高齢になった愛猫にしてあげられる5つの事

高齢になった愛猫にしてあげられる5つの事

誰しも歳をとり、お別れがやってきます。それは大切な愛猫にも訪れる事ですが、そんな高齢になった愛猫に飼い主ができるサポートについて、述べていきます。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

猫の高齢はいつから

布団の中でくつろぐ猫

猫の年齢

猫ちゃんの寿命も長くなっていて、平均的に約15~16年といわれています。年々寿命が延びて猫の高齢化も進んでいますが、何歳からが高齢猫なのか分からない方も多いですよね。猫ちゃんでは、1歳から6歳までを成猫、7歳から15、16歳頃までを高齢猫(または、7歳から11歳頃までを中高齢猫、11歳頃から15,16歳頃までを高齢猫)、15、16歳以上を超高齢猫と言うことが多いようです。

愛猫のシニア仲間入り、私達がサポート出来る事

子供に抱かれる猫

1.食事の管理

高齢になると今まで食べられていたご飯も歯や顎が弱り食べられなくなったり、成猫用フードだと過度な栄養摂取になってしまう事があります。高齢用フードに切り替え、適切な量をあげるようにしましょう。かたくて食べられないようであれば、お湯でふやかすかウェットフードにするのも良いでしょう。食事は身体を作りだす大切な習慣の一つになります。高齢になれば尚更猫には必要で大切な事になります。

また、腎機能が落ちていることが多い高齢の猫ちゃん。お水をできるだけ飲んでもらう工夫をしましょう。猫ちゃんの好きなお水の温度を知り、お水のボールを何か所にも置いたり、お水の交換をしょっちゅうしてあげたりしましょう。ふやかした食事やウェットフードは、水分の摂取量を増やすことにもつながります。

2.トイレ管理

猫も高齢になると、認知症になることがあります。いつもは出来ていた事が出来なくなりトイレも失敗したりする事がありますが、怒らないであげて下さいね。わざとではないのです。トイレの失敗が多い場合は、トイレ自体の数を増やしどこにいてもすぐにトイレが行けるようにしましょう。また足腰が弱り段差やトイレに入りにくそうな時は、スロープを作ってあげたり、入り口の段差のないトイレに変えてトイレに入りやすくなるように飼い主が工夫してあげましょう。

3.寝床を増やす

高齢になると、猫ちゃんは寝ている時間が長くなります。いつも同じ場所だと飽きるかもしれないので、いくつか寝床を増やす事をおすすめします。若い時に好きだった場所やいつもいた窓辺などにベッドを置き連れて行ってあげるだけで気分転換にもなります。日向ぼっこが好きな猫ちゃんには日の当たる場所に置いてあげるのもいいですね。高齢猫になればなるほど足腰も弱り筋力も落ちる為、行きたい所にいけない場合があります。飼い主さんが察してサポートしたり連れて行ってあげる事も猫ちゃんのストレス軽減に繋がりますよ。

4.グルーミング

猫ちゃんは自分で爪を研いだり毛づくろいをして毛並みを整えますが、高齢になると回数が減り毛並みが悪くなる事があります。歳をとると毛の艶も落ち、ゴアゴアになりがちなのでそんな時にも飼い主のサポートが必要になります。シャワーなどは高齢猫にとってかなりの負担になってしまうので、蒸しタオルなどで身体を優しく拭きブラッシングも優しくしましょう。爪を切る事も忘れずに。

5.無理に構わない

高齢猫は、体力も落ちています。遊ぶ時間も若い時に比べたら短くなるでしょう。そんな時、無理に飼い主が構い過ぎてはいけません。猫ちゃんのペースに合わせ、遊びに誘って来た時に応えてあげる位にとどめる事が大事です。高齢猫にとってストレスは大きな負担になります。大好きな飼い主であっても、無理に構われる事は体力の無い猫ちゃんからしたらストレスになってしまうのです。一緒にいるゆっくり流れる時間を大切にまったりと過ごしてあげましょう。

終わりに

顎を撫でられ気持ち良さそうな猫

どんな猫ちゃんも必ず訪れてしまう高齢期。私達よりも、短い猫生を最後まで”幸せだなぁ”と感じてもらえるように出来る限り精一杯のサポートをしていきましょう。

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