猫が高い所から降りられない時の対処法
もし猫が、高い所から降りられなくなっているときは、こんな対処法があります。
- しばらく様子を見る
- 消防に依頼する
- 地元のボランティアや動物病院に相談する
- 自力救助
対策1 しばらく様子を見る
猫自身、気がついたら降りられなっていて、軽くパニックを起こすことがあります。人でもパニックになると対処法が思いつかないように、猫も本当は冷静になれば降りられるのに、パニックになっているが故に降りる方法が思いつかないでいるのかもしれません。
また、高い所に登ってしまったのが野良猫の場合、ただでさえパニックなのに、見知らぬ人が近づいてきて何かしようとしてる!と思うと余計に怖くなって降りてこられない可能性もあります。
よほど危険な場所でない限りは、しばらくして冷静になれば猫が自分で降りてくることもありますし、人気がなくなったときにこっそりと、降りてくることも考えられます。命の危険がなさそうな場所ならあまり騒ぎ立てず、しばらく様子を見てみましょう。
ただし、以下の場合はなるべく早めに、対処する必要があります。
- 子猫
- 完全室内飼いの猫
- 抜爪済みの猫
- 降りられなくなってから、2日以上経過している場合
- 天候が悪い場合
- 猫がケガをしていたり、体調が悪かったりしているとき
- たくさん鳴いている場合
- 他の野生動物に攻撃されているとき
対策2 消防に依頼する
飼い猫の場合、消防に依頼すれば救助してくれることがあります。基本的には助けてくれますが、人命が優先されるため、もし他に人が関わる火事などが起きていた場合は、断られる可能性も無きにしもあらずです。
今の日本の法律では、野良猫は助けてもらえないことになっていますが、救助後に飼う場合は助けてもらえることも。お住まいの地域の消防に、相談してみてください。
対策3 地元の保護団体や動物病院に相談する
地元の保護団体や動物病院に相談してみると、直接救助はしてくれないまでも、何か良い知恵を貸してくれるかもしれません。もちろん団体や病院によっては、救助経験があって助けてくれたり、救助の道具を貸してくれたりする場合も。とにかく、問い合わせてみるのが近道です。
対策4 自力救助
どこも頼るところがない場合は、自力での救助も考えましょう。
猫が登った高さや場所にもよりますが、方法としては声かけをして猫を誘導する方法、登ったのが木であれば所有者の許可を取って木を切り倒す方法、救助幕を張った状態で水をかけて猫を下ろす方法、ケージの中にご飯を入れて捕獲する方法などがあります。
水をかける方法はリスクが高いので、慎重に行わなければいけません。
残念ながら日本には、キャットレスキューをやっていらっしゃる方はいないのですが、そのうちもしかすると、やり始める方が出てくるかもしれませんね。そうなったら、助かる方は多いでしょう。ぜひ、我こそは!と思う方、挑戦されてみてはいかがでしょうか?
猫が高い所に登る理由
猫はどうして、降りられなくなるような高い場所に、登ってしまうのでしょうか?それには以下の4つの理由が、考えられます。
- 獲物を追って
- 何かに追われて
- 好奇心
- 構ってほしくて
1 獲物を追って
高い所に登るような獲物を夢中で追っているうち、気がついたら降りられなくなっていた、というケースです。なまじ猫は高い所に登れてしまうだけに、困りますね。
2 何かに追われて
犬や何かに追われて、避難するために高い所に登ったのかも知れません。猫も身を守ろうと必死ですから、とにかく逃げようと思って、高い所へ行くのでしょう。
3 好奇心
子猫などは好奇心旺盛ですから、高い所に登ってもしかしたら何かがあるかもしれない、などと思い、気がついたらどうやって降りれば良いか、分からなくなっていたという流れです。
4 構ってほしくて
高い所に登って降りられないふりをすると、構ってもらえるのが嬉しくて、わざと登る場合もあります。どこかで、構ってもらえることを覚えてしまったのでしょう。本当は降りられるようですので、もしわざとっぽい場合は、放っておくのが一番の対処法です。
なぜ降りられなくなるのか?
高い所に登れる猫が、なぜ降りられなくなるのでしょうか?実は、猫の爪は登るのに適していますが、降りるのには向いていないのです。猫は落ちないために頭を上にして登りますが、降りるのにはそのままの状態で戻るしかありません。
つまり、頭を下にしては降りられないということです。そこそこの高さからでしたらジャンプで頭を下にしても降りられるようですが、高さがあるとそれも難しいですね。
ネコ科の動物の中で、頭を下にして高い所から降りられるのは、マーゲイくらいだそう。マーゲイは木の上で生活し、狩りも木の上で行いますので、納得できますね。
猫も高い所に登るとはいえ、ずっと高い所で生活している訳ではないですし、狩りをするにしてもほとんどが地上で行いますから、登れてもうまく降りられない、というアンバランスな状態になってしまったのですね。
本当は、お尻を下にして降りられることは降りられるのですが、そのことが猫自身理解していないので、「登ったは良いものの、降りられにゃい!」という現象が発生してしまうのでしょう。
まとめ
家の中ならまだしも、外で高い所に猫が登ってしまった場合、助けるのは結構大変です。飼い猫は家からなるべく出さないようにするのが、予防法になります。
野良猫の場合は止めようがありませんが、無事に保護したら飼うか、里親を見つけるくらいの気持ちで臨むと良いですね。とはいえ、救助された猫は、大概がお礼も言わずにそのままトンズラ、が多いようです(笑)。
なるべくなら保護したい所ですが、ままらない所が猫らしいと言えば、猫らしいのかもしれません。