猫が湿布を舐めると危険
猫が湿布を舐めると湿布に使用されている成分により様々な中毒症状が起こり大変に危険です。猫と人間では酵素の違いにより代謝が違ってきます。そして猫は人間と関わる他の動物と比較しても食べ物や薬を代謝する酵素が少なく猫の身体に命に関わる害が出やすくなります。
猫が湿布を舐めると危険な理由
湿布に含まれている成分が危険!
現在販売されている湿布には湿布薬として効果の高い非ステロイド性抗炎症薬であるフルルビプロフェン、インドメタシン、ボルタレンなどの成分が使われています。同じく効果のある鎮痛剤として使われるロキソニンの入っている湿布も猫にとっては大変に危険です。
危険な湿布の成分により嘔吐や下痢、神経症状としての痙攣や溶血性の貧血、腎臓や胃など臓器に重大な中毒症状を起こしてしまいます。猫の消化酵素では湿布の危険な成分を解毒する事ができません。
以前アメリカでフルルビプロフェンの塗り薬を舐めて中毒症状を起こし死亡した猫がいます。塗る湿布薬としてではなく日本ではフルルビプロフェンは貼る湿布薬に使用されていますので注意が必要です。
湿布を舐めてもすぐに症状が出ない!
猫が危険な成分の入っている湿布をほんの少ししか舐めていなくても湿布による中毒症状はすぐにではなく数日後にあらわれてくる事があります。
猫はちょっとの時間で症状が進行し悪化をしてしまう事が多くあります。湿布を舐めた可能性があると気が付いた時点で猫の様子を見ずにすぐ病院を受診してくださいね。
湿布の種類により危険!
貼るタイプの湿布、テープ状の湿布、塗り薬タイプのなど湿布薬には種類が多くあります。特に塗り薬の湿布を塗った手で飼い猫を撫でると危険です。
グルーミングは猫の日々の仕事ですから、猫が気づかずに自分の被毛を舐める事により身体の中に被毛に付着した湿布の成分が入ってしまう事があります。
舐めるだけではなく食べてしまった!
猫にとって問題の無い成分である湿布であっても舐めるだけではなく食べたなど誤飲をしてしまう事があるでしょう。
猫の体重や体質、年齢など状況により湿布からの影響力は変化しますので、湿布を何センチしか食べてないから大丈夫という基準は無く判断は大変難しいです。猫が湿布を食べた状況によっては開腹手術をしなければいけない可能性もあります。
猫が湿布を舐めないための対策
夜に湿布をつけて寝ない!
湿布に含まれるメンソールを不快と感じる猫なら良いのですが、メンソールの匂いが嫌いな猫だけではありません。メンソールの匂いが好きな猫は意外と多くいるようで、メンソールの匂いに誘われて飼い主のつけている湿布を舐めてしまう危険性があります。
猫と暮らしているのであれば湿布薬を付けたまま眠るのはやめた方が良いでしょう。湿布を使用する場合はなるべく日中につけて猫が間違って舐めてしまうチャンスを作らないようにしてくださいね。
湿布をしまう場所に注意
湿布のメンソールの匂いが好きで興味を持ってしまう猫、湿布の素材に興味を持って舐めてしまう猫には未使用の湿布をしまう場所も考えなければなりません。嗅覚も人間より鋭く、人間の様子をチェックしている賢い猫ですから猫が開けられない場所に湿布はしまっておいてくださいね。
湿布の捨て方にも気を遣いましょう!
猫はゴミ箱をよくのぞきますよね。猫が湿布の入っているゴミ箱のゴミに興味を示し、湿布を舐めたり食べたりしてしまう可能性もあります。捨てる時にはビニールに湿布を密閉し猫が開けられないようなゴミ箱に捨ててくださいね。
塗り薬の湿布剤は使用しない
湿布薬は貼るタイプだけではなく塗り薬もあります。メンソールの匂いが好きな猫でなくても飼い主と一緒に眠る習慣のある猫にとっては塗るタイプの湿布も危険ですから使ってはいけません。
塗り薬が猫の被毛に付いている時にグルーミングをすると被毛を舐めて身体に付いてしまった湿布薬を体の中に吸収してしまう事があります。またグルーミングから吸収しなくても、塗るタイプの湿布薬が猫の被毛に付いてしまい皮膚から吸収をしてしまう危険性もあります。
まとめ
猫が湿布を舐めると危険?理由や対策も紹介についてお伝え致しました。肩こりの酷い方やスポーツを常にする方にとって、湿布は生活から切り離せなくなっているのではないでしょうか。
多くの猫の飼い主さんの感想に、ご自分がよく使用する湿布剤が猫にとっては危険であるとは全く知らなかったという内容が多く聞く事ができます。
わが家の猫はメンソールやミントには興味を持ってはいないのですが、意外にもホッカイロを舐める事が大好きです。ザラザラと音を立てながら舐めているのですが、万が一穴が空いて中身が出てしまったらと考えると心配になります。
猫と暮らすならば限りなく猫にとって危険な物は身の回りにおかないようにしないといけませんね。