猫が尿毒症になった時の症状や原因と予防法について

猫が尿毒症になった時の症状や原因と予防法について

尿毒症とは猫だけでなく、人間にも犬にも起こる病気です。猫の尿毒症は命に関わる重篤な病気ですが、普段からの生活で予防できます。猫を飼っている全ての方に尿毒症について知っておいてほしいと思います。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫が尿毒症になった時に現れる症状

獣医に診断される猫

猫の尿毒症の症状

  • 元気がない、ぐったりとしている
  • 食欲がない
  • 吐く
  • 脱水症状があらわれる
  • 痙攣

猫が尿毒症になると、元気が無くなり、食欲もなく、嘔吐や痙攣、脱水症状などが起こります。

猫の尿毒症とは?

猫が尿毒症は血液からの老廃物である尿が出にくくなり、最悪は死に至ることもあります。これは人も犬も同じ症状です。

猫が尿毒症のはじまりは腎臓や泌尿器の病気から

人間や犬の場合も同じですが、猫の尿毒症も、いきなり病気単体で発症することはありません。背後には、腎臓や下部尿路疾患、あるいは心臓病からの合併症として発症するものです。つまり、腎臓や心臓病のトラブルを防ぐことが予防につながるのです。

なお、いきなり尿毒症にかかる可能性は低いですがこれらの症状が出たら早めに受診することをおすすめします。尿毒症は大変恐ろしい病気ですが、予防できる病気なので是非対策について知っておきましょう。

猫の尿毒症を予防する方法

キャットフードと野菜を目の前にした子猫

猫の尿毒症を予防するには質の良い食事を取らせる

猫が尿毒症にならないようにするためには、食生活も大切です。腎臓や泌尿器系に負担のかからない食事を心掛けるようにしましょう。

安価なキャットフードにも尿毒症など泌尿器や腎臓に負担のかからない下部尿路対応と書かれたものがありますが、それらの成分に穀物や添加物が含まれているものが多いのでおすすめできません。愛猫が尿毒症にならないためにはやはり、プレミアムフードの良いものを与え続けることが理想です。

しかし、猫は嗜好のデリケートなところもありますね。なかなかプレミアムフードが気に入らない子もいますし、シニアになれば更に難しいかもしれません。

まず、猫を飼う全ての方に知っておいていただきたいのは、猫は本質的に腎臓が悪くなるリスクが高い動物であるということです。猫は、基本的に肉食で味の濃い食事を好みます。

猫の尿毒症予防には水分補給

猫の尿毒症予防には水分補給が重要です。猫は、食事のあとになら比較的水を飲むことが多いですから、毎回必ず新鮮な水を用意してあげましょう。水道蛇口から飲みたがる子にも、好きなだけ飲ませてあげてください。それでもダメなら、ウォーターファウンテン式の給水器もあります。本能的に動く水を飲んでくれるかもしれません。

猫が水をあまり飲まない理由は、猫の祖先が砂漠近くに生息していたことに関係します。普段から水を飲まない猫の尿はかなり濃くなります。ですから、シニア期に入る前から尿毒症の予防も含め、徐々に腎臓リスクを考えた食事を与えるのが良いと思います。

猫の尿毒症対策には尿のチェック

おしっこする猫

尿毒症対策のためには猫の尿をチェックすることも大切です。最近になって、猫のph対策が知られるようになってきましたが、猫砂使用の場合だとなかなかチェックが難しいですよね。

でも、ネットなどでも試験紙やシーツがありますし、獣医さんにも相談するとそれぞれに適した採取方法を教えてくれます。定期的にチェックできるよう、習慣づけてみてはいかがでしょうか。

アズワン pH試験紙ロールタイプpH5.5-9.0 /1-1254-05

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972円(税込)

猫の尿毒症予防のために毎日使えるPH試験紙です。ちぎって少しずつ使う事ができます。

猫の尿毒症についてのまとめ

体を舐める猫

私がお客様から相談されるのは、実は「毛玉」が圧倒的です。やはり毛玉がたまると猫ちゃんが苦しそうに吐いたりするので、心配ですよね。

一方、腎疾患や下部尿路疾患は初期症状はほとんどわからないことが多いのです。なので、気づいたら進行していて尿毒症になることもあります。そうならないためにも、大切な猫ちゃんの食生活、水分補給、健康チェックを欠かさないようにしましょう。

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