猫が起こしがちなリモコンに関するトラブル

1.リモコンが見つからない
筆者のリビングにも、テレビ、AVアンプ、CDプレーヤー、エアコン、扇風機のリモコンがあります。いつでも手に取れるよう、テーブルの上にリモコン置き場を作っているご家庭もあるのではないでしょうか。
これらのリモコンは毎日使用するため、飼い主さんのニオイがついているのか、猫も興味津々でつついたり上に乗ったりと、遊び道具になりがちです。そのうちテーブルから落ちてカーペットの下に入ってしまったり、遠く離れた家具の下や裏側に入り込んで見つけられなくなることがよくあります。
2.リモコンの故障
テーブルやサイドボードなどの上に置かれることの多いリモコンは、高い場所が大好きな猫にとって、格好の遊び道具になります。飼い主さんの目を盗んでつついたり触ったり、中には飼い主さんの注意を引きたくてわざと下に落としたりすることも。割れる、部品が欠ける、落下の衝撃などから、故障してしまうこともあります。
3.床が傷つく
リビングの床は、カーペットを敷かずにフローリングのまま使っているご家庭も多いでしょう。またカーペットを敷いていても、サイドボードの脇の床はフローリングのままということも多いです。落下したリモコンでフローリングの床が傷ついてしまうと、修理するには費用も時間もかかります。
4.意図せずボタンを押される
猫に悪気はありませんが、飼い主さんの近くでくつろいでいる猫は、リモコンの上に座ったり枕にして寝たりすることが多く、突然テレビの音量が大きくなったり、エアコンの冷房が暖房に切り替わったりなど、知らぬ間に誤操作されてしまうことも少なくありません。
5.壊れた破片を飲み込む
中には、リモコンにガシガシと噛み付いてしまう猫もいます。また、下に落ちて部品が外れてしまったような場合などもあり、飼い主さんが気付かぬうちに、猫が壊れたリモコンの破片や部品を飲み込んでしまうかもしれません。
リモコンへのいたずらを油断してはいけない理由

リモコンの紛失や故障は、探したり修理をしたりすれば解決します。しかし、中には愛猫の命にも関わる大事件に発展してしまうこともありえます。リモコンへのいたずらを見過ごしてしまうと起こりうる、危険なリスクをご紹介します。
留守中のエアコン誤作動によるリスク
夏の暑い盛りや真冬の寒い時期は、愛猫のためにエアコンをつけっぱなしにして出かける飼い主さんが多いです。しかし留守中に愛猫がリモコンを触って誤操作し、暖房や冷房の運転スイッチが切り替わるような誤作動をしてしまうと、熱中症や低体温症により愛猫の命を奪ってしまう事態にもなりかねません。
破片や部品を飲み込むことによるリスク
猫がリモコンの破片や部品を飲み込んでしまった場合、運が良ければそのまま排泄されて事なきを得るかもしれません。しかし、尖って鋭利な部分がある場合は、消化管を傷つけてしまうかもしれません。また、ある程度の大きさがあって消化管の中に詰まってしまい、腸閉塞などを起こしてしまうかもしれません。
これらはいずれも、愛猫の命を脅かす可能性のある重大なリスクのため、予防が必須です。なお帰宅後にエアコンが誤作動していて、愛猫がぐったりしていたり嘔吐などの症状が出ている場合は、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
リモコンへのいたずらの予防策

手の届かない場所にしまう
飼い主さんにとっては不便になるでしょうが、基本的にはリモコンは猫の手の届かない場所に保管することが基本です。テレビのリモコンなど、使用中はそばに置いておきたい場合でも、席を立つ場合にはリモコンを保管場所に戻してから移動するようにしましょう。
いたずらをしても騒がない
愛猫がリモコンを枕にしたり下に落としたり、勝手にボタンを押したりしても、決して騒がないでください。飼い主さんが大好きで、常にかまってほしい、注目してほしいと思っている猫にとっては、飼い主さんが叱ったり大きなリアクションをとることも、ご褒美のように嬉しい反応として受け止めます。
飼い主さんが騒ぐのが嬉しい、飼い主さんとコミュニケーションしたいという理由で、わざとリモコンにいたずらをするようになることがあるため、騒がず静かにリモコンを取り上げて片付けるようにしましょう。
まとめ

愛猫が真剣な顔でリモコンを触ったり、枕にして昼寝をしたりするのを見ると、微笑ましく感じる飼い主さんも多いでしょう。しかし、リモコンの誤操作による誤作動で、突然大音量を発して近所迷惑になったり、愛猫自身の命を脅かすような重大な事故を引き起こしたりすることもありえます。たかがリモコンと思わずに、愛猫がいたずらできないようにしっかりと管理をし、愛猫の安全を守りましょう。