSPCAに連絡してきたのは、近隣の工業団地の従業員です。
何年も前から工業団地周辺をうろつく
RSPCAによると、このナッツ・レーン工業団地の従業員は何年も前から周辺をうろついていたエルサを知っており、餌も与えていました。
この工業団地から1km足らずの場所に住んでいるアームストロングさんは、エルサが見つかったという連絡を受けてショックを受けます。
「ペットが行方不明になると様々な感情を経験します。恐ろしくなったり悲しくなったりもしますが、ある時点を過ぎると行方不明になったことをほぼ受け入れてしまうのです」、とアームストロングさんは言います。
彼女はいつもエルサの事を思っていましたが、「時間の経過とともにエルサも年を取っているだろうから、もうあまり元気ではないかもしれない」と考えるようになっていました。
野良猫として工業団地従業員に可愛がられていた飼い猫
工業団地のハモンズという会社の夜警スタッフが、エルサの面倒を見て餌を与えていたそうです。
しかし、この夜警スタッフが休みを取り代理のスタッフが来た際に、エルサの目の上の腫れ物を見て心配になったことからRSPCAに連絡したそうです。
アームストロングさんによると、エルサは2007年に2歳で行方不明になって以降もきちんと世話をされ、工業団地の別の部署の従業員からもサンドイッチのチキンなどを与えられていたそうです。
「おそらくみんなに愛想を振りまいて食べ物をもらっていたのでしょう」と、アームストロングさんは言います。
工業団地の従業員は皆エルサのことを野良猫だと思っており、これまでできるだけの世話をしてくれていたのです。
エルサの目の上の腫れ物は、獣医師により腫瘍であると診断され間もなく切除する予定です。
まさか愛猫が自宅のすぐ近所で野良猫として暮らしているとは飼い主も驚いたでしょう。
発見まで14年もかかってしまいましたが、無事に再会できたのは本当に幸いです