猫が『ふらふら』歩いている時に考えられる原因や対処法4つ

猫が『ふらふら』歩いている時に考えられる原因や対処法4つ

つま先立ちでしなやかなに歩く猫の姿は美しいですよね。歩く姿は見慣れた光景であり、じっくり観察することはないかもしれません。しかし、もし『ふらふら』と歩いていたら、猫の体に異常が生じている可能性があります。今回は、考えられる原因と対処法について述べたいと思います。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1. 骨折・脱臼

包帯を巻かれる猫

室内飼いの猫であっても、高い所からの転落により、骨折や脱臼することがあります。特に子猫の場合、元気よく遊んでいるうちに骨折してしまうケースもあるのです。足を引きずるように、ふらふらと歩いていたら注意が必要です。

対処法

まずは足に傷や腫れはないか、熱をもっていないかを確認します。出来るだけ動かさないように、病院へ連れて行きましょう。

その際は、「どのタイミングで異常に気づいたのか」「どのような歩き方をしているか」を獣医師さんに伝え、診察してもらいましょう。

2. 脳や神経の異常

診察される猫

足に傷や腫れがないのに、ふらふら歩いている場合、脳や神経の病気の可能性があります。脳の血流低下や出血などの血管障害や脳腫瘍の発生は、平衡感覚を失う原因となるのです。

対処法

飼い主さんだけではどうすることもできません。命に関わる場合もあるので、すぐに病院へ連れて行き、検査をしてもらいましょう。

3. 耳の異常

猫の耳を診察する獣医

猫の耳の構造は、大きく分けると「外耳」、「中耳」、「内耳」の3つです。そして、耳の奥にある「内耳」には、平衡感覚を司る「三半規管」があります。

この「三半規管」に問題がない猫は、高い所から難なく着地が出来たり、狭い場所でもバランスを保つことが出来ています。しかし、内耳炎や中耳炎などの炎症を起こすと、三半規管に影響し、平衡感覚がなくなってしまうのです。

対処法

ふらふら歩く他に、耳を過剰に掻く、頭を振るなどの行動が見られます。放っておくと、外耳炎から中耳炎、中耳炎から内耳炎とどんどん悪化してしまいます。悪化する前に早めに病院へ連れて行きましょう。

4. 貧血

椅子の上でぐったりする猫

血液中に含まれる赤血球の数や濃度が減少し、酸素を全身に十分に送ることが出来なくなると、猫も貧血を起こします。

人間には「貧血体質」がありますが、猫は体質ではなく病気により引き起こされることが多いため、注意が必要です。

対処法

貧血であることが一番わかりやすいのは、口の中。通常はピンク色ですが、貧血になると青白くなります。

栄養不足による貧血は、食生活で改善出来ますが、病気の可能性もあります。まずは原因を突き止めるため、病院で検査した方が良いでしょう。

まとめ

歩いている猫

愛する猫が『ふらふら』歩いていたら、心配になりますよね。猫は体の不調を隠そうとする動物。そのため、飼い主さんが日頃からじっくりと観察し、異変に気づいてあげる必要があります。

病気が潜んでいる可能性もありますので、歩く姿が「いつもと違う?」と思ったら、放っておかずに病院で診てもらってくださいね。

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