猫が『後ろ足で立っている』ときの理由5つ 考えられる心理から体への影響まで

猫が『後ろ足で立っている』ときの理由5つ 考えられる心理から体への影響まで

猫がひょいっと後ろ足で立ち上がる姿は、とても愛らしくて目を引きます。思わず写真に収めたくなるような仕草ですが、実はこの行動には猫なりの“理由”があります。好奇心や甘えといったポジティブな感情の表れだけでなく、ときには警戒や不調のサインとして現れることも。今回は、猫が後ろ足で立つときに考えられる心理や体への影響、注意したいポイントを解説します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫が後ろ足で立つ理由5つ

立ち上がる猫

猫が立ち上がる行動は一見シンプルに見えて、背景にはさまざまな感情や体の状態が隠れていることがあります。ここでは主な5つの理由を見ていきましょう。

1.興味のあるものを確認したい

高いところから聞こえる物音や、視界の外にあるものに興味を持ったとき、猫は後ろ足で立ち上がって視界を広げようとします。

特に好奇心旺盛な猫ほどこの行動がよく見られ、窓の外をのぞいたり、カーテンの上を見上げたりする場面で多く見られます。一時的な行動であれば問題なく、自然な探索行動のひとつと考えて良いでしょう。

2.飼い主や周囲にアピールしている

「おやつが欲しい」「遊んでほしい」といった気持ちから、飼い主の目を引こうとして立ち上がることもあります。

このときの猫は目線を合わせようとしたり、かわいらしい仕草を見せたりすることが多く、しっぽや耳の様子がリラックスしているのが特徴です。甘えや期待を込めたアピール行動として受け止めてよいでしょう。

3.威嚇や警戒のサイン

見慣れない音や不審なものに対して、防御本能から体を大きく見せようと立ち上がることがあります。

この場合は耳が後ろに倒れ、背中がやや丸まり、全身が緊張しているように見えます。無理に近づくとパニックを起こすことがあるため、静かに様子を見るのがベストです。

4.遊びや狩猟本能が刺激されている

おもちゃを追いかけている最中や、小さな虫を見つけたときなど、興奮と狩猟本能が高まって思わず立ち上がることもあります。

動きに勢いがあり、すぐにジャンプや飛びつきにつながることが多いのがこのタイプ。適度な遊びはストレス発散や運動不足の解消になるため、よい刺激として受け入れましょう。

5.体の違和感を感じている可能性

猫が頻繁に立ち上がるようになったり、立っている時間が不自然に長い場合は注意が必要です。何か体に違和感がある可能性も考えられます。変化に気づいたら動物病院で相談を。

体への影響や注意したいポイント

立ち上がるアビシニアン

猫が後ろ足で立つ行動は多くの場合問題ありませんが、頻度や様子によっては体への負担や体調のサインであることもあります。ここでは、注意して観察すべきポイントを項目別に紹介します。

腰や関節にかかる負担に注意

後ろ足で体を支える姿勢は、猫の腰や膝、足首に想像以上の負荷がかかります。とくに体重のある猫や高齢の猫では、立つ頻度が多くなることで関節にストレスがたまりやすくなります。

ジャンプや歩行への影響を見る

普段は軽やかに動いていた猫が、ジャンプをためらったり、着地時にぐらついたりするようになったら要注意。後ろ足で立つ姿勢による負担や、すでに関節や筋肉にトラブルが出ている可能性があります。

歩き方がぎこちない、左右に揺れる、ふらつくなどの動きがないかも観察ポイントです。

立ち上がる頻度が増えたら要観察

何かを見るでもなく、意味がなさそうな場面で繰り返し立つ場合は、無意識の違和感や不快感から姿勢を変えていることがあります。

特定の動作後に毎回立ち上がる、同じ場所でよく立つなど、行動パターンに変化があれば注意しましょう。環境要因ではなく体調不良のサインである可能性もあります。

変化が続く場合は早めに受診を

立ち上がる動作に加えて「歩き方がおかしい」「ふだんより元気がない」「ジャンプを嫌がる」などの変化が見られる場合は、放置せずに早めに動物病院を受診しましょう。

とくに高齢の猫や過去にケガをした猫は、初期症状を見逃しやすいため、ちょっとした違和感でも慎重に対応することが大切です。

まとめ

窓の外を見る猫

猫が後ろ足で立つ行動には、好奇心、甘え、警戒、遊びの延長など、さまざまな心理が関わっています。多くは自然な行動ですが、繰り返し頻繁に見られる場合や、体の使い方に違和感がある場合は注意が必要です。

日常の観察を通して、愛猫の小さな変化に気づけることが健康維持の第一歩になります。可愛い仕草の奥にあるサインを見逃さず、猫の心と体を守っていきましょう。

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