猫にガン(癌)が出来てしまうのは?考えられている原因7つ

猫にガン(癌)が出来てしまうのは?考えられている原因7つ

人間にも不治の病として言われているガン(癌)ですが、同じように猫にもガンが発症してしまうことがあります。では、癌になってしまう原因はどのようなことが考えられるのでしょうか。癌の症状も含めて具体的にご紹介させていただきます。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫の癌とは何?

獣医さんと猫

ガン(癌)という言葉はよく耳にしますが、そもそもガンがどのようなものなのかわからない飼い主さんもいらっしゃると思います。そこでここでは、猫のガン(癌)とは何なのかについてご紹介させていただきます。

ガンは、人間と同じように、細胞分裂をする際に同じ遺伝子内容を増幅するようプログラムされていますが、傷ついた遺伝子があると異常な細胞ができます。その細胞が増殖した状態をいいます。癌細胞は臓器を破壊したり転移をし、猫の身体を蝕んでしまいます。

この癌細胞、実は私達人間や猫にも毎日作られています。しかし癌を発症しないのは、免疫機能が異常な細胞を排除してくれているおかげなのです。

猫の癌の原因は?

日光に当たる猫

猫はどうして癌になってしまうのでしょうか。癌細胞が増えていくことによりガンを発症してしまうのですが、そもそもの原因がわかりませんよね。

癌の原因は、まだまだ未知数なところもあるのですが、考えられている原因についていくつかご紹介させていただきます。

1.紫外線

猫の日なたぼっこでもガンになる可能性のある原因が「紫外線」です。これは人でも関連性が指摘されていますが、猫でも紫外線が原因で発生すると考えられている腫瘍があります。

2.ワクチン接種

ワクチンを接種したところが肉腫になり、癌化する事がごく稀にあります。腫瘍の挙動が悪く、かなりの確率で再発するのでワクチン反応性肉種とも言われています。

3.遺伝

癌は人間と同様に遺伝することもあります。

4.放射線

放射線がDNAを傷付けることによって異常細胞がうまれ増殖します。それらが腫瘍になる可能性もあります。

5.ウイルス

ウイルスが原因によっても癌になってしまうのですが、特に若い猫に腫瘍を起こしやすいのが猫白血病ウイルスです。喧嘩やグルーミングによっても感染してしまうものです。

6.老化

老化も一つの原因とも考えられます。たとえば老化による免疫機能の低下により、不具合のある細胞の排除がうまくいかず癌を誘発してしまう可能性があります。

7.化学物質やたばこ

商品によって殺虫効果を高める成分

  • キシレン
  • ポリエーテル

などが発癌性があると言われています。

この他にもアスベストや受動喫煙などが原因となって猫の癌を発症させている可能性があります。

猫の癌の症状は?

治療中の猫

猫は人間同様に様々な場所でガンを発症するので各部位によって、腫瘍の種類によって症状は異なります。しかし、共通して表れる症状もありますのでいくつかご紹介させていただきます。もちろん全部が全部あてはまらないので、注意してください。

食欲不振

すべての腫瘍にあてはまるわけではないですが、食欲がなくなります。また下痢や嘔吐、便秘なども伴って繰り返してしまいます。

体重減少

猫の平均体重は3.5~4.5キロのですがガンにより、食欲不振になってしまったり悪液質といってうまく体に栄養がいかなくなってしまいます。それにより体重が減少します。

リンパの腫れ

リンパ腫になってしまうと体にいくつかあるリンパが腫れてしまうことがあります。

歩かない

場合によっては猫は体調がすぐれないと動かず隅でジッとしていることがあります。またひどくなるとぐったりとして歩かないようになってしまいます。

しこり

はじめは気づかないくらい小さいのですが少しずつ大きくなってきます。悪性か良性かの判断もできないのでしこりに気が付いたら早急に病院に連れていきましょう。

まとめ

心配する人と猫

猫は人間と同じようにガン(癌)になってしまいます。原因はまだ不明である部分が多いのですが、部位や腫瘍の種類によっても様々な症状がでてしまいます。

  • 食欲不振
  • 体重減少
  • リンパ腫
  • 歩かない
  • しこり

などが特徴的です。
しこりは、次第に大きくなってきますので小さいうちから放置をせずに必ず病院に連れていくようにしましょう。

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