猫回虫の症状
猫回虫は、猫の小腸に寄生する病気です。
大きさは3~13cmくらいで、ミミズのような細長い形状とされます。
猫の消化管に寄生して、猫が食べた栄養分を奪い、生きています。
猫が猫回虫に感染すると、どのような症状が現れるのでしょうか?
症状1下痢、軟便
猫が回虫により、下痢や軟便を繰り返すと言われています。
回虫に寄生されることで、猫の身体の栄養を奪いとるため、下痢の症状がでると言われます。
寄生する回虫の量が多い場合は便秘の症状も出るそうです。
症状2食べていても痩せる
猫回虫の寄生がひどくなり進行すると、食べていても太らずに痩せていく症状があります。
回虫が栄養分を取り続けると、痩せてしまい、ぐったりして元気がなくなってくることもあるそうです。次第に、食欲不振や、貧血などの症状が出ることもあるそうです。
症状3吐く、嘔吐
猫回虫の症状は、下痢と嘔吐を繰り返すと言われています。何度も頻繁に吐くそうです。
回虫が成長する過程で、食道や気管支に移動する時期があるので咳が出る原因になることもあります。
症状4腹部が腫れる
猫の身体の中に、回虫が大量に腹部に感染すると、腹痛を起こしたり、腹部が腫れたりするといった症状が出ることもあるそうです。
寄生数が多くなると腹部が膨れて、見た目にもおかしいとわかるほどだと言われています。
症状5毛艶が悪い
猫回虫の感染によって、栄養が奪われて毛艶が悪くなってしまう症状があります。
以前に比べ艶が失われていき、猫の毛艶がバサバサとしてくるのです。
症状6咳をする
猫回虫に感染すると、下痢、嘔吐だけでなく、咳もでるようです。
湿ったような咳ではなく、乾いた咳が繰り返し出ると言われています。呼吸器系に感染しているのが原因かも知れません。
症状7発育不良
猫回虫の感染は、子猫が感染すると発育不良の原因になります。
成長期に大事な栄養を奪われることで、上記のような症状が引き起こされて、体重が増えないで痩せてしまい、発育の低下に繋がるのです。
子猫の場合、成猫に比べて重い症状がでやすく、命の危険性もある感染と言われています。
猫回虫を治療する方法
駆除薬の投与
猫の下痢や軟便が続いた場合に、便を持って病院に相談して症状を見てもらいます。
便検査を行えば、寄生虫の感染の有無や寄生虫の種類がわかりますので、それに適した駆虫薬を投与してください。投与後、駆虫されたかを確認するために1~2週間後再度検便を行うほうがよいでしょう。
駆除薬は予防にも繋がる
猫回虫によって感染されてしまったら、一番は駆除薬に効果が持てるのです。
駆除薬は、飲み薬と皮膚に添下するタイプがあります。もちろん病院では、どちらも回虫の駆除ができます。錠剤が苦手な猫の場合は皮膚に滴下するタイプの方が楽です。
特に子猫には、定期的に駆虫が必要と言われています。不安に思うことは、病院の獣医師さんに相談すると良いと思います。
多頭飼いに注意する
一匹が猫回虫に感染したら、他の猫に感染している可能性もあります。
もし多頭飼いならば、一匹が猫回虫の症状が出た場合、みんなの検便検査をするようにしましょう。また、猫回虫に寄生しているときは、治療中は治療が終わるまでは、外に出さないようにしましょう。
猫回虫は人にもうつる
猫回虫の経口感染
猫回虫の感染経路は、大きくわけて「経口感染」「母子感染」と言われています。
経口感染は、猫が口から体内に幼虫を保有しているネズミなどを食べてしまうと、感染してしまうと言います。猫が回虫に寄生されている場合、猫から人間にうつる経路は以下と考えられます。
- 猫との間接キス、猫に密着しすぎている、手を洗わない
- 猫の排泄物を触り、その手が何かしら口に入る
- 公園や砂場の土を触り、その手が何かしら口に入る
- 猫の被毛についた回虫が何かしら口に入る
猫回虫の母子感染
猫回虫の感染は、ほとんどが経口感染と言われています。
母子感染とは、回虫に感染してしまった母猫が、母乳や退治を通して感染することを言います。
猫回虫に感染しやすいのは、野良猫が多いと言われています。
つまり、外で狩りをして暮らす猫が感染してしまうケースは、珍しくないとされます。
人に感染したときの症状
- 腹痛
- 発熱
- 倦怠感
- 咳
- 視覚障害、眼痛
- リンパ節、内臓などが腫れる
- 妊婦に感染すると流産、母子障害のでる可能性
人に感染したときの治療法
猫回虫が人にうつった場合は、その幼虫が人の各臓器に迷入し、回虫移行症と呼ばれる病気を発症します。回虫移行症では、失明やけいれんが起こるリスクを伴います。
https://medicalnote.jp/diseases/%E5%9B%9E%E8%99%AB%E7%97%87
人にうつる治療法よりかは、猫が感染しないようにすることが予防だと言われています。
また、猫を触ったら手を洗うことが、予防に繋がると言うことです。
猫回虫についてまとめ
猫回虫の感染は、経口感染が多いとされています。
感染しやすいのは、猫の中でも野良猫、子猫、老猫で、免疫力の弱いことも原因です。
猫回虫に感染したら、下痢や嘔吐などの症状があります。治療法として、駆除薬の投与で駆虫します。猫回虫に寄生される、感染の予防をするには、定期的に駆虫するのが良いとされます。
猫から人間にうつることも希にありますが、猫回虫にならないように予防してあげること、手洗いうがい、過度の接触をしないことなどが大切です。