猫が呼んでいるときのサイン4つ

猫は人間に対しても「猫同士のコミュニケーション方法」をとるため、私たち飼い主には少しわかりにくいところがあります。しかし、飼い主がそれを理解できれば、愛猫とのやり取りはもっとスムーズにいくかもしれません。
うっかり見落としがちな猫が呼ぶときのサインに注目してみましょう。
1.仰向けに寝てこちらを見る
猫が仰向けに寝ておなかを見せているのは、安心できる環境で「リラックスしているサイン」としてよく知られています。ふだんはこのままのんびりとゴロゴロしているでしょう。
しかし、たまにこの「ヘソ天」のまま、飼い主の顔をジッと見ていることがあります。そのようなときは、近くに来てほしいのかもしれません。
近くに行って話しかけてあげましょう。ただし、この仕草をしている猫は決して触って欲しいわけではありません。いきなりおなかを触って驚かせないように注意しましょう。
2.おもちゃを持ってくる
猫がお気に入りのおもちゃを持ってくるのは、狩りのできない飼い主に「獲物を分け与えている」「狩りを教えようとしている」といわれる行動です。しかし、単に飼い主の気を引くために持ってくることも多々あります。
猫が飼い主を呼んでいるのか、それとも一緒に遊びたいのか。その違いは、おもちゃを置いた後の行動に現れます。遊びたいだけなら、目の前でさっそく遊び始めるでしょう。しかし、おもちゃを置いてからその場で飼い主の反応を待っている場合は呼びに来たサインです。
トイレ掃除をしてほしいなど、その場に来てほしい理由があるのかもしれません。
3.遠くからじっとこちらを見つめている
猫は自分から近づいて来ずに、遠くからじっと見つめて呼びかけることもあります。
たとえば、お腹が空いているときに、足元に絡んでおねだりする猫もいれば、いつも食べるところから離れずに遠くの飼い主をただ黙って見ている猫もいるのです。少し遠慮がちな性格の猫に見られます。
食事の場所なら見当もつきやすいものですが、ときには本棚やキャットタワーの上から見ていることもあります。呼んでいる理由は猫に聞かなければわかりませんので、丁寧に対応してあげましょう。
4.飼い主の作業中に近くで座って待っている
何か作業していると、ちょこちょこ邪魔しにくる猫はよく見かけますが、中には何も言わずに手も出さず、近くでじっと座って待っている猫もいます。
飼い主が忙しそうなことを理解して、遠慮がちに静かに待っている場合もあります。これも「呼んでいる」サインのひとつといえるでしょう。
パソコン作業中、デスクの足元に座っていたり、台所で料理をしているときに、キッチンの入り口で待っているのがわかったら、手が空いたときに声をかけてあげましょう。きっと猫には言いたいことがあるはずです。
呼ばれたらすぐ応える?猫が呼びかけるときの適切な応え方

大きな声で鳴いたり、足元に絡んできたりするような呼び方なら明確ですが、今回紹介したようなサインは、気づきにくいもの。いずれもおとなしい猫に多い行動ですが、控えめな呼びかけだからといって、要求が小さいとは限りません。
もし猫が呼んでいることに気づいたら、基本的な返答をしましょう。声をかける、ゆっくりまばたきを返す、近づいてなでるなど「気づいたよ」と伝えましょう。
必ずしも遊んだり抱き上げたりする必要はありませんが、できれば、気づいたらすぐの方が誠実です。無視はお互いに印象が悪くなります。
そして時間があれば、要求を聞いてあげましょう。具体的なお願いがある猫は、近づくと飼い主を誘導するように場所を移動することがあります。ときには「ただ呼んだだけ」ということもあるかもしれません。そのときは、猫は頭を差し出してなでてもらおうとするだけです。
このとき避けたいのは、一貫性のない対応です。忙しいときに「あとでね」と声をかけたのに、そのまま忘れてしまうと猫は不信感を抱きます。約束を守ることは大切にしてあげましょう。
まとめ

猫が飼い主を呼ぶときのサインにはいろいろな方法がありますが、見つめるだけだったり、お腹を見せる、おもちゃを持ってくるなど、一見して「え、それは呼んでいるの?」とわかりにくいものもあります。
猫は一緒に暮らす飼い主なら、自分の気持ちをわかってくれると知っているのでしょう。もし、猫の呼びかけに気づいたら「どうしたの?」と返事をしてあげましょう。忙しいときは「あとでね」と伝えても構いませんが、必ず約束を守ること。
猫の控えめな呼びかけに気づけるようになると、愛猫とのコミュニケーションの質がぐんとあがります。注意深く観察をしてみましょう。