1.慢性腎臓病(腎不全)
慢性腎臓病(腎不全)は多くの猫が患う病気として知られています。若い猫でも可能性はありますが、特に高齢の猫は腎不全になる確率が高く、7歳ぐらいから発症率が上がっていき、15歳以上では30%以上の猫が腎臓病になると言われています。
この腎臓病は一度かかると基本的に完治することはなく、水分補給、食事管理などをして進行を遅らせるというのができる対処法となります。
病状はステージがある
腎臓病はステージ1から4まで段階があり、4になると命が危険にさらされる確率が非常に高くなります。しかしながら腎臓病は初期段階では体調不良などの症状が出にくく、多くの飼い主さんはステージ3など中期以降の段階で食欲低下、吐きもどすなどの症状からその異常に気がつくといわれています。
ただ、猫が健康で元気かどうかを見た目だけではなく、尿や水分補給量などの変化でチェックするとしたならば、腎臓の機能が低下している猫はステージ2などの段階で薄いおしっこをたくさんしたり、非常にたくさん水を飲むようになったなどの兆候が見られることがあります。
かかる可能性の高い病気
腎臓病は多くの猫がかかる可能性が高い病気で、目に見えて元気のないステージ3や4の段階ではかなり病気が進行し悪化してしまっている場合も多い病気です。
そのため、普段から猫の生活に変化が見られないかよく観察して、早期発見することが非常に大切になってきます。
2.猫下部尿路疾患
猫下部尿路疾患は猫の泌尿器系の病気の総称で、尿路結石や膀胱炎などもこの病気に含まれます。泌尿器系の病気になると尿をする時、苦しそうにしたり痛がって鳴く、血尿が出るなどの他、元気がなくなり動かなくなる、食欲がないなどの兆候が見られることもあります。
命に関わることも
このような症状の時は、尿路閉塞などの命に関わる状態になっている可能性もあります。尿路閉塞は結石などの詰まりにより尿がうまく出なくなってしまう病気で、手遅れになると尿が溜まり過ぎることで体中に毒素がまわってしまう状態(尿毒症)になり、数日で命を落としてしまうこともある恐ろしい病気です。
普段の観察が大切
猫の泌尿器系の疾患は、食欲の低下や元気のなさで気づくこともありますが、その時点ではかなり悪化していることも多いため、普段からよく様子を観察し猫のおしっこが出にくそうなどの変化が少しでも見られたら、早めに病院を受診することが大切です。
3.毛球症
猫は毛玉が体内に溜まることで毛球症になることがあります。毛球症になると嘔吐や食欲低下など目に見える異常が表われる他にも、元気がなくなるといった状態になることもあります。
猫に毛玉はつきものだからという理由で、毛球症は他の病気よりも深刻に考えられないこともあるようですが、実はそのようなことはなく毛玉が胃、食道、腸などに溜まることで、深刻な病状を引き起こすこともある軽視できないものです。
軽視できない理由
例えば腸内に毛玉が溜まることで腸閉塞を引き起こすなど、毛球症はとても恐ろしい病気なのです。
このような状態にならないためにも普段から猫が元気かどうかよく観察する他、猫のブラッシングをまめにしたり(換毛期や長毛種は特に注意)毛玉を排出しやすくするタイプのフードにするなど対策も必要です。
まとめ
いかがでしたか?今回は猫の元気がなくなることが多い病気をいくつかまとめてみましたが、これらはほんの一部であり、他にも猫風邪などのウイルス感染や甲状腺、胃、心臓の病気など原因はたくさん考えられます。
大切な猫を病気から守るためにも、普段から変化がないか様子を見ることが大切でしょう。また、少しでもおかしいなと感じたら迷わず獣医さんに連れていきましょう。