1.獲物を捕まえられないもどかしさ

猫がクラッキングをするのは、窓の外を見ているときに多く見られます。その視線の先には、小鳥など猫の獲物となるものがいます。すぐそばに獲物があるのに外へ行けず、手が届かないという状況です。
目の前の獲物を捕まえられないもどかしさから、クラッキングという独特の鳴き声が出ます。獲物を捕まえられないことでストレスがたまる場合もあるため、適度に運動させたり、おもちゃで遊んであげることが大切です。
2.狩猟本能によるもの

猫は狩りをして生きてきた動物です。室内で飼われていても、時折狩猟本能が目覚めます。虫や小動物を見つけたときに、興奮してクラッキングという独特の鳴き声を出してしまうのです。
野生の猫は、獲物に気づかれると逃げられてしまうため、あまり鳴くことはありません。クラッキングは、室内で暮らす猫特有の行動といえるでしょう。
おもちゃを見たときにも、狩猟本能が刺激されてクラッキングが現れることがあります。
3.見知らぬものに不安を感じている

クラッキングは獲物を見つけたときだけでなく、知らないものや音に反応して起こる場合もあります。不安や警戒心から独特の鳴き声を発することがあるのです。
壁や天井に映る光の反射に向かってクラッキングすることもあります。また、飼い主に向かってクラッキングする場合、危険を知らせようとしているとも考えられています。
ただし、このような状態が長く続く場合は、猫も緊張状態でストレスを抱えている可能性があります。猫が不安になる要因があれば、適切に対処してあげましょう。
4.獲物の鳴きまねをしているという説

クラッキングには、獲物の鳴きまねをしている可能性も指摘されています。獲物と同じように鳴くことで、狩りの際に警戒されにくくしていると考えられるのです。
マーゲイというネコ科の動物は、実際に獲物の鳴きまねをすることがあると報告されています。猫でも同様の説が存在しますが、確定的なものではなく仮説の範囲です。
まとめ

クラッキングは、猫特有の不思議な鳴き方です。普段の鳴き声とは異なるため、最初は驚くかもしれません。しかし、具合が悪いわけではないため、基本的には心配はいりません。
クラッキングをする猫もいれば、まったくしない猫もいます。鳴き方には個体差があり、猫ごとに異なります。クラッキングをしていたら、そっと見守ってあげましょう。