猫の習性から『家具を守る』ための対策術3つ 爪とぎや急な嘔吐への備えとは

猫の習性から『家具を守る』ための対策術3つ 爪とぎや急な嘔吐への備えとは

爪研ぎや突然の嘔吐は、あくまで猫の習性に基づいたものです。しかし、大切な家具にやられてしまうと、ちょっと困ったことになります。今回は、家具防衛術と題して、具体的な対策を3つ紹介します。これからの参考にしてみてください。

1. お気に入りの爪研ぎスポットを複数用意する

爪研ぎスポットで爪研ぎする猫

爪研ぎは、猫にとって大切な習慣であり、狩りの道具としてのお手入れ、マーキング活動など、さまざまな意味を持っています。生まれつきの習性なので、飼い主さんが「やめて!」といくら叫んでも、まったく効果はありません。

猫の爪研ぎ対策では、おうちのなかに複数の爪研ぎスポットを設置することが効果的です。

爪研ぎの種類には、段ボールや麻ひも、木製などがあります。食事と同じように、爪研ぎの好みも猫それぞれで、愛猫がどんなタイプを気に入ってくれるのか、まずは見極めることが肝心です。

爪研ぎの設置場所としては、愛猫が普段よく通る動線上、部屋の隅っこやドアの近く、あるいは、リラックスできる寝床のそばが「好立地」です。日頃から愛猫の行動を観察し、お気に入りスポットを覚えておきましょう。

ソファーでの爪研ぎが多い子には、ソファーにふわっとかぶせるカバータイプ、立ったまま爪研ぎしがちな子には、壁に貼りつける段ボールタイプ、といったように、愛猫の趣味嗜好に合わせて、飼い主さんも使い分けてみてください。

2.定期的な爪のお手入れ、毎日のストレス解消も不可欠

女性に爪研ぎされる白猫

猫の爪研ぎに関しては、環境面での対策以外に、定期的な爪切りも有効です。

爪切りの頻度は、成猫の場合、月に1回、シニア猫では、放っておくと伸びた爪が太くなり、肉球に食い込む恐れもあるため、2週間に1回程度、それぞれを目安にしてみてください。

爪切り対策のために、普段から愛猫の足元を触り、慣れてもらっておくと、いきなり始めるよりもスムーズにいく可能性が高くなります。本番時には、「リラックスしているときを狙う」、「イライラし始めたらすぐにやめる(例、しっぽをパタパタと振る)」がコツです。

猫の爪研ぎには、マーキングだけでなく、運動不足やストレス解消の役割も含まれています。

複数の爪研ぎスポットに加え、「隠れられる安全な場所の確保」、「上下運動できるキャットタワーの設置」、「毎日のおもちゃ遊び」などを実践すると、愛猫のストレス軽減にもつながり、結果的に爪研ぎ被害も少なくなるかもしれません。

3.嘔吐対策には日頃の食習慣・備えが大事

嘔吐物の後片づけに見入る三毛猫

猫は身体の構造上、嘔吐しやすい動物です。実際にソファーなどの家具に吐かれてしまうと、仕方のないこととは言え、やはり、飼い主さんは少し残念な気持ちになります。

愛猫の吐き戻し対策には、「食事を数回に分けて少量ずつ提供する」、「食べやすい器に替える(目安は5~8cmの高さ、幅広で、底が浅い)」、毛玉による嘔吐の場合は、「こまめなブラッシング」、「毛玉対策用のフードを活用する」のも良い手段です。

唐突に愛猫に吐かれると、とまどってしまうばかりですが、あらかじめ掃除方法を心得ていると、慌てずに対応できます。

以下、広がらないようにティッシュやキッチンペーパーで嘔吐物を拭き取った後、適切な処理の仕方について、簡単に触れておきましょう。

  • 食器用の中性洗剤を混ぜて、スプレーボトルに入れる(目安は、200mlの水に対し小さじ1杯程度)
  • 嘔吐した場所に洗剤入りスプレーをかけた後、マイクロファイバー製の布をかぶせる
  • 乗せた布の上から柄付きのタワシを使って小刻みに動かす(汚れを移し取るため)
  • 仕上げに、嘔吐跡にスプレーの水をかけ、残った洗剤を布とタワシでキレイにする

猫の嘔吐物には、人間に下痢を引き起こす腸内細菌が含まれている危険性もあります。念のために手袋を着用して作業に臨むようにしてください。

まとめ

ソファーで爪研ぎする子猫

爪研ぎや突然の嘔吐など、愛猫による家具被害には、飼い主さん側のしっかりとした対策が必須です。

今回の記事では、その一環として、「複数の爪研ぎスポットの設置」、「定期的な爪切り(おもちゃ遊び)」、「食習慣の改善」を紹介しました。

猫は興味のないものには無関心を貫きますが、気に入ったものはとことん愛用します。

爪研ぎグッズに関しては、頻繁に利用してもらうためにも、材質や形、設置場所など、愛猫の好みを踏まえて選ぶようにしましょう。

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