模様が違うのに兄弟?!猫の色や柄が決まる不思議を解説!

模様が違うのに兄弟?!猫の色や柄が決まる不思議を解説!

猫は両親と全く異なる色や柄の子猫を産んだり、他にも兄弟なのに全然違う毛柄をしていたりすることがあります。産まれてくる子猫の色や柄を両親に似るのかな?と想像していると予想外の色や柄にびっくりすることもあります。なぜ猫の毛の柄はこのような不思議な出方をするのでしょうか?調べてみました。

猫の見た目に影響する遺伝子は複雑で多い

遺伝子

遺伝子座とは染色体の一部で、これは猫の色や柄が決まるのに影響するものです。

猫の遺伝子座にはW(ホワイト、白)、O(オレンジ、茶)A(アグーチ、一本の毛に縞が入る)B(ブラック、黒)、C(カラーポイント、顔や体の先に色が表われる)、T(タビー、縞)I(インヒビター、シルバーが出る)D(ダイリュート、色を薄くする)S(スポッティング、体の一部を白くする)の9種があるそうです。

これが、優性遺伝や劣性遺伝といったものの影響で特徴として強く表われたり、逆に薄まったり出なかったりします。

色柄以外にも

また、これは色や柄以外ではありますが猫はしっぽの形、丸く短い尾や鍵しっぽだったり、毛が長毛か短毛かなども遺伝の影響で変わってきます。

ではこれから、なぜ猫が親や兄弟で異なる見た目をしていることがあるのかということは詳しく解説していきます。元々は、このようなバリエーション豊富な遺伝子の影響が、猫の様々な見た目を作り出しているということが基本としてあるようです。

猫は父親が異なる子猫を妊娠できる

親と見た目の異なる子猫達

メス猫は10日あまりの短い発情期の間に、たくさんのオスと子供を作ります。人間の赤ちゃんは一組み合わせの母親、父親の遺伝子を受け継いで産まれてきますが、猫のお母さんの場合はなんと一匹ではなく、異なるオス猫の子供を同時にお腹の中に宿すことができるのだそうです。

そのため、飼い主さんの認知しているオス猫以外とメス猫が交尾をしている場合、両親とは全くことなる想定外の色や柄の子猫が産まれてくることがあるのです。

このため、もし産まれてきた猫の赤ちゃんは両親と全く異なる色や柄をしていた場合、野外を自由に出歩いている飼い猫であれば、飼い主が認知しているオス猫以外の子供を出産したという可能性もあるでしょう。

猫は一度の排卵で複数卵子を作る

白と黒の子猫

人間の双子には、同じ受精卵が2つに分かれて生まれてくる一卵性双生児と、2つの受精卵がそれぞれ別々に受精して産まれてくる二卵性双生児がいます。

この場合、一卵性双生児は同じ受精卵が2つに分かれているため、受け継がれる遺伝子の情報もほぼ同じであり、見た目のそっくりなことが多いですが、二卵性の双子の場合、別々の受精卵が育っているので共通して受け継がれる遺伝子も一卵性双生児よりも少なく、そのため双子でも見た目はあまり似ていないということがあります。

猫の排卵のしくみ

猫は一度の排卵で複数の卵子を作ることができる動物とされ、そのため子猫も人間の二卵性双生児のように別々の卵子から育ち、異なる遺伝子を持って産まれてくることも多いのだそうです。そのため同じ兄弟であっても、見た目がかなり異なっているということが頻繁に起こりうるようです。

遺伝子が世代を飛び越えて影響する

三匹の柄の異なる猫

人間でも、祖父母の性格や見た目を孫が強く受け継ぐことを隔世遺伝(かくせいいでん)と言いますが、猫の毛色や柄においてもこれは起こりうることです。

猫の場合も、このようなご先祖様の遺伝子の影響で柄が表われたり、また逆に優性劣性の遺伝子の影響でなくなったりと見た目の特徴も変化していくため、必ずしも親と同じような見た目の子猫が誕生するとは限らないようです。

まとめ

ジロウandタロウ

いかがでしたか?猫は元々多くの毛色や柄を持つ動物ですが、そのバリエーションの多さに加え、複数のオスの遺伝子を持つ子供を宿せる、一度に多くの卵子を排卵できる、隔世遺伝の影響を見た目が受けるなどの特徴も相まって、それがさらに親や兄弟と全く異なる見た目の子猫が産まれる可能性を高めているようです。

もしも飼っている猫ちゃんが子猫を宿したなら、産まれてくるまではどんな見た目になるかは本当に分かりませんので、それが逆に楽しみでもありますね。

もしかすると、飼い主さんの予想を超えた毛色や柄の子猫達が誕生するかもしれませんよ

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