「SNS映えする」バンビーノ猫の繁殖に、保護団体が警鐘を鳴らす 英国

「SNS映えする」バンビーノ猫の繁殖に、保護団体が警鐘を鳴らす 英国

英国の動物保護団体が、SNS映えする「めずらしい猫」の繁殖増加に警鐘を鳴らしています。バンビーノ種は無毛と短足をもつ「赤ちゃん」のような姿が人気ですが、健康上の問題を抱えて日々痛みに堪えていると考えられるのです。

バンビーノの捨て猫を保護

ソファの上のバンビーノ猫

画像はイメージです

英国の動物保護団体が、SNS映えする「めずらしい猫」の繁殖増加に警鐘を鳴らしています。

ウェスト・サセックスのシドルシャムにある「The Cat & Rabbit Rescue Centre」は、野原に放置された段ボール箱の中から猫のAlfredを保護しました。Alfredはバンビーノ種で、その大きな特徴は体が無毛で足が短いことです。同センターでは「こうした特徴は長期的な健康問題を引き起こし、猫の生活の質を低下させてしまう可能性があります」と述べています。

「見た目の美しさやソーシャルメディアでのトレンド、そして目先の利益をねらった極端な繁殖の増加は、動物の健康と幸せを犠牲にしているのです」と同センターのIan Hughes本部長は主張しています。

「見た目」優先の繁殖が増加

女性に抱かれるスフィンクス猫

画像はイメージです

Alfredにはひげや体毛がなく、短い足は限られた動きしかできずに痛みを引き起こしています。さらにこの猫のまぶたは内側に反り返っていて、まつ毛が目に当たることで炎症(眼瞼内反症)も起こっています。

「Alfredの気の毒な体調は、猫の幸せよりも外見を重視した身勝手な繁殖によるもの。こうした繁殖が危険なことを改めて思い起こさせるものです」

「でもこの猫はいま、施設で適切なケアを受けています。とてもかわいらしい性格でスタッフのあとをついて歩き、よく甘えています。この猫はみんなの人気者になっています」というIanさんです。

無毛で短足、大きな耳が特徴

椅子の上のバンビーノ猫

画像はイメージです

バンビーノは、スフィンクスとマンチカンを交配することで生まれた猫種です。2005年に初めて新品種として生まれ、翌年には実験的品種に登録されました。

「バンビーノ」とはイタリア語で「赤ちゃん」を意味します。その外見が赤ちゃんの子猫に似ていることに由来しているのです。

バンビーノはマンチカン譲りの短い足と、大きくてとがった耳を持っています。スフィンクスと同様に無毛で、皮膚は白またはピンク色です。脂を吸収する毛がないため、バンビーノの体は定期的に刺激の少ない石鹸で洗う必要があります。無毛なため、服を着せて寒さと強い日差しから保護する必要もあります。

見た目のめずらしさやかわいさから、ソーシャルメディアで人気が出ているバンビーノですが、行き過ぎた繁殖は猫を不幸にすることも忘れずにいたいものです。

出典:
Rescued cat sparks warning over 'extreme breeding'
Bambino breed guide

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