猫が『脱走』する主な原因

今回のテーマは『猫の脱走』についてです。本題となる"万が一の際にやるべきこと"を紹介する前に、脱走のリスクが高い猫の特徴について解説いたします。
近所に縄張りがある
愛猫の縄張りが近所にある場合は、パトロールの習性から外に出たがることがあります。よって、脱走のリスクが非常に高く注意が必要です。
戸締りを徹底し、常に愛猫の居場所を意識するようにしてください。
好奇心旺盛な性格
鳥や虫、揺れる木々に興味を示しやすい猫もまた要注意です。その好奇心旺盛な性格によって、不意をついて外に飛び出してしまう恐れがあります。
窓や玄関のドアを開ける際は、愛猫が近くにいないことを十分確かめてからにしてください。帰宅時も同様です。そっと扉を開け、サッと玄関に入る習慣をつくりましょう。
家族や同居動物と折り合いが悪い
ご家庭の中に折り合いが悪い相手がいる場合も注意が必要です。ストレスから安心できる場所を求めて出ていってしまう恐れがあります。
特に同居動物がいる場合は、各々気が休まる場所を作ってあげてください。
未去勢のオス猫
未去勢のオス猫は、発情期が来るとメス猫を求めて外出したがります。繁殖を望まない場合は、最初の発情期を迎える前に去勢手術を受けることを検討してください。
以上が脱走におけるハイリスクな猫たちです。さらに別の理由として多いのは、思わぬアクシデントです。
網戸に触れたらそのまま破れてしまった、荷物の受け取りの際に不意をつかれてしまったなどが挙げられます。
『脱走』してしまったら?やるべきこと6つ

猫は気配を消すことが得意なうえに、足音が小さな動物です。飼い主さんが日頃から用心していても、"万が一のこと"が起きてしまう可能性はゼロではありません。
いよいよここからは、本題となっている『脱走してしまったとき』に起こすべき行動と、探し方のコツを6つ紹介いたします。
1.絶対に追いかけない
目の前で逃げ出してしまった猫を追いかける行為は大変危険です。交通事故につながる恐れや、把握できない場所に逃げたり隠れてしまったりする可能性があるからです。
少しでも早く連れ戻すためにも、まずは飼い主さんが落ち着いてください。
2.家の周辺を探す
脱走が初めての場合や、近所に縄張りがない猫の場合は、案外家の近くに潜んでいるケースが多いです。
特に戸建ての場合は、軒下や庭の隅、倉庫がある場合は倉庫の周辺などを重点的に探すようにしてみてください。
集合住宅の場合も基本は同じです。敷地内で猫が入り込めるようなスペース(暗くて狭い場所)を探すようにしてください。
3.過去に見つけた場所に行く
過去に脱走歴がある場合は、前回の発見場所やその周辺を当たってみてください。近所に縄張りがある猫の場合はその場所を、さらに保護した現場を中心に捜索してみてください。
尚、愛猫を探す際は優しく名前を呼ぶように心がけてくださいね。焦りから大声を出すと愛猫が困惑してしまいます。
4.近所の人に呼びかける
もし可能であれば近隣の方に事情を話し、気にかけてもらってください。特に住宅街では迷い込む可能性が高いからです。
その際、必要に応じて捕獲器を仕掛けさせてほしい旨も丁寧に伝えておくといいですね。
5.チラシを貼るもしくはSNSで呼びかける
心当たりのある場所や、近所を調べ尽くしても見つからなかった場合はチラシを貼ったり、SNSで呼びかけを行いましょう。
その際写真は必須です。愛猫の顔と全身、特徴的な柄がわかりやすいものを貼るようにしてください。
SNSを利用する際は、くれぐれもご自宅や住所までは明かさずに『○○付近で行方不明』『○○エリアを捜索中』程度に留めるように気をつけましょう。
6.交番や近隣の動物病院などに連絡
あらゆる手を尽くしても見つからなかった場合は、交番や近隣の動物病院に相談してみてください。それでも情報が得られず再会に至らなかった場合は『ペット探偵』の利用も視野に入れてみてください。
脱走の再発を防ぐには?

一度脱走してしまった猫は、よほど恐ろしい目に遭わない限り、再び外の世界へ飛び出そうとする傾向にあります。つまり初回よりも、その後のほうが要注意というわけです。
ということで、再発に対する予防策をいくつか挙げてみます。
- 戸締りの徹底(網戸の確認も行う)
- 鍵やドアノブのロック(ストッパー)の利用
- 室内の縄張りを作り壊さないように配慮する
- 脱走防止柵を置く
以上の方法を踏まえ、愛猫の性格や特徴に合わせて活用してみてください。
まとめ

今回は、万が一猫が『脱走』してしまった場合にとるべき行動や再発防止策について紹介いたしました。
大切な愛猫が逃げ出してしまうなど、想像することすら恐ろしいことですが、思わぬアクシデントはどこの家庭にも起こり得るリスクファクターです。
いつでも冷静に対処できるように、一度はシミュレーションしておくと安心です。『マイクロチップ』も大いに活躍するので、導入していない方は検討してみてください。
この記事が猫と暮らす皆様のお役に立てれば嬉しいです。