早期発見がカギ!シニア期の猫がかかりやすい代表的な病気2つ

早期発見がカギ!シニア期の猫がかかりやすい代表的な病気2つ

今や猫も20年以上など長生きできる時代ですが、やはり年をとると病気のリスクも高まります。ここでは高齢猫がなりやすい病気と予防法について述べています。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫がかかりやすい病気とは?

薬のカプセルと猫

1.腎臓病

高齢猫が気をつけたい病気の代表的なものに腎臓病があげられます。腎臓病には急性腎臓病と慢性腎臓病がありますが、高齢猫に多いのは慢性腎不全です。

元々砂漠の動物である猫はあまり水を飲まず、腎臓に負担がかかりやすい傾向にありますが、加齢とともに腎臓のろ過機能は少しずつ低下していきます。

初期のうちはあまり症状が出ないので飼い主さんも見落としてしまいがちですが、気付いたときにはかなり進行していることもあります。

初期症状は?

  • 水をよく飲む
  • オシッコの量が多くなる
  • 食欲の低下
  • 嘔吐
  • 体重の減少

早期に治療を行うことも大事ですので、初期症状は見逃さないようにしたいですが、わかりやすい症状としては、水を多く飲む、尿の量が増えるなどがあげられます。

さらに食欲の低下や嘔吐、体重の減少などもありますし、毛艶が悪くなることで体調の変化に気付くこともあります。

2.甲状腺機能亢進症

水を飲まない猫

高齢猫に多い病気では、甲状腺機能亢進症もあげられます。初期のうちは、食欲もあり、よく動くので、むしろ元気が良いと思ってしまうこともあります。

症状は?

  • 体重が減る
  • 攻撃的になる
  • オシッコの量が増える
  • 水をよく飲む

これは甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで起こる病気ですが、原因はよくわかっていません。たくさん食べているのに痩せてくる、以前より落ち着きがなくなった、攻撃的になるなどの変化が見られたらこの病気を疑ってみましょう。

このほかにもおしっこの量が増える、水をよく飲むなど腎不全の初期症状と似た変化が見られることもあります。
初期で発見できれば治療でコントロールも可能となることが多いので、変化は見逃さないようにしてあげたいものです。

病気を早期発見するには?

エリザベスカラーをしている猫

猫も高齢になると体の機能は少しずつ落ちていきますが、早期発見することでより長く元気を保ってあげることができます。
病気の早期発見のためには、定期的に健康診断を受けることも大事です。

まだまだ元気、特に変わったことはないと感じていても、年に一度は検診を受けたいところです。

猫の平均寿命がのびましたので、7歳ではまだ若いというイメージもありますが、この年代はすでにシニアと呼ばれる世代に入っています。7~8歳からは体調の変化には十分気をつけてあげましょう。

動物病院で受けられる検査

獣医に抱っこされる猫

動物病院で行われる検査には次のようなものがあげられます。

  • 血液検査
  • レントゲン検査
  • エコー検査
  • 尿検査
  • 触診
  • 聴診
  • 歯科検査

まとめ

タオルにくるまる猫

高齢猫がかかりやすい病気としては、腎不全や甲状腺機能亢進症などがあげられます。水を多く飲む、食べているのに痩せるなど変化が見られた場合は病気を疑ってみましょう。

初期では、あまり症状が出ないので見逃しがちですが、定期検診を受けることで早期発見が期待できます。特に悪いところはないと感じていても、シニア世代になったら、定期的に健康診断を受けることがおすすめです。

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