猫と『ドライブをするとき』に気をつけるべき3つのポイント

1.キャリーケース選びと準備
猫との車内移動で大切なのが、適切なキャリーケースを選ぶことと準備です。キャリーケースに入れないもしくは適切でないキャリーケースの移動では、猫のストレスやケガの原因にもなりかねます。
そのためしっかりした準備を行いましょう。
まずキャリーケースは猫の体重や大きさに合った、十分な広さがあるキャリーケースを用意してください。
猫が立ち上がって向きを変えることができる大きさが理想的。材質は通気性に優れ、丈夫で安全なものを選びます。
プラスチック製や布製など様々な種類がありますが、車内での使用には衝撃に強いハードタイプがおすすめです。
またキャリーケース内には、普段使っている毛布やタオルを敷いて、猫が安心できる環境を作りましょう。
慣れ親しんだにおいがあると、ストレスの軽減にも役立ちます。さらに長時間の移動の場合は、給水器を取り付けて置くと安心です。
キャリーケースは車内で動かないよう、シートベルトで固定できるタイプであればしっかりと取り付けます。
なおキャリーケースに慣れていない猫は、入ること自体を嫌がる子も多いです。事前に自宅でキャリーを開けて置いておき、中にお気に入りの毛布やおもちゃを入れて慣れさせておきましょう。最初から長時間入ることを目標にするのではなく、短時間から始めることがおすすめです。
2.車内環境の整備と安全対策
車内の環境づくりも非常に重要です。
たとえば空調を利用するなら、エアコンの風が直接当たらないようにし、車内温度は25度前後に保ちましょう。
猫の呼吸の状態などによってはもう少し下げる必要がある場合もあります。猫の全身状態を見ながら、適切な温度を設定してあげてください。
音にも敏感な猫のために、ラジオや音楽は控えめにし、窓を開ける場合も騒音に注意が必要です。
また絶対に猫を車内に置いたまま離れないでください。夏場は特に注意が必要で、わずか数分でも車内温度は危険なレベルまで上昇し、熱中症のリスクが高まります。
冬場であっても暖房を使用する際は、乾燥しすぎないよう湿度にも配慮しましょう。
定期的に車内の空気を入れ替え、猫の様子を観察しながら適切な環境を保ってください。
3.ドライブ前の健康チェック
ドライブ当日までに、猫の健康状態を確認するのも忘れてはいけません。
特に持病がある猫や高齢猫は、事前に獣医師に相談のうえ移動に問題がないかを確認し、必要に応じて酔い止めなどを処方してもらってもいいでしょう。
食事は出発の最低でも2〜3時間前、酔いやすい猫は5~6時間前までに済ませておくと、車酔いのリスクを減らせます。
また脱走のリスクに備え、マイクロチップや迷子札の装着をしておくと安心です。
動物病院に向かう時のドライブは、体調がすぐれないケースがほとんどかと思いますが、それに応じた対策グッズ(嘔吐・下痢の準備など)も忘れないようにしましょう。
猫とのドライブで起こりやすいトラブル

車酔い
猫とのドライブでは、様々なトラブルが発生する可能性がありますが、よく見られるのは車酔いによる嘔吐や下痢です。
もしこれらの症状が現れた場合は、すぐに安全な場所に車を停めて猫の状態を確認してください。
そしてあらかじめ用意しておいた嘔吐物の処理グッズで対応し、猫の様子が落ち着いたら運転を再開してください。
ただし猫がぐったりしていたり、明らかに元気がない場合は、動物病院を受診しましょう。
パニック
パニックも、ドライブ中に起こり得るトラブルのひとつです。
パニックに陥った猫は、たとえば激しく鳴き続けたり、キャリー内で暴れたりする行動を見せます。このような時は、車を止めて猫が落ち着くまで待ちましょう。
下手に飼い主がアクションを起こすと、さらにパニックが助長される恐れもあるため、キャリーケースをタオルで覆い落ち着くまで待つのが賢明です。
この際に心配してキャリーケースからむやみに出そうとしたり、開けてしまうと、脱走してしまう恐れがあります。もし確認をするのであれば、逃げられないような環境を作って確認をしたり、外の窓から確認するように心がけましょう。
なおパニックを起こしやすい子はいきなり長時間のドライブは難しいので、短時間のドライブから慣れさせたり、必要でない限り外出は控えましょう。
まとめ

猫と一緒にドライブをする際には、キャリーケースや環境づくり、安全対策などを怠らないのが基本です。
またドライブ中は車酔いやパニックなどのトラブルが起こりやすいため、事前の知識と冷静な対応ができるように準備しておくのも忘れずに。
しかしどんなに準備を整えても、基本的にほとんどの猫にとってドライブは「楽しくありません」。そのためドライブの頻度や必要性は考える必要があります。
お留守番のほうが猫にとって幸せな場合も多いです。よく考えて計画しましょう。