猫が梅雨時期にかかりやすい病気4つ

猫が梅雨時期にかかりやすい病気4つ

ジメジメした梅雨の時期は猫が病気をしやすい季節になります。気温が高くなり湿度も高くなることで猫の体にどんな問題を与えやすくなるのでしょうか。かかりやすい病気を知っておくと対策をしやすくなりますよ。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

梅雨時期には要注意

雨の降る外を見る猫

梅雨と聞くと、む~んとした生暖かい空気と、ジメジメした環境をイメージする人はたくさんいることでしょう。気温が高く湿度が多い環境は、人や猫にとってなんだか過ごしにくい環境となることが多いですよね。

そんな梅雨の時期は猫が病気になりやすい季節でもあるので要注意。

1. 皮膚炎

横になる猫

特に猫は体の内側の病気ではなく外側の病気……、『皮膚』に関係する病気を発症しやすいといえます。

例えば『皮膚炎』は猫が梅雨の時期にかかりやすい病気となります。ジメジメした環境はカビや細菌、ノミやダニなどが好む環境となるので、それらが猫の体に繁殖してしまうとたちまち増殖してしまい皮膚にトラブルが起こり多くなってしまいます。

また、湿度が多いと湿り気を含んだ被毛によって皮膚まわりが蒸れやすくなることでも皮膚のトラブルが起こりやすくなってしまうそうですよ。

ホットスポット(急性湿性皮膚炎)に要注意

梅雨の時期に皮膚炎が悪化することで『ホットスポット(急性湿性皮膚炎)』を発症しやすくなってしまいます。症状としては特定の部分が

  • 急に炎症を起こす
  • 被毛がごっそり抜ける
  • 掻くことで出血する
  • 膿がたまる

といった状態になることがよくあります。ホットスポットを発症する原因はハッキリと分かっていないそうですが、主にダニやノミ、細菌の感染やアトピー、食物アレルギーが大きく関係しているといわれています。

梅雨の時期はダニやノミ、細菌が繁殖しやすくなるのでホットスポットを含めた皮膚炎を発症しないように、梅雨の時期はいつもより念入りにダニやノミの予防をしたり、皮膚の周りが蒸れないように対策をしてあげてくださいね。

2. 外耳炎

猫の耳を診察する獣医

『外耳炎』も梅雨の時期に多い猫の病気となります。梅雨の時期に外耳炎になるときは主に皮膚炎と同様、耳の中に細菌やカビ、ダニ、ノミが繁殖することで発症したり、またはそれらが悪さをすることで症状が出てしまうことが多いといえます。症状としては…

  • 炎症
  • 脱毛
  • 腫れ
  • 嫌なニオイがする
  • 耳を気にする素振りを見せる
  • いつもより耳垢が出る

など

となります。皮膚炎にもいえることなのですが、外耳炎を引き起こした場合は自然治癒で症状を改善するのは難しくなりますので、なるべくはやく病院に連れて行って問題を解決してあげてくださいね。

3. 食中毒

目を瞑りながらご飯を食べる猫

梅雨の湿度によって問題が起きるのは猫の体だけではありません。猫の食べている食べ物にも悪影響が出てしまうことが多いといえます。梅雨の時期はフードが痛みやすかったり雑菌が繁殖しやすく、それらのフードを猫が食べてしまうと食中毒を起こして『下痢』や『嘔吐』などの症状がでてしまう危険性があります。

また、フードだけでなく飲み水にも雑菌が繁殖しやすくなりますので、梅雨の時期や気温の高い日は、最低2回は飲み水を入れ替えてあげることをおススメします。汚れている場合はその都度交換しましょう。

4. 熱中症

室内で眠る猫

熱中症も梅雨に発症しやすい病気として知られています。熱中症は気温が凄く高い日にかかる病気というイメージがあるかと思いますが、湿度が多い日にも発症しやすく、条件が揃えば室内でも熱中症になることがあるので気をつける必要があります。

もともと猫は、汗をかいて体温を調節するのが苦手な動物となりますが、湿度が多いと水分を蒸発させるのが難しくなるため、さらに汗やグルーミングによる気化熱で体温調節をするのが困難になってしまいます。

その結果として、梅雨の時期は熱中症になってしまうことが多いそうです。もし、愛猫が生暖かくてジメジメした日に嘔吐や下痢をしたり、食欲がなくてだら~んとずっと横になっている姿を発見したときは、熱中症を発症している可能性が高いといえますので、できるだけ早く病院に連れて行ってあげてくださいね。

まとめ

雨の日窓の外を見る猫

湿度が高い梅雨の時期は雑菌やカビ、ダニやノミが繁殖しやすく、それらが原因となって皮膚関係の病気や食中毒を発症したり、高温多湿な環境によって熱中症になったりすることが多いといえます。

ですので、梅雨の時期は除湿機をつかったり風通しを良くして湿度への対策をしたり、皮膚に問題が起きていないかこまめに愛猫の体をチェックして、しっかり予防してあげましょう。

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