猫の白内障について
猫の白内障の原因
- 眼疾患
- 眼球の外傷
- 有害物質
- 基礎疾患
- 遺伝
- 老化
猫が白内障を発症する原因としては、緑内障やブドウ膜炎、網膜変性症などの眼疾患がきっかけで発症するケースや、猫同士のケンカや事故による外傷で発症するケースが多いと言われています。
除草剤などに含まれるジニトロフェノールや衣類の防虫剤に含まれるナフタリンなどの有害物質の摂取や、子猫時代の栄養不良も原因となります。また、ごくわずかではありますが糖尿病などの基礎疾患が原因となって発症するケースもあります。
遺伝などによる「先天性の白内障」や、高齢の猫にみられる「老齢性の白内障」も一部の猫での発症が報告されています。
猫の白内障の症状
- 目の白濁
- 瞳孔が常に開いている
- 視力の低下
- 充血や痛み(他の眼疾患を併発している場合)
白内障を発症すると何らかの理由で水晶体の一部、もしくは全部が白く濁り、視力の低下が見られます。さらに進行すると、目がほとんど見えなくなってしまうなどの視覚障害を引き起こします。
重度の白内障になると他の目の病気も併発している可能性が高く、場合によっては炎症による激しい痛みと充血を伴うこともあるようです。
猫の白内障の治療法
内科治療
猫の白内障の初期治療には、目薬や内服薬などを用いた内科的治療が行われます。しかし進行を遅らせることや症状を軽減することを目的とする内科的治療では、白内障を完全に治療することはできません。
内科治療では、診察や検査費用、薬代を含めると7千円前後の料金がかかるといわれています。
外科治療
猫の白内障が重度の場合には外科的治療が必要となります。角膜を切開し水晶体を摘出する外科手術か、超音波で濁った水晶体を細かく砕いて取りだす水晶体乳化吸引術のいずれかが行われます。水晶体を取りのぞいた場所に人工レンズを入れることで、再び目が見えるようになります。
水晶体乳化吸引術は特殊な手術であるため、一般の動物病院では実施していません。全身麻酔が必要になることや成功率が100%ではないこと、高額な費用がかかることなど、リスクについても知っておきましょう。
猫の白内障の手術費用には、手術の料金のほかに入院費や麻酔料、入院中の検査料などを含め、1眼あたり20~25万円前後かかるといわれています。
猫の白内障の見分け方
白内障が猫の片目だけに発症している場合は、もう片方の目で視界を補い日常生活が送れるため、行動に変化が見られず、発見が遅れる傾向にあります。
両目に発症している場合には視界がぼやけてくるため、柱や壁などにぶつかる、段差につまづく、階段の昇り降りを嫌う、小さな物音に驚くなど行動に変化がみられます。
猫は非常に聴力が良いので、ほとんどの視力を失ったとしても、住み慣れた自宅であれば行動が可能だと言われています。猫の身体能力の高さから早期発見が難しい場合もありますが、猫の行動の小さな変化を見逃さないように注意深く観察しましょう。
初期の白内障は、猫の目を普通にのぞき込んでも異常を見つけることは難しいとされています。猫の瞳孔の色に変化や濁りを感じたら、早急に病院を受診するようにしましょう。
猫の白内障になりやすい猫
犬の白内障のほとんどが先天性であるされているのに対し、猫の白内障は後天性のものが多いと言われています。
ごくわずかではありますが、若い年齢で先天性の白内障を発症する猫種もおり、シャム、バーマン、ペルシャ、ヒマラヤン、アビシニアンなどがそれにあたります。飼い主が事前に白内障になりやすいことを知って普段から注意していれば、病気の早期発見につながるでしょう。
猫の白内障を予防するには
定期的な検査
白内障を完全に予防することは難しいですが、猫の健康診断を行う際に目の検査も受けることで白内障の早期発見につながります。白内障を悪化させてしまうと治療をしても視力を戻せない恐れもあるので、定期的な検査で白内障の重症化の予防に努めましょう。
飼育環境を整える
猫の白内障は外傷性のものや他の眼疾患が原因となっていることが多いので、室内飼育を心掛けて、ケガや感染性の病気を未然に防ぎましょう。屋外に出ない猫でも多頭飼いの場合には、猫同士の相性を見極めながら、複数の猫が快適に暮らせる環境の整備が必要です。
まとめ
さまざまな動物が白内障にかかると言われていますが、その中でも猫の白内障はまれであるといわれています。猫が白内障を発症する原因は後天的なものがほとんどであるため、日常生活の中での予防を心掛けましょう。
猫の白内障は早期発見と適切な治療で治る病気だといわれていますが、初期の白内障の症状は見分けにくいという特徴があります。日頃から猫の行動や瞳孔の色を観察し、異変に気付いたら病院を受診することをおすすめします。