猫が余命を宣告されたら?
愛猫の余命宣告を受けたら「余命はどのくらいなのか」、「いなくなってしまったらどうしよう」などと不安になってしまいますよね。
猫で多く見られる糖尿病や腎臓病の悪化、癌などで余命宣告を受けることもあると思います。
余命宣告を受けてからも通常の生活を送りながら生きる猫もいるので、精一杯頑張ろうと思ってはいても、これからどうするべきなのか、現実にはどうなってしまうのかと悩んでしまうのは当たり前だと思います。
では愛猫が余命宣告をされたときに、飼い主ができることはどのようなことがあるのでしょうか。
ここでは愛猫が余命宣告をされたときに、飼い主ができる6つの事についてご紹介させていただきます。
1.病気について知る
まず愛猫が余命宣告をされたときには「病気について知る」ことが重要です。
飼い主が自分の愛猫がどんな病気なのか、なぜ死を迎えるのかも分からずに最期を迎えるのはかわいそうなことだと思います。
猫の病気にも人間と同じように「延命治療」ができる場合も多くあります。 猫が受けることのできる延命治療は、ただ命を長らえさせるのではなく、生きている時間を少しでも楽にさせてあげる、つまり猫の生活の質(QOL)を向上させてあげるものがほとんどです。病気を治すことはできなくても、残りの時間をできるだけ苦痛のないものにしてあげることも飼い主の務めではないでしょうか。
もし、末期の病気であったとしても食事療法や生活面において、医療行為以外で何か飼い主がケアできることもあるはずです。ですので、まずは愛猫が余命宣告をされたときにどんな延命治療が受けられるのか、自宅でどんなケアをしてあげられるのかを考えるために「病気について知る」ことが大切でしょう。
2.ストレスをかけないようにする
愛猫が余命宣告されたときに「ストレスをかけないようにする」ことが大切です。これは、人間においても猫においても、余命宣告を受けるほどではなくても病気と闘っている時には重要なことです。
その上猫は神経質でストレスを抱えやすい動物です。特に環境の変化によってストレスを抱えることが多くあります。残りの人生を猫ができるだけストレスなく、穏やかに過ごすことができるようにするためにも- トイレは衛生的に保つ(排泄のケアが必要な場合には、下半身をできるだけ清潔に保つ)
- キャットフードは常に補充しておく(自力で食べられる状態であれば)
- 飲み水は常に新鮮なものを準備してあげる(自力で飲めない場合には、できるだけ飲ませてあげる)
- キャットハウスやキャットタワーなど猫の生活できるところ、安心して休める場所を確保する
などのようなことに配慮して、「猫の気持ち」を考えた生活を心がけてあげましょう。
このようなことは猫が病気になってから配慮してあげるのではなく、病気になったり弱ったりした時には、それまでと変わらない生活をできるだけ続けさせてあげられるようにするのが大切です。猫にストレスをかけないためには、引っ越しや模様替え、新たな動物を飼うこと、飼い主の生活リズムの大きな変化なども控えた方が良いことです。
3.病気にかかる費用をイメージしておく
愛猫が病気と闘っていて余命宣告されたときに「病気にかかる費用をイメージしておく」ことが大切です。
猫の余命宣告は、数日の場合もあれば数年の場合もあります。
そんなときに、猫の
- 通院費(検査費や手術費)
- 入院費
- 投薬費
など様々な面でお金がかかります。
入っている保険や治療の内容や期間によっては人間以上に病院代がかかることも多いので「病気にかかる費用をイメージしておく」ことも大切でしょう。
気持ちとしては何でもしてあげたくても、現実問題として経済的な理由で治療そのものを諦めざるをえない場合や治療法を変更することになる場合もあります。そんな時、飼い主は決して自分を責めてはいけませんが、納得のいくまで治療の内容と期間、治療にかかるお金、どこまでできるのか、ということを動物病院とよく話し合って決めることが理想です。そのような話し合いをするためにも、まずはかかる費用を病院に聞いておく、ざっくりとでも把握しておくことも大切なことです。病院としても、飼い主のそのような事情を分かっていた方が、治療法や今後どうしていったら良いかについて、提案しやすいでしょう。
4.世話や介護について知っておく
愛猫が余命宣告されたときに「世話や介護について知っておく」ことが大切です。
猫の病気には、様々な症状があります。残りの人生、猫にどのような介護をしてあげるべきなのか学業や仕事を続けながら
- 誰が
- どのように
世話をしていくかなどの計画を立てることも大切です。
猫が家族全員に愛されて、満足できる生活を心がけてあげてください。
5.それまでと変わらないコミュニケーションをとる
愛猫が余命宣告されたときに「それまでと変わらないコミュニケーションをとる」ことも大切だと思います。
愛猫が余命宣告されたときには、それまでも撫でてもらうことが好きな子だったらたくさん撫でて構ってあげるようにしましょう。撫でたり触られたり、あまり構わられるのが好きではなかった子には、同じように構い過ぎないようにし、でも変化はないか、苦しいことはないか、様子をこまめに気にしてあげましょう。
猫がそれまでと同じように穏やかに生活ができるように、コミュニケーションをとってあげてください。
6.最後まで諦めない
愛猫が病気と闘っていて余命宣告されたときに「最後まで諦めない」ということが大切です。
猫が余命宣告を受けると、またそれが突然であった場合にはよけいに、飼い主さんは泣いてしまうことや、うつむいてしまうこともありますよね。しかしそのような状態では猫も不安になってしまうでしょう。「悲しい気持ち」になることもあるかもしれません。
余命宣告は、あくまでも余命の予想です。最後まで諦めない心を持ち、精一杯生きている猫の生活をどのようにサポートしていくかということを、一番に考えていくことが大切だと思います。
まとめ
猫の余命宣告を受けると飼い主は悲しい思いで一杯になってしまいますよね。
しかし人生を全うしようとしている猫は今までと同じ環境で穏やかに過ごしたいはずです。まずは、残りの人生を「どのようにしてあげたいか」「なにができるのか」を考えて、家族全員でそれまでと同じように愛猫を愛してあげることが大切になってくるでしょう。