猫のおやつの必要性とその与え方

猫のおやつの必要性とその与え方

猫は犬と違い、しつけの際におやつを与えるなどのイメージがあまりありませんよね。また、ペットショップやホームセンターなどで販売されているものだけでも、猫のおやつの種類はたくさんあり、何を選んで食べさせたらいいのか分からないという飼い主さんも多いのではないでしょうか。そこで、猫のおやつの必要性、与え方、選び方をまとめましたので、是非参考にしてくださいね。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫のおやつの必要性

スプーンと猫の写真

猫におやつを与えることに関しては賛否両論あり、栄養面でいえば必ず必要なものではありません。猫におやつは不要とされる理由としては、おやつには嗜好性が高いものが多く、メインの食事を食べなくなることや、肥満の原因になることなどが挙げられます。ただし、与え方に注意すれば、コミュニケーションツールのひとつとして、また子猫の時期などの栄養補給として活用することもできます。

猫におやつを与える利点

フードボウルの写真

猫におやつを与えることで得られる、主な利点は以下の4つです。

栄養補給、水分補給

猫は高温多湿が苦手なため、梅雨時期から夏にかけて食欲が低下します。その他にも、体調を崩している場合や、シニア猫の食欲不振を心配する飼い主さんは少なくありません。

そんな時に栄養補給の補助として、おやつを与えてみてはいかかでしょうか。スープタイプやゼリータイプのおやつなどは、水分補給をすることもできます。メインの食事に少しトッピングするなどで、食欲を増進させるのもいいかもしれません。

ケアサポートとして

猫のおやつは、毛球症(ヘアボール)やカルシウム不足、便秘、糞尿のニオイ、デンタルケアなど、様々な症状に対応したおやつがたくさん販売されています。特に、毛球症対応のおやつは種類が豊富で、猫草を食べない猫用に作られた猫草スナックなどもあります。

ネオフォビア対策

猫は生後6ヵ月までに食べたものしか食べないといわれています。これをネオフォビア現象と呼び、生後6ヵ月までに決まったフードしか食べなかった猫に多くみられます。猫の体調や、体質の変化によりフードを変えていくことは必ず必要になりますので、様々な食べ物に慣れておくことで、いざという時にネオフォビア現象を防ぐことができます。フードよりも少量ずつ購入でき、与えやすいものが多いので、ウェットタイプや今食べているフードと違う形状のおやつなどを与えてみましょう。

コミュニケーションツールとして

上記のようなメリットのほかに、愛猫と飼い主のコミュニケーションの時間となることも、おやつを与えるメリットのひとつといえます。またブラッシングや、爪切りを頑張ったあとのご褒美としておやつを与えるのもいいかもしれませんね。

猫のおやつの選び方

ブロッコリーと猫の写真

上記で紹介した体のケアサポートとして選ぶことの他に、猫専用のおやつは無添加、減塩、月齢別など、それぞれ猫の体を考慮したものが販売されています。愛猫にとって、メインの食事にプラスして必要なものを考えて選んでみましょう。

また、最近では愛猫に手作りおやつやごはんを食べさせている愛猫家さんたちも増えています。そこで手軽に与えることのできる、猫の手作りおやつの主な材料を紹介します。市販のおやつの嗜好性が気になる場合は、手作りおやつを試してみてはいかがでしょうか。

  • ささみ、むね肉(加熱要、新鮮なものであれば半生でもOK)
  • マグロ(基本的に加熱要、生の場合は刺身用を)
  • 焼き魚(骨は取って、青魚はNG)
  • さつまいも
  • オクラ
  • ブロッコリー
  • ゆで卵(しっかり加熱)

基本的にしっかり加熱をしましょう。また、猫は丸飲みする習性があるので、細かく刻み、少量ずつ与えるようにしてください。どの食材も、与えすぎには十分注意が必要です。

まとめ

ケーキと猫の写真

我が家の猫は毛球症になったとき、猫草を食べてくれず随分悩まされました。その際に試した猫草スナックで毛玉が便と一緒にスムーズに排泄することができるようになり、今でもお世話になっています。

我が家では、特別な日のご褒美としてはもちろん、爪切りやブラッシングなど、日々のケアのお供としておやつを常備しています。まだ試していないという飼い主さんも、与える量に注意しながら取り入れてみてはいかがでしょうか。

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