猫が『添い寝してくれない』のはなぜ?考えられる4つのワケ

1.信頼関係が築けていない
猫が飼い主との添い寝を避ける理由の一つが、まだ十分な信頼関係が構築されていないことです。特に新しく迎えた猫や、以前に人間との間で嫌な経験をした猫は、警戒心を解くまでに時間を要するため、すぐに添い寝を始める…というのは難しいでしょう。
人間が知らない人と眠るのに抵抗があるように、猫も得体の知れない生き物と一緒に眠りたくはありません。睡眠中というのは無防備な状態であるので、ガードは非常に強いのです。
もちろん個体差があるので、迎えたその日から一緒に眠ってくれる子もいますが、基本的に猫は初対面の人と眠らない生き物。まずは少しずつ猫との距離を縮めることから始めましょう。
2.警戒心が強いから
猫の性格によっても、添い寝のハードルは異なります。
たとえば野良猫出身の猫や、社会化期に十分人との接触がなかった猫、もしくは生まれ持って人間に対して警戒心が強い子も多く、そういった子は信頼関係は築けていても「寝る場所は別」というスタンスをとりがちです。「ひとりで寝る」ほうが、安心して眠れるのかもしれません。
そういった猫には、添い寝を強要するのは避けましょう。飼い主に嫌悪感を抱く原因にもなってしまいます。
警戒心が強い子でも、我が家の愛猫のように「歳をとったらそばを離れなくなった」というパターンもあります。猫の気分やペースを尊重して、添い寝してくれる日を心待ちにしてみましょう!心を開いてもらえるよう少しずつ距離が縮められると理想的です。
3.ほかにお気に入りの寝床があるから
猫が添い寝をしないのは、お気に入りの寝場所を他に見つけているから、という可能性も十分にあります。
猫は快適な場所を見つけるのが非常に得意な動物です。日当たりの良い窓際、暖房器具の近く、あるいは涼しいフローリングの上など、その時々の気温や気分に応じて、心地よいと感じる場所を選んで眠ります。
そしてお気に入りのキャットタワーのてっぺんや、専用のふかふかのベッドなど、猫にとって「完璧な寝場所」が他にある場合、飼い主のそばよりもそちらを選ぶのは当然と言えますね。
飼い主と一緒に寝たくないというよりも、単純に今の猫にとって、別の場所のほうが居心地がよいのでしょう。
4.飼い主のにおいが気になる
猫が添い寝をしない理由の4つ目は、飼い主本人、もしくは寝具の匂いが猫にとって好ましくない、という理由です。
猫は非常に優れた嗅覚を持つ動物。そのため人間にとっては心地よい香りでも、猫にとっては嫌なにおいと感じることがあります。
たとえば柑橘系の香りは猫が苦手とすることが多く、それが含まれた香水や柔軟剤、洗剤の残り香などが猫にとって刺激となって、一緒に寝るのを避けているケースも。
そのため添い寝してもらいたい場合は、なるべく無香料の製品で寝具や衣類を洗い、猫が安心して近寄れる状態を整えてみましょう。
以前は添い寝してくれていた場合の理由

以前は添い寝してくれていたのに、急にしなくなった場合、考えられるのは猫の気持ちや生活環境に何らかの変化があった可能性です。
たとえば、飼い主との関係性の変化。忙しくなって構う時間が減った、生活リズムが変わった、寝室の雰囲気が変わった、猫本人の成長による変化など。猫が「以前と違う」と感じる要素があると、添い寝を避けるケースも珍しくありません。
また、猫自身の体調や気分の変化も原因となります。たとえば体調不良やストレスを感じている場合、猫は一人になりたがる傾向があります。
そのため急な変化があった場合は、猫の様子をよく観察し、体調不良などが疑われる場合は必要に応じて動物病院に相談しましょう。
まとめ

猫が添い寝をしてくれるかどうかは、猫の性格や環境、そして飼い主さんとの信頼関係に大きく左右されます。添い寝をしてくれないからといって、必ずしも嫌われているとはいえません。
愛猫との絆は、添い寝の有無だけで測られるものではありませんし、日々の何気ないやりとりやスキンシップの中に、絆を深めるチャンスはたくさんあります。
落胆せず、猫の気持ちに寄り添っていきましょう。