1.リラックスしているから

猫が穏やかな姿を見せるのは、心も体も落ち着いているとき。
「リラックス」しているときの笑顔は、脱力しているように口元がゆるみ、目もとろんとしているのが特徴です。
お気に入りの場所で寝転んでいるときや、飼い主さんのそばでまどろんでいるときに見られます。
人間で分かりやすく言うならば、マッサージや温泉などで極楽な気分のときに見られる姿でしょうか。
喉はごろごろ鳴らし、目は半開きかほとんど閉じている状態なことが多いでしょう。
全体的にふにゃっとした雰囲気をまとっているので、飼い主さんもつられて心がほぐれていくことでしょう。
2.うれしいことが起きたから

「うれしい」ときの猫の笑顔は、リラックスしているときとは少し違った笑みを見せます。
ポイントは目元。
瞳孔が開いて黒目がちになり、瞳がキラキラと輝いて見えるのが特徴です。
遊びやごはんの時間など、猫もよい出来事が起きればルンルン気分になるのです。
筆者の愛猫も、お気に入りのおやつを見せた瞬間にぱっと表情が華やぎます。
茶トラの愛猫の鼻はもともとピンク色ですが、うれしいときはさらに血色がよくなり、その変化を見るのもささやかな楽しみになっています。
3.まばたきをしたから

親しい猫同士で交わされる猫流の挨拶といえば、まばたき。
「敵意はないよ」と伝えるために、ゆっくりと目を閉じるのがそのサインです。
信頼している飼い主さんにも、このボディランゲージを使うことがあります。
もし猫があなたに向かって優しくまばたきをしたら、それは親愛の表れですので、ぜひ同じようにお返ししてあげてください。
その際は、猫の目をじっと凝視するのではなく、微笑みかけるようにゆっくりと目を閉じて開くのがポイントです。
以前から猫と仲良くなるためのコミュニケーションとして知られていましたが、近年の研究でもその効果が実証されています。
猫ならではの「笑顔」とは?

猫は、人と違って「表情筋」があまり発達しておらず、人のように声を出して笑うことはしません。
そのため、人と同じ意味で「笑顔」と表現するのは少し難しいかもしれません。
しかし、これまでお話ししてきたように、猫にも「楽しい」「気持ちいい」といった感情はたしかにあります。
目や口元の変化によって、それが「笑顔」のように見えることがあるのです。
また、ヒゲや耳にも感情が表れます。
楽しいときはぴんと張り、リラックスしているときは力が抜けてやわらかく垂れるなど、全身で気持ちを表現しているのです。
表情だけではなく、体全体の変化に注目してみると、より深く愛猫の心を読み取ることができるでしょう。
まとめ

猫と人とでは、笑顔の意味が少し違います。
それでも猫が笑っているように見えるのは、安心しているときに表情がふっとゆるむからです。
うれしくて興奮しているときは、黒目がちの瞳でハツラツとする様子が見られるでしょう。
笑っているように見える瞬間は、あなたと猫との絆が深まっているサインかもしれません。
信頼し合う猫同士で交わされる「まばたき」も活用しながら、猫のハッピーな気持ちをさらに高めてあげましょう。