猫が低血糖になった時の症状
猫が低血糖になった時、どのような症状が現れるのでしょうか?低血糖になるとまずは自律神経の症状が出ます。その後更に血糖値が下がると今度は中枢神経に影響が及び、意識障害などが起きてきます。
自律神経の症状
- 震え
- 動悸
- 失明する
- 気が動転する
中枢神経の症状
- 元気がなくなり、ぐったりとなる
- 怒りやすい
- ぼーっとする
- 痙攣
- 意識を失う
- 歩かない、動かなくなる
猫は不調を隠す動物ですので、気がついた時にはかなり重症になっていた、という事もあり得ます。日頃から様子を、しっかりと観察してあげてください。
猫の低血糖の原因
猫が低血糖になる原因は、年齢によって異なるようです。
子猫
子猫は成猫よりも肝臓の糖補填機能が働きずらく、低血糖になりやすいです。特に産まれて間もない子猫の場合、6時間〜半日程度何も口にしないだけでも低血糖になってしまうので、注意しなければいけません。
子猫が低血糖になる原因は、空腹、体の冷え、運動のしすぎ、寄生虫、栄養吸収不良などです。子猫は自分の体力を分かっていないので遊び過ぎたり、体温調整機能も完全ではない為、寒いと体がすぐに冷えたりして、低血糖になってしまいます。また、子猫の時期の下痢や嘔吐は元気があっても様子を見ないで受診しましょう。子猫の時期の下痢や嘔吐は低血糖の原因になります。
成猫
成猫が低血糖になるのは、空腹、栄養失調、運動のしすぎ、興奮、膵臓や肝臓の異常などです。猫はご飯にこだわりがある場合が多く、気に入らないといくらお腹が空いても食べない!という頑固な子もいます。もちろん、全ての猫がそうではありませんがもし、愛猫が頑固なタイプの場合は注意してあげましょう。
また、猫が興奮するような場面、例えば急に新入り猫に会わせる事や大きな音などはなるべく、避けるようにしましょう。猫の運動会も興奮する原因となります。空腹の場合は特に、気をつけてください。
老猫
7歳以上の猫が低血糖を起す場合、何かしらの病気が原因となっている事が多いです。膵臓の腫瘍、糖尿病、肝障害、肝臓がんなどが挙げられます。特に膵臓に腫瘍があるとインスリンが過剰に生成され、血糖を必要以上に細胞に取り込んでしまう事で、低血糖になってしまいます。また、先ほど挙げた病気に対して行っている治療の副作用で、低血糖になることも。
糖尿病の猫
糖尿病の猫がインスリン注射をして治療を行ないますが、その量が多過ぎて、低血糖になってしまうことがあります。血糖値が50mg/dl以下になると震えやふらつき、意識を失う、痙攣などが起こることがあり、これを低血糖発作と読んでいます。
猫が低血糖になった時の対処法
愛猫が低血糖になった場合、どのように対処すれば良いでしょうか?低血糖はすばやく対処しないと、死亡する可能性もあります。子猫の場合、ブドウ糖溶液やガムシロップ、蜂蜜、砂糖水などで糖分を補給します。蜂蜜や砂糖は吸収されるのに時間がかかりますので、ブドウ糖液やガムシロップをお勧めします。 指につけて子猫の口の中に、塗り付けるようにします。この時大量に流し込むと危険ですので、少量ずつ様子をみながらにしましょう。同時に体温を保てるよう、暖かくしてあげてください。
成猫の場合は、消化吸収の良いご飯を与えましょう。意識がない場合は子猫と同様、ガムシロップなどを口の中に塗り付けます。糖分の補給と言っても、アメなど、人間用のお菓子を与えるのは避けてください。応急処置をしたら早急に、動物病院へ連れていきましょう。
猫の低血糖を防ぐには?
猫の低血糖を予防する方法は、あるのでしょうか?
健康な猫
健康な猫でも空腹などにより、低血糖になってしまう事があります。特に子猫の場合は空腹にならないよう、食事の回数に気をつけたり、室温に気をつけたりして、予防に務めます。運動のしすぎを防ぐ為、適度に休ませるようにしましょう。成猫の場合は空腹時に運動させすぎないよう、配慮しましょう。また、お気に入りのご飯を与え、長時間食べない時間がないようにしてあげてください。
糖尿病の猫
インスリン注射の際、一目盛の投与量の違いが、猫の体に大きな影響を与えます。しっかりと量を守り、打ちすぎないよう気をつけましょう。ご飯を食べない時やいつもより食べた量が少ない時などは、獣医師に相談してください。
まとめ
愛猫が低血糖を起したことがある場合はもちろん、無くても事前に低血糖について知っておく事で、予防や早めの対処に繋がります。起こらないのが1番ですが、もしなってしまった場合は落ち着いて、上記の対処法を行うようにしてください。愛猫の命を守れるのは、飼い主さんだけです。早めに愛猫の異常に、気がつけるようにしたいですね。