キャットショーとは
キャットショーとは、簡単に言いますと、各猫種を品評する大会です。キャットショーの目的はズバリ、「純潔種の保全、改良、普及」です。
キャットショーを定期的に行うことにより、よりオリジナルに近い純潔種を保全し、改良を重ね、より優れた形で世に猫種を普及させます。キャットショーに猫を参加させるブリーダーは、いかにオリジナルに近い猫を交配し産み出せるか試行錯誤と準備を重ね、本番に挑むのです。
しかし、よりオリジナルに近い猫を出展し競い合う場と言うと、とても殺伐とした敷居の高い所と思われがちですが、猫好きが交流する貴重な機会のため、色々な方が会場に足を運びます。それこそプロのブリーダーから、自分の愛猫を見てもらいたいという全くの素人の方まで参加します。
キャットショーとは、そもそも各団体が主催する愛猫家達の親睦会でもあるので、気軽に愛猫をショーに参加させることも可能です。また、観覧もどなたでも自由なので、猫好きさんと交流を持ちたい方は覗いて見ることをお勧めします。珍しい猫もたくさん見ることができて本当に楽しいです。
身近なペットショップはキャットショーと大きな関係が!!
ペットショップに行くと様々な純潔種の子猫がいますよね。マンチカン、アメリカンショートヘア、メインクーン…。珍しい猫から今流行りの猫まで、様々な子猫を見ると本当に癒されますよね。
でも今回注目してもらいたいのは、子猫ではなく、ショーウィンドウに貼られている値札。猫種の名前が書いてある近くに、「父猫(母猫):チャンピオン」と書いてあるのを見たことはありませんか?チャンピオンとは何で一番になったかと言うと、ズバリ、キャットショーです。キャットショーはその猫種の最もオリジナルに近い猫、美しい猫を選ぶ大会。つまりチャンピオン猫を親にもつ子猫は、その猫種の特徴を多く持つ、美しい猫ということになります。
キャットショーの審査項目
ではそのキャットショー、どういった審査をするのでしょうか?その項目は多岐に渡りますが、流れとしてはまず、猫種毎に分けられ、その中からさらに短毛種か長毛種に分けられます。それから、いよいよ審査が始まります。
審査員の方が1匹1匹、その猫種によって決められた審査基準に従いジャッジしていきます。内容は、「頭の形」「毛色」「目色」「大きさ」「耳の形」など、そんなところまで審査基準に入るの?という項目もあります。複数人の審査員がジャッジ後に点数をつけていき、ある一定の点数にまで到達すると、晴れてチャンピオンになれるのです。
チャンピオンになるためには、体型や顔も大切ですが、毛艶やその猫種に合ったスタイル(痩せすぎ、太りすぎではない)であることも重要です。そのため飼い主(ブリーダー)は、キャットショーのために猫の健康管理、被毛のお手入れなどをして挑むので、健康的で美しい猫を見ることができる機会でもあります。
キャットショーの審査員になれる基準
キャットショーにも様々な大会が存在し、大会により審査員になれる人の基準が違うので、一概には言えません。日本で開催される一番大きなキャットショーである「CFA(THE CAT FANCIERS' ASSOCIATION, INC.)」主催の大会では、審査員を務める方の条件が細かく公開されています。
- ブリーダーの経験が7年以上
- 自らが繁殖し、キャットショーでグランドチャンピオンになった猫が10匹以上である
- 人柄、社会性が備わっている
- 既存のジャッジからの推薦を得ている
大きな条件ではこの4つです。細かく言うと、ブリーダーとしての経験値や、猫に関しての勤勉性など、様々な条件をクリアして初めてキャットショーの審査員を務めることができるのです。険しい道のりですね。
キャットショーへの参加方法
キャットショーに参加するには、由緒正しい猫でないと無理だと思っていませんか?実は、キャットショーに参加できる猫に厳密な資格はありません。雑種の猫でも参加できます。というのもキャットショーは、「スタンダード」と「ハウスホールドペット」という2つのクラスに分けられるからです。
スタンダードクラス
その猫種のスタンダードに近い容姿を兼ね備えた猫を審査します。細かく分けられた審査項目をクリアした、スタンダードに近い猫がチャンピオンとなります。チャンピオンとなった猫から産まれた子猫は高値で取引をされるため、ブリーダーさんも猫のメンテナンスに余念が無く、ハイレベルな戦いが予想されます。ただ、純潔種であれば、どの猫でも参加は可能です。
ハウスホールドペットクラス
こちらはもっと気軽に参加できるクラスで、雑種や去勢をした猫なども参加可能です。審査項目は毛並みや体型など、どの猫でも公平に審査されるような内容で、飼い主同士の交流を兼ねて気軽に参加できるので、キャットショーに興味のある方は、素人でもすぐに参加できるクラスです。
ただし、どちらのクラスも1万円程度の参加費が必要となりますので、愛猫を参加させたいとお考えの方は、事前に運営に問い合わせてみてください。
キャットショーを見る際のマナーとルール
キャットショーについて少し知識を得たところで、今度は実際に見に行く際の注意事項や、開催情報などを見てみましょう。
観覧のマナーとルールを知ろう
キャットショーを見に行くときのマナーには、次のようなものがあります。
- ジャッジ中の審査員、飼い主には話しかけない
- 参加猫以外を会場につれていかない
- 参加猫には触らない
- 写真撮影は飼い主さんの許可を得る
- 騒いだり大声を出したりしない
特に小さいお子さんを連れて行く場合は騒いだりしないように、しっかりと見守ってあげてください。
キャットショーの情報サイト
以下のサイトからキャットショーについての情報を見ることができます。
▼CFA JAPAN, The Cat Fanciers' Association Japan Region Website,
http://www.cfajapan.org
▼TICA(The International Cat Association)Asia Region
http://www.tica-asiaregion.net
まとめ
ここまで、キャットショーについてご紹介しました。なんとなく敷居の高かったキャットショーが、少し親しみやすく感じませんか?キャットショーには色々な猫が参加します。図鑑でしか見たことがないような猫が見られるので、とても楽しいです。マナーを守って、皆様もキャットショーを楽しく見てみてはいかがでしょうか?
20代 女性 あめたま
猫の純血種を大切にしていこうとするイベントがキャットショーだという事が本記事を読んで分かりました。
確かに、純血種である猫ちゃんが減っている猫種もあるので、本来の猫種を大切に守っていくという運動があると、飼い主側は安心出来ます。
数十年後に、現在流通している猫ちゃんの数が減っているという未来は動物好きとしては想像したくありません。
今後もより多くの猫ちゃんが、キャットショーによって大切にされて欲しいと心から願っています。
また、純血種である猫ちゃんだけでなく、雑種の猫ちゃんも参加出来る点がキャットショーのメリットだと感じられました。
参加規定が少し厳しい印象がありますが、今後もキャットショーによって保全される猫種が増えていけばいいな、と考えました。