猫ちゃんから狂犬病感染!?
イギリスで起きたニュース
先日、イギリス居住者が猫ちゃんに噛まれて狂犬病に感染し死亡したとのニュースがありました。イギリスは日本同様に狂犬病清浄国なのでかなり衝撃的だったのですが、詳しくニュースを読むと感染したのはモロッコのようでした。
「狂犬病」読んで字の如くワンちゃんにしか関係のない病気だと思われがちですが、実はヒトを含む全ての哺乳類に感染する可能性があります。
日本で最後の狂犬病
また日本で最後に感染症例が確認されたのは1957年でなんと猫ちゃんでした。今回は狂犬病ワクチンの必要性と猫ちゃんに必要なのかということをメインにお話ししたいと思います。
なぜワンちゃんは毎年狂犬病のワクチンをするの?
現在日本では1957年以降狂犬病の発生が確認されていない狂犬病清浄国です。
この状態を維持するためには狂犬病を持ち込ませない、またはそうなってしまった場合に感染を制御できるかが大切になってきます。
狂犬病に関する法律
集団防疫の観点(シャルル・ニコルの法則)からも全体の75%以上が予防していると感染は抑え込めるとされており、1番のリスク動物であるワンちゃんは狂犬病予防法第五条で毎年のワクチン接種が義務付けられています。
狂犬病という致死率100%の感染症から愛犬を守るためだけではなく、社会に蔓延させないために毎年のワクチン接種は必要不可欠というわけですね。
猫ちゃんにも狂犬病ワクチンを接種すべき?
では猫ちゃんではどうなのでしょうか?猫ちゃんも狂犬病の感染する動物ですが狂犬病予防法ではワクチン接種を義務付けられていません。
WASAVA(世界小動物獣医師会)ワクチネーションガイドラインを見てみると狂犬病流行地ではコアワクチンに組み込んで接種すべきとされています。
完全室内飼いの猫は?
しかし日本は狂犬病清浄国なので狂犬病ワクチンを接種するかどうかは任意ですが完全室内飼いで外界と接することがない猫ちゃんは接種すべきではないと言われています。
狂犬病に感染するリスクとワクチン接種による副作用のリスクを比較すると狂犬病に感染するリスクの方が圧倒的に低く、ワクチンアレルギーなどの副作用のリスクを負ってまで予防する必要がないからです。
外に出る猫は?
外に出る猫ちゃんではどうでしょうか?こちらも飼い主さんの任意にはなってしまうのですが外で接触がある可能性は否定できないのでワクチン接種するかどうか、かかりつけの獣医さんと相談するのが1番かと思います。
まとめ
致死率100%の恐ろしい狂犬病、実はわんちゃんだけの病気ではありません。
またわんちゃんの狂犬病ワクチン接種は義務ですがねこちゃんでは任意です。現在、日本は狂犬病清浄国なので完全室内飼いの猫ちゃんに接種する必要はないと思いますが外に出る猫ちゃんでは要相談かなと思います。
猫ちゃんの安全と健康のことを考えると外に出さないのが最も安全ですね!