愛猫のあなたへの『信頼度』が見極めるための3つのチェックポイント 絆を深めるための心得も

愛猫のあなたへの『信頼度』が見極めるための3つのチェックポイント 絆を深めるための心得も

日々、愛猫と暮らすなかで、「わたしの愛情は片想いに過ぎないのか…」と思い悩む飼い主さんもいるかもしれません。猫は言葉ではなく、行動や態度で気持ちを表す動物です。今回は、飼い主さんを信頼しているからこそ、愛猫が表現する3つの行動を紹介します。さて、みなさんに当てはまるものはあるでしょうか?本文を読んでぜひチェックしてみてください。

1.スリスリしてくれますか?

男性の足元にスリスリする猫

1つ目のチェックポイントは、「スリスリしてくれますか?」です。

猫の「スリスリ」とは、愛猫が飼い主さんの足元などに顔や体を密着させ、こすりつける行為のことです。

猫の顔や耳のつけ根、しっぽまわり、肛門付近などには「臭腺」というフェロモンを分泌する場所があり、猫は匂いづけの一環として「スリスリ」を繰り返します。主な目的は、マーキングや猫同士のコミュニケーション、愛情表現などです。

もし同じネコ科動物のチーターが「スリスリ」してきたら、戦慄&恐怖そのものですが、猫の場合は、ただひたすらかわいさにあふれています。「スリスリ」は、猫であれ、人であれ、好きな相手、親しい相手とでしかやらないのが大きな特徴です。

前置きが長くなりましたが、ここで質問です。あなたの愛猫は「スリスリ」してくれますか?以下の3択から自分に近いものを選んでみてください。

①いつも
②気が向いたら時々
③まったく、こっちがスリスリしたいぐらい…

①は上出来で、②は改善の余地あり、③を選んだ方は、超クール体質な猫か、飼い主さんのスタンスがやや愛猫には物足りない可能性があります(個体差も関係がある)。

猫は一緒に多くの時間を過ごす人に、より親しみを感じやすい動物です。もし愛猫が「スリスリ」してくれないのなら、共にくつろぎ、遊ぶひとときを意識的に増やしてみてください。ゴハン役を一手に引き受けると、たちまち「最重要人物」として一目置かれます。

2.鼻チューを交わしてくれますか?

少女に鼻チューする猫

2つ目のチェックポイントは、「鼻チューを交わしてくれるか?」です。

「鼻チュー」とは、和名では「鼻接吻」、西洋風に言えば、「フレンチ鼻キッス」とも呼ばれ、猫がかわいらしいお鼻を飼い主さんのお鼻に「チュッ!」と接触させる行為のことを指します。

先述した「スリスリ」は、猫同士のカジュアルな挨拶ですが、「鼻チュー」は、それよりも一歩踏み込んだ愛情表現です。したがって、「鼻チュー」されたことのある飼い主さんは、愛猫の信頼度メーターで言えば、かなりハイレベルに達しています。

ところで、少し立ち入った質問になりますが、あなたの愛猫は「鼻チュー」してくれますか?例によって、以下の3択からいちばん納得のいくものを選んでみてください。

①はい、甘えてくるときはいつも!
②年に数回程度
③まったく(初めて知った)

一度でも「鼻チュー」を授かった飼い主さんであれば、愛猫の鼻先のほのかに冷たい官能的な感触(猫の鼻は、匂いを鋭く感知するため常に湿っている)をいつまでも忘れないことでしょう。本当にやみつきになる涼感です。

③を選ばざるを得なかった「鼻チュー」未経験者のみなさんは、登山界の未踏峰と同じで、夢やロマンがまだまだ残されている証拠です。

快適な住環境を整えたうえで、心地よい距離感を保ちながら、愛猫のペースに合わせて暮らすことで、愛猫の信頼をつかみとる確率がグンと上がります。

「鼻チュー」への道はときに険しく、ときに翻弄される日々ですが、まだ見ぬピーク(愛猫の鼻先)に向かって、一歩ずつ確実に進んでいってください。

3.頭突きをかましてくれますか?

女性に頭突きする猫

3つ目のチェックポイントは、「熱い頭突きをかましてくれますか?」です。

猫は基本的に平和を好む動物ですが、こと愛情表現に関しては、狂気とバイオレンスをちらつかせることもあります。その最たるものが「頭突き」です。

猫の「頭突き」とは、文字通り、相手(猫や飼い主さん)の頭や身体にゴツンと頭を突き上げる行動のことです。たとえば、不意を突かれると、ボクシングのアッパーカットが決まったような、したたかな衝撃を受けます。

一見すると、タチの悪い憂さ晴らし、暴力行為のようですが、実は、深い深い愛情と信頼が込められていて、そのレベルは、「鼻チュー」と同じか、はるかにしのぐ情熱的な表現方法です。

さて、ここで最後の問いかけです。あなたの愛猫は「頭突き」をかましてくれますか?

①毎日、かまされています
②機嫌の良いときはたまに…
③痛くないですか?

「頭突き」の味を知る飼い主さんは、愛猫がもたらすちょっとした痛みにさえ喜びを見いだし、そこに並々ならぬ愛を感じ取ります。たとえタイミング悪く、「頭突き」がミゾオチにクリーンヒットしても、むしろ、うれしさいっぱいで笑顔が絶えません。

③を選んだみなさんは、まだまだ修行足りないのか…と悲観せずに、「頭突き」経験者の作法を見習ってみてください。

「頭突き」には、「大好き!」の愛情表現だけでなく、「ゴハン!おもちゃ遊び!」などの要求も含まれています。

その違いを理解し、愛猫のニーズにふさわしい行動を選び取るからこそ、「頭突き」経験者はその甘い痛みを胸を張って享受できます。

もちろん、「頭突き」に限らず、他の場面でも、きめ細やかな読み取り技術(観察力)が、愛猫の信頼を勝ち取る礎になります。

日頃のお世話ぶりが実を結び、晴れて「頭突き」の洗礼を受けたのちには、きっと飼い主さんは今まで以上に深い愛情世界へと一歩踏み出しているはずです。

まとめ

女性の腕に抱かれる白猫

本文を読み終えて、紹介した3つのチェックポイントをすべてクリアできた飼い主さんは、もはや「Master of 飼い主」と言っていいでしょう。「スリスリ」と「鼻チュー」「頭突き」の勲章が胸で誇らしげに輝いています。

もちろん、3つとも当てはまらなかったとしても、諦める必要はありません。関わり方次第では、劇的な変化が起こる可能性もあります。

「一緒に長い時間を過ごす」をはじめ、「ゴハンのお世話を率先してやる」「ほどよい距離感を保つ」「愛猫のペースに合わせる」「愛猫の気持ちを読み取る」など、できることから始めてみてください。

その先には、愛情と信頼にあふれたディープな愛猫生活が待っているはずです。

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