猫の療法食の選び方
猫の療法食は、病気の治療や症状の軽減を目的に作られています。特定の疾患に合わせて栄養バランスや有効成分が調整されているため、健康な状態の猫にとっては栄養素が足りない可能性もあります。
療法食はホームセンターや通販で購入できますが、まずは動物病院で必ず診察を受けてください。同じ病気でも猫によって症状は異なるので、獣医師から処方されたフードを選び、量や与え方についての指示に従うことが大切です。
獣医師に相談することで、症状に適した市販のフードを紹介してもらえる場合もあります。
療法食を指示された期間を越えて与え続けることは推奨されていません。症状の変化に伴って、いつまで与えるのかも見直しましょう。
猫の療法食のおすすめ6選
通販で購入できるおすすめの猫用療法食をご紹介します。
猫の腎臓ケアにおすすめの療法食
腎臓病などを発症した猫の療法食には、オメガ3脂肪酸配合されたものを選びましょう。慢性腎不全を引き起こすのを防ぐためには、タンパク質とリンの制限が必要です。
「ロイヤルカナン食事療法食 猫用 腎臓サポート」は、慢性腎臓病の猫ために調整された食事療法食です。猫の好む香りによって腎臓病による食欲不振を和らげます。
ドライフードを食べない猫にはウェットフードがおすすめです。「ヒルズ k/d チキン缶詰」は、血圧と腎臓へのストレスに配慮してナトリウムを制限しており、健康維持に効果的なオメガ3脂肪酸を含んでいます。
猫の泌尿器ケアにおすすめの療法食
尿石の原因には、ミネラルの摂りすぎや飲水量の不足などが影響しますが個人差があります。また、尿のpHが上昇して適正なpHを維持できなくなると、結晶化して結石になります。泌尿器のケアには、結石が溶解されやすい療法食を与えてあげましょう。
「ロイヤルカナンpHコントロール」は、ストルバイト結石症やシュウ酸カルシウム結石症など、下部尿路疾患のある猫におすすめの療法食です。
ストルバイト結石の構成成分であるマグネシウムを制限しています。ミネラル成分の調整によって、健康的な尿を維持します。
猫の糖尿病ケアにおすすめの療法食
肥満や運動不足によって血糖値が上昇すると、糖尿病になるリスクが生じます。
「ロイヤルカナン食事療法食 猫用 糖コントロール パウチ」は、たん水化物の含有量を制限することによって、血糖値の急激な上昇を抑えています。猫の体に必要なタンパク質を多く含み、低脂肪な療法食です。
猫の消化器ケアにおすすめの療法食
「ロイヤルカナン消化器サポート可溶性繊維」は、便秘気味、下痢を繰り返すなど、腸の機能が低下している猫に与えることを目的にした療法食です。可溶性食物繊維を多く含んでおり、腸など消化器の働きをサポートします。
高消化性の原料を使用しており、消化機能が低下していても、必要な栄養を十分に摂取できるのが特徴です。
猫の肥満ケアにおすすめの療法食
肥満気味の猫には低カロリーの療法食を与えましょう。ヒルズの「プリスプリクション・ダイエット メタボリックスドライ」は、長期的な体重管理に適した栄養バランスの療法食です。
炭水化物を制限し、アミノ酸を調整することによって 体重減量後のリバウンドにも配慮し、健康的なエネルギー代謝をサポートしています。
避妊や去勢手術後はホルモンバランスの変化によって食欲が増進するため、食事での肥満対策が重要です。
ヒルズの「サイエンスダイエット 避妊・去勢猫用」は、脂肪分とカロリーをカットしており、独自の「新 極上うまみ成分」配合で嗜好性も高めています。適正体重を保ちながら、オメガ3&6脂肪酸によって健康的な皮膚と毛艶を維持します。
猫の療法食の与え方
猫にいきなり療法食を与えても食べない場合があります。切り替えるときは、普段の食事に少しずつ混ぜて与え、一週間から10日ほどかけて徐々に療法食を混ぜる割合を増やしていきましょう。
フードは温めると食べやすくなりますが、猫が舌や口周りを火傷する可能性もあるので、ぬるま湯を使うか人肌程度の温かさにします。だいたい、40度くらいのあたたかさを好むようです。
同じ療法食に飽きる場合などは、猫の嗜好性を高めるために好きな食べ物を細かく刻んでトッピングするのも効果的です。あくまで食べるきっかけ作りが目的なので、メインにならないよう少量にしておくのがおすすめです。
尿石症の治療中は療法食以外は与えられないことがほとんどです。与えたい場合は必ず獣医師に確認してください。
まとめ
治療が終了し、獣医師から療法食が必要ないと判断されたときには、再び通常のキャットフードに戻しましょう。まだ残っているからといって与え続けると、逆に栄養不足になってしまう可能性もあります。
動物病院での診察や治療など、慣れないことが続くと猫のストレスになる場合もあります。 健康を守るためにも、様子を見ながら食べやすくするための工夫をしてあげられるとよいですね。
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