猫にとって洗剤はとっても危険!
猫が中毒をおこすものは様々あり、ネギやチョコレートなどの食べ物だけではなく洗剤も猫にとって非常に危険です。
キッチンやお風呂場、洗面所を歩いたときに床にこぼれ落ちた洗剤が足元について、それを舐めてしまうことで中毒事故を起こすケースがほとんどです。
洗濯洗剤や食器洗剤など私たちの日常生活で必ず使用されている洗剤のほとんどが界面活性剤という物質が入っており、猫が中毒を引き起こす原因でもあります。摂取量によっては重症化することもあり、命の危険を伴います。
また中毒を起こす原因物質である界面活性剤は洗剤だけではなく、漂白剤や柔軟剤、ハンドソープ、シャンプー、歯磨き粉などにも含まれているため注意しなければいけません。
猫が洗剤を飲んでしまった時の対処法
よく洗剤に入っている界面活性剤は消化管の粘膜を破壊し、炎症を起こしたり潰瘍化することがあります。特に濃縮タイプの洗剤は重い中毒症状を起こす恐れがあります。
直接猫が洗剤を口にすることは可能性が低いですが、猫の体に洗剤がかかったり、床にこぼれ落ちたところを舐めて口にすることがあります。
猫が洗剤を誤って誤飲した場合、中毒症状が現れるのはおよそ10分〜1時間といわれており、ヨダレが多く出たり、嘔吐や下痢、重度になるとケイレンや昏睡状態に陥る危険性があります。
そのため物質や摂取量によっては重い中毒症状となり命に関わってくるため、もし猫が洗剤を飲んでしまったら、すぐに動物病院へ連れてきてください。
また多くの誤飲事故は留守中など飼い主さんがいない時間帯などに起きているため、目撃していないが、洗剤を舐めたかもと疑いがある場合も念のため動物病院へ受診するか、連絡してください。
その時にどの洗剤を猫が舐めてしまったのか、何分前に舐めたのか具体的に話していただけると早急に対応することができます。
中にはご自宅で吐かせる方法もありますが大変危険ですので、自己判断でおこなわないでください。
意外なところに潜む洗剤の危険性
猫の食器をヒト用洗剤で洗うのはおすすめしない
猫が使う食器を毎回洗うかと思いますが、ヒト用の食器用洗剤には界面活性剤が入っています。そのため猫の食器も同じヒト用の食器用洗剤で洗ってしまうと、十分に濯いでいない場合、中毒症状を引き起こす恐れがあるため、使用しないことをおすすめします。
またキッチンに侵入し、ヒト用の食器用洗剤で使用したスポンジを誤飲する事故もあります。キッチンに入らせないように柵を設けるなどの対策も必要になってきます。
洗濯洗剤も猫によってはアレルギーの原因に
柔軟剤だけではなく、最近では洗濯洗剤でもアロマの匂いのものがあります。私たちにとってはいい香りですが、人よりも嗅覚が鋭い猫にとっては洗剤の匂いが強烈に感じてしまい、アレルギーの原因になることもあります。
また猫にとってアロマは大変危険なものと知っている飼い主さんが多いかと思います。猫の肝臓は解毒機能の中のグルクロン酸抱合がもっていないため、アロマによく使用されている精油、エッセンシャルオイルを解毒することができず、著しく肝臓の数値が上昇してしまいます。
掃除用洗剤も危険!
トイレ用や排水口用洗剤など掃除用洗剤によく使われている強酸やアルカリ性の腐食性物質も猫にとっては中毒症状を引き起こすため危険です。体内に摂取後数分以内に口腔内の痛みや咳、ヨダレが出る、呼吸困難などを引き起こす恐れがあります。
洗剤の保管方法も注意が必要!
床にこぼれ落ちた洗剤を舐めて中毒を起こす場合もあれば、猫が洗剤ボトルや詰め替え用のものをイタズラして事故を招くケースもあります。
猫はとても器用で賢いので、扉や蓋を簡単に開けることができるので、洗剤容器の保管場所も猫が絶対に手を出すことができないように注意する必要があります。
猫に安全な洗剤10選
猫に安全な食器洗剤
ペット用食器洗剤 サラピカ
パームを成分とし、猫や犬などのペットや人だけではなく地球にも優しい食器洗剤です。
食器のヌメリも綺麗に洗い流すことができ、かつ天然成分により除菌効果もあるので衛生面もよいです。またこの食器洗剤には香料、防腐剤、酸化防止剤などの人工添加物を使用していません。
わんにゃん食器の洗剤
食器に残ってしまうヌメリの原因であるバイオフィルムを、独自に配合された天然成分とミクロの泡で取り除くことができます。またペット用専用の食器洗剤であり、無香料でもあるので安心して使うことができます。
自然にやさしい重曹
食器を洗う洗剤として使うこともできます。またコンロなどの油汚れやタイルの水垢などの掃除にも対応することができるので、日常生活でも大いに活躍することができます。
しかし重曹を使う際には猫が誤って誤飲しないように注意してください。また重曹が猫の皮膚に付着すると場合によっては皮膚炎を起こすことがあるので、取り扱いに気をつけてください。
猫に安全な洗濯洗剤
ライオン ペットの布製品専用 洗濯用洗剤
猫や犬などのペットが使用したタオルやマットなどのペット用布製品専用の洗濯洗剤です。ペットの臭いを落とす洗浄成分配合したり、植物生まれの除菌成分であるグレープフルーツ種子抽出エキスも配合しています。
ですがこの洗剤には界面活性剤や安定化剤などが入っているため、洗剤を猫が誤飲してしまうと嘔吐や下痢など中毒を引き起こす恐れがあるため注意してください。
ミヨシ 無添加お肌のための洗濯用液体せっけんボトル
肌が弱かったり、敏感肌の体質に向けて考慮された洗剤で、猫が使用したタオルなども洗うことができます。また繊維を傷めることなく、肌触りもよく仕上げることができます。
ソネット 洗濯用洗剤オーガニック
この洗濯用洗剤は植物原料やミネラル成分しか使用していないため、肌が敏感な人だけではなく猫でも使うことができます。
使われている原材料全てが天然成分で安全性が高いですが、オーガニックアロマの香りがあるので、使用量によってはアレルギーなど猫の体調を崩すかもしれないので、入れすぎないように注意する必要があります。
ファーファ フリー& 香りのない洗剤
この洗剤には4つの無添加不使用(香料、着色料、漂白剤、蛍光剤)となっており小さい子どもがいる家庭や猫などのペットがいても安心して使用することができます。
また洗浄力と抗菌防臭力にも優れており、安全面も考慮されていることもあり、約94%の医師が推奨しています。
猫に安全な掃除用洗剤
シュシュット!猫トイレ用除菌クリーナー
「ニオイをとる砂」と共同開発されたクリーナーで、猫のオシッコの臭いを消臭することができます。高い消臭効果と、臭いの発生を長時間防いでくれます。そのためスノコやトレーなど臭いのトラブルが多いトイレ掃除におすすめです。
無水エタノール(掃除用)
無水エタノールは、エタノールが99.5%以上、水分が0.05%の割合成分となっており電化製品の掃除に使用することができたり、キッチンなど幅広く使うことができます。
しかし揮発性が高く、かつエタノール濃度も高いので使用の際は換気が行うことと、引火性が高いので火を使用は厳禁です。また目や鼻、口などの粘膜に付かないように注意することです。
セスキ炭酸ソーダ
アメリカ産の天然セスキソーダ100%です。お湯か水で溶かして使用します。セスキ炭酸ソーダは洗浄力があり、重曹と同様に成分が無機質なため、環境にも優しい洗剤でもあります。
またセスキ炭酸ソーダは毒性がなく、掃除する分に対しての濃度は猫などペットに害を及ぼすことはほとんどないといわれておりますが、粉を大量に食べてしまったり、誤って目に入ってしまった場合は速やかに洗い流し、動物病院にて適切な治療を受ける必要があります。
まとめ
猫の中毒事故の原因には食べ物だけではなく洗剤を誤飲してしまったケースも少なくありません。私たちが普段日常生活で使っている洗剤のほとんどが界面活性剤が入っており、摂取量によっては重症化する危険性があります。
猫を含むペットに安全性の洗剤が販売されていますので、どんな成分が入っているのか確認の上、選ぶ必要があります。
中には香料があるものもありますが、猫にとっては匂いがキツく感じ体調を崩すこともあります。また安全性が高いものでも誤った使用方法でおこなってしまうことも場合によっては猫の健康を損ねてしまったり、猫の手に届く場所に置いてしまうことも事故の原因につながるので、使用方法や保管場所にも気をつけましょう。
洗剤の成分や量によって中毒症状が変わってくるので、もし猫が誤飲したり、目などの粘膜に付着した際は念のため動物病院へ連れてきてください。