猫に缶詰のフードを与える効果
- 食事と一緒に水分が摂れる
- 香り、味が良いので猫が好んで食べる
- 柔らかいので子猫や老猫の食事に適している
水分が食事と一緒に摂れる
ドライフードに比べて、水分量が多いことが特徴です。なかなか水を飲まないと言われる猫ですが、フードを食べることで水分も摂ることができます。
猫の食いつきがいい
ドライフードに比べて缶詰のフードは、素材の肉などの匂いや食感が感じられますので、猫の食いつきが良いと言われます。食欲が落ちた猫でも食べてくれる可能性があります。
歯が悪くなった猫でも食べやすい
歯周病などで歯が悪くなり硬いものを噛めない猫や、歳をとってドライフードが食べにくくなった猫でも、缶詰のフードであれば食べることができます。
また、子猫の離乳食としても適しています。その時には、子猫用に考えられた栄養素がしっかり入っているものを選びましょう。
猫に缶詰のフードを与える際の注意点
- 缶詰の開封後は保存が効かない
- 缶詰フードは歯垢が溜まりやすい
- 缶詰のフードばかり与えるとドライフードを食べなくなる
- 一般食の場合、栄養が偏りやすくなる
開けると長期保存が効かない
一度缶詰を開け、そのまま置いておくとすぐに傷んでしまいますので、置き餌に向いていません。残った物はラップで包み冷蔵、冷凍するなどして保存する必要があります。
歯垢が溜まりやすい
柔らかく水分が多いので、食べカスが歯に残り、歯垢が溜まりやすく歯石や歯周病の原因になったりします。定期的に歯のチェックをし、動物病院で歯石の状態を診てもらった方が良いでしょう。
ドライフードを食べなくなる
缶詰のようなウェットフードばかりあげると、他のフードやドライフードを食べなくなる傾向があります。
栄養のバランスが偏る
総合栄養食としての缶詰も売られていますが、缶詰ばかりでなく他のキャットフードも食べられるようにしておいたほうが、猫の健康維持には安心です。
おやつやトッピングとして与える総合栄養食のもので無い缶詰の場合、栄養バランスが偏るので注意しましょう。
猫に缶詰の食事を与える方法
ドライフードを食べなくなったり、好き嫌いが激しかったりする猫の場合、缶詰などのウェットフードなら食べるということがあるかも知れません。
缶詰の与え方として、主食となる総合栄養食のドライフードに缶詰などのウェットフードを混ぜる、かけるという方法があります。
総合栄養食を主食としての栄養を確保して、ウェットフードを混ぜることで、猫の食いつきを良くするということです。おやつとしての目的で缶詰をあげる場合には、ドライフードなどで主食をしっかり与えるようにして下さい。
猫の缶詰を買う時の5つのポイント
- 「総合栄養食」と書いてある物
- 添加物がなるべく入っていないもの
- 成分表示を確認する
- 食いつきなどの口コミを確認してみる
- 初めて買う缶詰は少量を買う
「総合栄養食」と書いてある物
猫の缶詰に記載された表示を見て、総合栄養食とあるものを選んで与えましょう。
猫の「総合栄養食」とは?
猫のフードの総合栄養食とは毎日の主な食事としてあげるもので、そのフードと水だけをあげていれば、指定された成長段階に応じて健康を維持できるといった、栄養素的にバランスのとれたフードのことです。
一般食
一般食は、間食として考えると良いでしょう。栄養に偏りがありますので、これだけを与えていても主食としての役割を果たさないと考えられています。
添加物のなるべく入っていないものを選ぶ
着色料、香料、保存料、遺伝子組み換えの食品を使っていない缶詰を出来る限り選びましょう。一般的には、ドライフードと比べると缶詰などのウェットフードの方が、添加物は多いとされています。
缶詰に記載してある成分表示を見る
成分が細かく表示されているものを選ぶと良いでしょう。
表示を見てもよくわからない、曖昧だというものは避けた方が良いといえます。しっかりと添加物不使用などと記載されていればそちらの方がやはり安心ですね。
口コミを確認する
事前にインターネットなどで、商品のサイトや口コミを確認してから購入することで、納得して買うことができるでしょう。
初めて買う缶詰は少しずつ与える
また、猫の好みに合うかどうかわかりませんので、初めての缶詰は大量買いしないで、お試しの個数だけ買ってみることをおすすめします。
また、いきなり食事が変わると下痢などをしてしまう可能性がありますので少しずつ様子を見ながら与えるようにしましょう。
形状別缶詰フードの種類
同じ缶詰でも中身の形状に微妙な違いがあります。
ペースト状になっている缶詰
- 缶詰の中身が柔らかいので噛む必要があまりない
- 子猫や老猫でも食べやすい
- ドライフードに混ぜやすい
肉や魚などの材料をすりつぶす、刻むなどして練り、ペースト状やムース状になっているものです。
あまり噛む必要がないので、子猫や高齢の猫にも食べやすいでしょう。またドライフードに混ざりやすいので、併用して与えやすいといえます。
フレークタイプの缶詰
- 食感、香りがいい
- 水分が多い
- トッピングにしやすい
原料を薄く砕いてあるものです。素材そのものの食感や、匂いなどが残っています。総合栄養食でないものは、おやつや、ドライフードのトッピングとして適しています。
シチュータイプの缶詰
- スープ状になっている缶詰
- 総合栄養食を併用する必要がある
- 開封後は早めに消費する必要がある
素材を煮込んでシチューやスープのようにしてあります。一般食のものが多いので、おやつとして与え、総合栄養食をしっかり別に与える必要があります。
スープに入れる感じで、ドライフードに混ぜることもできます。ドライフードと混ぜたウェットフードは、置いておくと痛みやすいので、食べきる量だけあげるか、残りは冷蔵庫で保存して早めに食べさせてください。
猫の缶詰の選び方まとめ
猫の缶詰は、ドライフードを食べてくれない時のお助けフードと言えます。
好き嫌いがある、飽きてしまう、または高齢や病気で食べが悪いという場合など様々な状況で与えることがあります。
気をつけたいのは、一般食の缶詰だけでは栄養が偏る可能性が高いので、成分表示をよく見て与えるということです。
栄養が偏るだけでなく、必要な栄養素が足りない場合もありますので、かかりつけの獣医さんに相談してみるのも良いでしょう。
もし猫に持病がある場合は獣医さんに確認してもらって与えて良いか確認してくださいね。
総合栄養食として与える時には、以前食べていたフードと混ぜたりして、いきなり全部変えるのではなく、少しずつ移行していくようにしましょう。
基本的には、缶詰だけを与えるのではなく、ドライフードと缶詰をうまく併用して与えていくと、猫の健康にも良いでしょう。