猫が食欲不振になる原因
猫はなぜ、食欲不振になってしまうのでしょうか?
病気のサイン
何かしらの病気にかかっており、その症状の一つとして、食欲不振になる事があります。食欲不振になりやすい病気としては、発熱や腎臓病、糖尿病、肝リピドーシス(脂肪肝)、甲状腺機能亢進症、膵炎、喘息などが挙げられます。
歯肉炎などで口内に痛みがある時も、食べる事を拒否する場合があります。ご飯を食べなくなったというのはもちろん、愛猫の様子がいつもと違う場合は、早めに受診するようにしましょう。
ご飯の問題
キャットフードを新しくすると、嫌がって食欲不振になる事もあります。特に、生後6ヶ月までに決まったものしか食べなかった猫の場合は、食物に対する許容性が極端に狭くなる傾向が見られます。この現象を「ネオファビア」と呼んでいます。もちろん個体差がありますが、もし以前のフードに戻したら食べるようになるとしたら、ネオファビアかもしれません。
逆に、いつも同じフードに飽き飽きして、拒否して食欲不振になる事も考えられます。その場合は愛猫好みの新しいフードを探してあげましょう。我が家の子も1匹、グルメがいるので、フードの飽きには良く遭遇します。新しいフードに変えても、またしばらくすると飽きてしまうので、今では鰹節などをトッピングし、そのトッピングをまぐろ節や鶏節に変えて与えるようにしています。
その他にも単に味が好みではない場合や、栄養素が猫が必要としているものと合わないので食べない、という可能性があります。または、何かを食べた時に、よほど嫌な思いをしたのかもしれません。猫は真実はともかく、嫌な思いをした直前に食べたものを嫌悪するようになります。
もしおやつに食べたヨーグルトでお腹が痛くなったのだとしても、お腹が痛くなる前にいつものフードを食べていたのだとしたら、そのフードのせいでお腹が痛くなった、と思い込んでしまうのです。この場合には、いつものフードとは食感やニオイが異なる、新しいフードを与えるようにすると良いでしょう。
精神的な問題
新入り猫が来たり、ペットホテルに預けたり、猫にとってストレスフルな状況になると、食欲不振になる事も。なるべく愛猫が安心出来る環境を整えてあげるようにしましょう。これなら食べる!という必殺おやつなどで食欲を刺激してみるのも良いですね。
我が家の子も以前、ペットホテルに預けた際、ご飯ストライキをしていました。もう1匹は平気だったのですが、警戒心が強い方の子にとってはやはり、見知らぬ猫やら犬やらがいる環境は、ちょっと厳しかったようです。それからはペットホテルに預けるのは止め、ペットシッターさんをお願いするようにしています。
食器が気に入らない
キラキラしている食器やヒゲが当たる食器は、猫にとって気に食わないシロモノの場合があります。形や素材が異なるものをいくつか用意し、愛猫好みの食器を見つけてあげる必要がありますね。
我が家の子では食器に入れていると食べないのに、手に乗せて与えると食べる、という事がありました。今では食器に入れていても食べますが、あれは何だったのか、未だにナゾです。ステンレス製を使っているので、恐らく冷たさが嫌だったのかな、と推測しています。
猫が食欲不振になった時の対処法
愛猫が食欲不振に陥ったら、獣医師と相談の上、原因を突き止めましょう。食べないからと言って無理矢理愛猫の口を開けて、ご飯を与えるのは避けた方が良いでしょう。愛猫にストレスを与えるばかりか、よりご飯への嫌悪感を高めてしまいます。
獣医師によっては、チューブを使って直接、猫の胃に流動食を流し込む処方をするかもしれません。この方法だと、再び猫が食べるようになった時、ネガティブな印象を猫に植え付けずに済むそうです。
また、投薬により猫の食欲を刺激する手段もあります。まずは猫に必要な栄養を取り込んで貰う事が大切ですので、食欲不振の原因を探っている間は、これらの方法で給餌する事もあるでしょう。
猫の食欲不振は危険な場合もある
猫が食欲不振になる事は、様々な病気のサインであったり、精神的なものが原因であったりします。食欲不振になり全くご飯を口にしなくなると、成猫では24~72時間で健康に重大な影響を与え、生後6週間以内の子猫では12時間で死亡に至る可能性があります。
ですから、軽く見るのは危険です。獣医師と相談しながら食欲不振の原因を突き止め、健康状態が悪化しないよう、注意する必要があります。
まとめ
猫が食欲不振で1日以上全くご飯を食べなくなったら、まずはすぐ、獣医師にみせる事が大切ですね。猫は言葉を話さないので、飼い主は愛猫の行動で不調を見つけるしかありません。愛猫が毎日美味しくご飯を食べられるように、環境を整えてあげられると良いですね。