愛猫のネガティブな鳴き声を見逃さない

猫の鳴き声は、単なるコミュニケーション手段ではなく、その時の心理状態を表すサインでもあります。
とくに『ネガティブな気持ち』を抱えているときの鳴き方を気にかけずにいると、愛猫のストレスや体調不良を見過ごす危険があります。
猫は鳴くことやしぐさで気持ちを訴えるため、飼い主が気づいてあげることが安心感につながります。
単なるわがままと解釈して放置すると、不安や体調の悪化が進むこともあるため、猫の鳴き声や鳴き方には注意が必要です。
猫が『ネガティブな気持ち』のときにする鳴き方

1.低くうなるような「うー」という声
猫が低めの声で「うー」とうなるのは、恐怖や強い不安を抱えているサインです。たとえば見知らぬ人が急に家に入ってきたときや、大きな物音がしたときに多く見られます。
この鳴き方は「近づかないで」という警告の意味を含んでいるため、無理に触れようとすると噛みつきや引っかきにつながる可能性があります。
もし愛猫がこうした声を出したら、まずは安心できる空間を確保し、落ち着くまでそっと見守ることが大切です。
一度高まった緊張をすぐに切り替えるのは難しいため、猫がいつでも逃げ込めたり隠れたりできるスペースを用意しましょう。耳の角度やしっぽの振り方なども併せて判断するとよいでしょう。
2.弱々しい「にゃー」
普段よりも小さな声で「にゃー」と鳴くときは、体調不良や孤独感を表していることがあります。
とくに高齢の猫や、病気を抱えている猫に多いパターンです。元気なときの鳴き声と比べると力がなく、どこか頼りない響きが特徴です。
もし食欲の低下や動きの鈍さと重なって見られる場合は、体調不良のサインと考えて動物病院に相談するのが安心でしょう。鳴き声のトーンや強さを普段から観察しておくと、わずかな変化にも早く気づけます。
3.高い声で長く続く「にゃーお」
甲高く、しかも長めに鳴く「にゃーお」は、不満やストレスを抱えている合図です。
遊び足りなかったり、トイレが汚れていたりすると、この声で気持ちを訴えることがあります。
要求が通るまで鳴き続ける子もいるため、飼い主としては「わがままなのかな」と感じることもあるでしょう。
ただし、その背景には環境への不満や欲求不満が潜んでいることが多く、単なる気まぐれとは言えません。こうした鳴き方を頻繁にしていたら、まずは生活環境や日課を見直すことが大切です。
まとめ

猫のネガティブな鳴き方には「うなる声」「弱い鳴き声」「甲高い声」のようにパターンがあります。
どの鳴き方も無視せずに受け止めてあげることで、「この人は自分を理解してくれる」と猫は安心します。
気をつけたいのは、無理に静かにさせようとすることです。声を封じ込めるのではなく、原因を探して解決してあげることが信頼関係を深める近道になります。
ネガティブな鳴き声は猫にとって心のSOSです。飼い主がそのメッセージに耳を傾け、愛猫との暮らしを穏やかで幸せなものにしてあげたいですね。