プロピレングリコールが猫に及ぼす悪影響
プロピレングリコールは毒性があり、猫にとって危険です。もし猫がプロピレングリコールを摂取すると赤血球へ影響を及ぼし、その数を少なくしたり、ハインツ小体というものを生じさせて場合によっては貧血などさまざまな影響を及ぼしかねません。猫ちゃんに大きな影響や高い致死率を及ぼすとされる「エチレングリコール」ほどの毒性はないとはされていますが、摂取量などによっては下記にあげたエチレングリコールが引き起こす症状と同じような症状を起こす可能性もありますので注意が必要です。
- 泥酔状態
- 錯乱状態
- 吐き気
- 嘔吐
- 多尿
- 下痢
- 脈拍増加
- 呼吸数増加
- 衰弱
- 痙攣
- 失神
- 昏睡
プロピレングリコールは、保湿剤、潤滑剤、乳化剤、不凍液、プラスチックの中間原料、溶媒として利用されており、保湿性や防カビ性に富むことから医薬品や化粧品、麺やおにぎりなどの品質改善剤と幅広く使われています。
プロピレングリコールがここまでさまざまなものに使われている理由は、低用量では生物への毒性が低く、無味無臭であることがあげられます。実際にプロピレングリコールは犬には安全とされ、ドッグフードに含まれていることもあります。
犬やヒトにとっては安全でも、猫にとっては毒性のある成分となりますので、新しい製品を使うときや、愛猫の体調が悪いと感じるときは愛用している製品の成分を確認するなどして、注意をするようにしましょう。
プロピレングリコールの猫にとっての致死量
プロピレングリコールの致死量は猫の個体差によって違いますし、摂取した製品に含まれる量によって違います。少量だけならば症状が出ない場合もありますが、猫がプロピレングリコールを大量に舐めてしまったり、口にしてしまい上記であげたような症状が出た場合は、すぐに動物病院に急ぐようにしましょう。
プロピレングリコールが使われる電子タバコは猫にとって危険
プロピレングリコールでもっとも気を付けたいのが電子タバコです。最近は手軽さから普通のタバコよりも電子タバコを利用している方も多いでしょうが、電子タバコに使われるリキッドにはプロピレングリコールが含まれています。
また電子タバコは、紙のタバコのようなニオイはしなくても香りがします。その香りが猫にとっては大変不快に感じてしまう場合もありますので、猫の前では電子タバコを吸わないようにしましょう。またもしどうしてもという場合は、猫への悪影響を考えて、できればプロピレングリコールが使われていない電子タバコを選ぶようにしましょう。
猫に悪影響を与えるプロピレングリコールが含まれているのは電子タバコの他にも、最近流行りの加熱式タバコ、ビタミンタバコ、VAPEのリキッドなどにも含まれています。さらに今はやりのアイコスなどにも多量に含まれていますので、ヒトには毒性がないからといって猫のいる室内で何も考えずに吸うのはやめましょう。
また、最新のタバコでJTから発売されているプルームテックも同じようにプ猫に悪影響のあるプロピレングリコールが含まれています。さらにプロピレングリコールの記載がないとしても、本当に含まれていないかどうか100%安心できるわけではありません。愛猫家であるならば、やはり愛猫を危険にさらすような行為は控えるように気を付けましょうね。
猫との生活でプロピレングリコールを扱う際の注意点
- 猫がプロピレングリコールを口にしないよう気をつける
- プロピレングリコールが含まれている製品を極力使わない
- 猫の前で電子タバコを吸わない
プロピレングリコールは猫にとって危険なものではありますが、私たちの生活に密接に関係している成分なので完全に排除をするのは難しいでしょう。そのため、猫と生活を共にしている方はプロピレングリコールを猫が口にしないように注意深く見ておく必要があります。
また完全に排除はできなくても、プロピレングリコールが含まれている製品は極力使わないようにするなど愛猫のためにできることを考えるようにしましょう。また、電子タバコを吸うときは愛猫の前では吸わないように気を付けましょう。
プロピレングリコールを含む電子タバコは直接猫が口にしなくても、吐き出した副流煙や漂う香りによっても悪影響が及ぼされる可能性もあります。ニコチンやタールよりかはマシだったとしても、猫にとって危険であることには代わりないのでしっかりと注意をしてあげましょう。
まとめ
人に有害な物質が少ないとして話題を呼んでいる電子タバコ、プルームテック、アイコス、VAPEなどのカートリッジ式のタバコに含まれているプロピレングリコールは犬にとっては安全でも、猫にとってはさまざまな症状を引き起こす原因となっています。
特に猫は人よりも体が小さいので少量でも悪影響を受ける可能性はとても高いです。プロピレングリコールは安全という風潮がありますが、必ず安全であるとは言い切れませんので愛猫のためにも普段から注意をしてあげるようにしましょう。