猫の健康管理法
一言で猫の健康管理と言っても、どのようにすれば良いのでしょうか?
猫の健康管理法は、大きく分けて2種類あります。
- その1 見てチェックする健康管理
- その2 測ってチェックする健康管理
それぞれ詳しく見ていきましょう!
見てチェックする健康管理
猫の状態を見てチェックする方法です。どのような点を見れば良いかと言うと、
- 体
- 排泄物
- 食欲
- 動き
です。どこをどう見れば愛猫の健康状態が分かるのか解説していきます。
体
愛猫の体を良く観察し、いつもと違うところや、何か異常がないか調べていきましょう。
目ヤニや耳垢がいつもよりも多くなっていないか、鼻水は出ていないか、口周りはおかしくないか、皮膚にノミやダニはいないか、急激な体型の変化はないか、触られるのを嫌がらないか、などです。
猫の体は被毛に覆われていますし、首やお腹などは隠れているので見えにくい部分です。できれば抱っこするなどして、くまなくチェックしていきましょう。抱っこ嫌いな猫でもおやつでつるなどして、しばらく我慢してもらうと良いでしょう。
排泄物
言葉を話さない猫にとって、排泄物は分かりやすい健康のバロメーターです。下痢や便秘をしていないか、尿の色や匂いはどうかなどチェックしてください。
トイレに行く回数や排泄の様子も重要です。あまりにも頻繁に行く場合や、トイレに行っても排泄物が出ていなければ何か異常がある可能性が高いです。
食欲
愛猫の食欲はどうですか?
いつもよりもご飯を食べない、又は食べ過ぎると言うことはありませんか?
ふだんから1日に与えるご飯の量を一定にしておくと、愛猫がどれだけ食べているかが分かりやすいです。ただ猫にも気分があり、いつものご飯に飽きてしまって食べなくなることもあります。好物を与えてみて食べればOKですし、それでも食べなければ健康に問題があるのかもしれません。
愛猫がいつものご飯に飽きている場合はフードの種類を変えたり、トッピングをしてみたりして気分を変えてあげましょう。
動き
ぐったりしている、隠れて出てこない、フラフラしている、異常に鳴くなど、動きがおかしくないかチェックします。猫は体の不調を隠す動物ですから、具合が悪くても、いつもどおりに動くことがあります。
動きに異常が出たら相当具合が悪くなっている可能性も。そうなる前に、他の健康管理法と合わせて愛猫の体の状態を把握しておきましょう。
測ってチェックする健康管理
猫の健康状態を測って管理する方法です。
- 体重
- 脈拍
- 呼吸数
- 体温
体重
愛猫の1歳のときの体重が、その猫の標準体重だと言われています。定期的に測っておくと良いですね。
測り方は、飼い主さんが抱っこして体重計に乗って測り、そこから飼い主さんの体重を引くと良いでしょう。又は、何かの箱に愛猫を入れて総量を測り、そこから箱の重さを引いてもOKです!急に増えたり、逆に減ったりしていないかチェックしてください。
脈拍
猫の脈拍は、後ろ足の付け根にある動脈に触れて測ることができます。聴診器を購入して測る方法もあります。
1分間に何回触れるかを数えるのですが、猫が動いてしまう場合は15秒間だけ測り、4倍すると良いでしょう。脈拍だけで健康チェックをするのは難しいので、平常時の脈拍数を把握するために測りましょう。
呼吸数
猫の呼吸数は、猫が静かに横になっているときに測りましょう。
遊んだ後や熱が高いときなどは呼吸数が上がっていますので。横になっている愛猫の胸やお腹の動きを見て、1分間に何回上下したかを数えます。脈拍と同じように、15秒間測ったものに4をかけても良いでしょう。
呼吸が苦しそうな様子が見られたり、口を開けて呼吸をしていたりしたら何か異常があるかもしれません。早めに動物病院へ行き、診察してもらいましょう。
体温
猫の平常時の体温は38~39度です。39度以上あると熱があることになります。
猫の体温は、体温計を肛門に入れる方法と、耳で測る方法があります。慣れれば肛門で測ってもOKですし、ペット用の耳体温計を購入し(2万円前後と少々高価です)、耳で測っても。どちらも正確性に変わりはありません。
簡易には、人のおでこに手を当てるのと同様、額や耳の付け根(外側)、肉球やしっぽの先などに触れて、体温を確認してみると良いでしょう。ふだんから触れておくと異常があるときに分かりやすいです。
秋に気をつけたい猫の健康管理
秋になると気温が下がり、過ごしやすい快適な気候になりますが、油断をせずに気をつけたい点がいくつかあります。
- 1 食欲
- 2 猫風邪
- 3 換毛期
- 4 発情期
- 5 フィラリア
注意点1 食欲
「天高く馬肥ゆる秋」というのは猫にも当てはまります。
気温が下がったことで、夏に低下気味だった食欲が旺盛になる可能性が。食べさせすぎないよう注意が必要です。愛猫の可愛いおねだりがあってもグッとこらえて、決めた量以上は与えないようにしてください。
注意点2 猫風邪
昼と夜の寒暖差が激しくなる秋では、猫も風邪を引きやすくなります。
体温が保てる環境作りはもちろん、ワクチン接種をしていない場合は接種を検討しましょう。
注意点3 換毛期
冬に向けて夏毛がごそっと抜けてくる季節です。
毛づくろいによって愛猫が飲み込み過ぎないように、ブラッシングをまめに行ってあげてください。特に長毛種は注意が必要です。
シャンプーができるようならしてあげると、抜け毛が落ちてスッキリします。家の中で抜け毛がソファーやじゅうたん、抱っこしたときに服にたくさんついてしまうことを防ぐにも効果的です。
注意点4 発情期
不妊手術をしていない猫にとって、秋は発情する季節です。
鳴き声や脱走など困った行動に走りがちです。愛猫もストレスが溜まりますので、出産の予定がなければ不妊手術を受けさせることをご検討ください。
注意点5 フィラリア
犬の寄生虫と思われがちなフィラリアですが、実は猫も感染します。
投薬によって簡単に予防することができますから、5月頃から予防することが大切です。
蚊は暑い夏に活動すると思われがちですが、気温が下がった時が一番活発になります。秋になったからと気を抜かず予防に努めてください。
万が一、猫がフィラリアに感染した場合は、呼吸困難や食欲・体重低下、嘔吐などの症状が見られます。異常を感じたらすぐに受診してください。
まとめ
季節の変わり目になると体調を崩しやすくなるのは人も猫も同じです。猫の健康管理も大切ですが、飼い主さんの健康管理も疎かにしてはいけません。夏が終わってホッとしたい気持ちは山々ですが、気を抜き過ぎるのは危険です。
愛猫も飼い主さんも、健康で秋及び冬を迎えられるよう注意していきましょう!