『不幸な猫』を減らすにはどうすれば?私達にできる3つのアイデア 正しく学ぶこともひとつ

『不幸な猫』を減らすにはどうすれば?私達にできる3つのアイデア 正しく学ぶこともひとつ

みなさんのなかにも、不幸な猫を減らすべく、日々、精力的に活動している人もいることでしょう。今回は、どうすれば悲しい現在の状況を改善できるのか、そのための3つの取り組みを紹介します。みなさんの行動を後押しするきっかけになれば幸いです。

1.保護猫を迎え入れる

ケージの中の猫

不幸な猫を減らすうえで、最も影響力があるのは、保護猫を迎え入れることです。猫飼い未経験者であれ、経験者であれ、同じように貢献できます。

環境省の発表によると、2023年度の猫の殺処分数は6,899匹で、毎日約19匹もの命がこの世から消し去られています。保護猫活動などの取り組み、認識が広まり、年々減少傾向にあるとは言え、殺処分ゼロにならない限り、根本的な解決とは言えません。

責任を持って、ひとつの命を預かると、その分、不幸な猫(命半ばで強制的に処分される)を救うことにつながります。飢えの心配や他の猫との争いもないおうち暮らしは、猫自身がいちばん望む生活です。

さらに、俯瞰的に見れば、保護猫カフェ(シェルター)から一匹の猫を譲り受けると、空きを待つ新しい猫に、飼い主さんとの出会いのチャンスが回るようになります。

興味を持った方のために、保護猫を迎え入れる方法について簡単に紹介しておくと、「各保護猫団体の譲渡会に参加する」、「里親募集サイトで見つける」、「保護猫カフェで探す」などの選択肢があります。

昨今、大幅に減りつつある殺処分の現状は、動物愛護団体の地道な活動や行政の取り組みなどをベースに、譲渡文化の社会的認知度が高まったことに大きな要因がある、と言われています。

猫を飼いたいと願うみなさんは、「不幸な猫を減らす」のではなく、「幸せな猫を増やす」つもりで、保護猫の迎え入れを検討してみてください。

2.保護猫カフェに行ってみる

猫カフェのワンシーン

猫を飼いたいけれど、なかなか決断できない、あるいは、今の住環境では猫飼いを断念せざるを得ない、というみなさんは、保護猫カフェを訪れてみるのも良いかもしれません。

保護猫カフェには、「猫と直に触れ合える」、「猫それぞれの個性や性格の違いがわかる」、「猫の不思議な習性や生態を目の当たりにできる」などの多くの魅力があります。

猫とスキンシップすると、人間の脳内でオキシトシン(幸せホルモン)が分泌され、多幸感に包まれます。撫でられているほうの猫も同じです。幸せな気持ちになります。

譲渡目的でもないのに、保護猫カフェ通いがなぜ不幸な猫を減らすのかと言うと、みなさんの支払った入店料が、猫たちのゴハンやおやつ、猫砂、医療費になるからです。保護猫カフェで暮らすうちに、縁があって、素敵な飼い主さんと出会えることもあります。

みなさんが保護猫カフェで楽しい時間を過ごすことが、そのまま、行き場のなかった猫たちへの支援につながるわけです。今流行りの言葉で言えば、ウィンウィンの関係。医療費を含め、相当に維持費のかかる保護猫カフェにとって、力強いサポートです。

3.完全室内飼育を目指す

キッチンで女性からフードをもらう猫

不幸な猫は、殺処分になる猫だけではありません。放し飼い状態で飼われていて、残念な最期を迎える猫もいます。

おうちと外を行き来できる猫は、交通事故や他の猫とのケンカ、感染症などのリスクが常につきまといます。いったん行方不明になれば、もう二度と戻ってこられなくなるかもしれません。そのとき、飼い主さんはおそらく悲しみに暮れるはずです。

また、糞尿被害や爪研ぎによる車などの破損、鳴き声トラブルなどが起こると、周辺住民を巻き込んだ揉め事に発展する恐れもあります。

たとえば、東京都では、猫の飼養3原則として、「屋内飼育」、「身元の表示(名札、マイクロチップなど)」、「不妊去勢手術」が掲げられています(1999年3月、東京都動物保護管理審議会)。

2019年に改正された動物愛護法でも、完全室内飼育は、飼い主さんの「努力義務」になっています。

愛猫の悲しい結末を避けるためにも、飼い主さんは、放し飼いの危険性を正しく知り、完全室内飼育に努めるようにしましょう。

まとめ

女性の膝の上で眠る猫

不幸な猫を減らすには、保護猫を迎え入れることがいちばんですが、さまざまな理由により、なかなか決断できない人もいるかもしれません。

ただ、猫好きとして保護猫カフェに足を運べば、有意義な時間を過ごしながら、食費や医療費など、猫たちの力になれる方法もあります。

みなさんが気軽にできる取り組みを重ねていくことで、将来的に不幸な猫をゼロにする、というゴールが一歩ずつ近づいてきます。

世界中のすべての猫が、お腹いっぱい食べ、気ままに遊べ、安心して眠れることを願いつつ、今からできることを始めていきましょう。

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