猫が体調不良の時に発するSOS
猫は野生の名残りから、本能的に体調不良を隠す傾向にあります。誰にも悟られないようにじっと耐えて回復するときを待つのです。体調不良の原因によっては自然治癒するものもあります。
しかし、放置することで命に危険が及ぶものもあります。飼い主さんとしてはできるだけ気がついてあげたいですよね。そこで今回は猫が体調不良のときに発している些細なSOSについていくつかご紹介いたします。
1.何となく食欲がない
普段と同じご飯、同じお皿、特に何か急激な変化がないのにもかかわらず、何となく食欲がないときは体調不良のサインかもしれません。一度の食事で判断できることではありませんが、1日~2日続くようであれば他にも異変がないか気にかけるようにしましょう。
2.よく眠る
猫は元々よく眠る動物です。成猫であれば1日14時間程、子猫は20時間程眠ります。眠るといってもずっと眠り続けているわけではありません。途中で水を飲んだり、トイレに行ったりはします。
更に猫の眠りは浅いため、眠る姿勢にも変化が見られます。しかしほとんど動かず、反応も鈍くじっと耐えるように眠り続けている場合は気をつけてください。
変化のない長い睡眠を取っているようであれば、水を飲んでいるか、トイレに行った形跡があるかなど気にかけてみましょう。
3.元気がない
好きなおもちゃで遊ぼうとしない、いつもなら活発に動いているはずの時間帯になっても妙に大人しい。これらはとても些細なことですが、体調不良のあらわれ、もしくは前兆である場合があります。
翌日になって普段通りの生活をしていればそれほど問題ないと思います。しかし、2日~3日続くようであれば大人になったのかなと思わずに他にも異変がないかよく見てあげましょう。
4.鳴き方や甘え方に変化がある
普段よく鳴くいわゆるおしゃべり猫が急にしゃべらなくなったり、逆に普段あまり鳴かない猫がやたらと鳴くようになった場合は観察が必要です。
また、甘えっ子でいつも帰宅後は出迎えてくれるタイプの猫が飼い主さんが帰宅しても反応がなくなり、急に甘えなくなったときも注意が必要です。
これらは一見すると年齢を重ね落ち着いてきたと思いがちです。勿論成長するにつれて落ち着くことはあります。しかし大切なポイントは昨日まで、もしくは数日前まで甘えっ子だった猫が突然大人しくなり甘えなくなった場合です。
病気にはなっていなくても何かしらのストレスを感じている可能性があります。ストレスも長期的にかかると病気になってしまうことがあるので気をつけましょう。急に愛猫の性格が変化したと感じたときは、他にも変化がないか観察してみてください。
異変を感じたらまずやってみること
何となくいつもと様子が違うと感じたら、以下に挙げることをしてみてください。
1.動画を撮っておく
異変を感じたら動画を撮っておいてください。日頃から動画を撮る習慣があると、元気なときとそうではないときの比較が可能になります。また、病院を受診した際に診察の役に立つことがあります。
2.具体的な様子をメモしておく
動画の撮影と同様、具体的な様子についてメモしておくと、いざというときに順を追って獣医さんに説明することができます。
メモの手段はノートでもスマホでも構いません。飼い主さんが手軽にできるものを選びましょう。日頃から簡単な記録をつけておくと更に役立ちますが、忙しいとなかなかできないことだと思いますので、気になる症状や様子があればメモしておくようにしましょう。
3.同居人がいる場合は同居人にも相談する
一人暮らしの場合は困難なことですが、家族や同居人と暮らしている方は猫の様子について相談してみましょう。
自分では気がつかなかった様子の変化を知ることができるかもしれません。また何か異変を感じたときに、相談しておくことで一緒に猫のことを気にかけてもらえると心強くなります。
4.緊急の場合はすぐに病院へ
眠っているだけだと思い近づいたら意識がなかったときや、明らかに呼吸がおかしいときなどは様子見をせずにすぐ病院へ行きましょう。
「母親の勘」を大切に
人間のように自由に言葉を操れない猫の些細な異変は、日頃からよく接している方のほうが気がつきやすいものです。周囲に相談し、助言を受けることも大切ですが、やはり最終的には猫と一番多く接している方の意見を尊重することが大切です。
いわゆる「母親の勘」を大切にしてください。猫ならよくあること、大人になったのかななどと思いつつもやはりおかしいと感じた場合は、病院に行きましょう。
まとめ
言語によるコミュニケーションが取れない猫の些細な異変は気づきにくいものです。日頃からスキンシップと観察をよく行うようにしましょう。本能的に我慢強くじっと耐えがちな猫ですが、小さなSOSを発していることがあります。
何となくいつもと様子が違うと感じたら、より気にかけるようにしましょう。「母親の勘」を大切に、愛猫が健やかに幸せに過ごせるようにあたたかく見守りましょう。