猫が呼びかけに『しっぽだけで応える』5つの意味 そっけないようで、ちゃんと聞いている?

猫が呼びかけに『しっぽだけで応える』5つの意味 そっけないようで、ちゃんと聞いている?

猫が名前を呼んだ時にしっぽだけで反応するのは、決して無視しているわけではありません。本記事では、猫のしっぽの動きに隠された気持ちを解説していきます。一見クールな猫たちが、じつはしっかり飼い主の声を聞いていることがわかるでしょう。

猫が呼びかけに「しっぽだけで応える」5つの意味

三毛猫のしっぽ

1.返事をしている

猫が呼びかけに対してしっぽをピクッと動かすのは、「聞こえているよ」という返事をしているサインです。

わざわざ立ち上がったり鳴いたりするほどではないけれど、飼い主の声はしっかりと認識していて、応えたいという気持ちの表れです。

特にしっぽの先だけが小さく動く場合は、そのままの場所で落ち着いて返事をしている、という状況が多いでしょう。これは猫なりの「はい」や「うん」といった軽い返事ととらえることができます。

2.警戒している

しっぽで応える行動には、周囲への警戒心が隠されている場合もあります。

呼びかけに反応しつつも、しっぽをゆっくりと左右に振ったり、少し低い位置で動かしたりする時は、完全に気を許しているわけではなく、何か異常がないか周囲に注意を払っている状態です。

例えば、来客があった時や、聞き慣れない音がした時に名前を呼ぶと、このようなしっぽの動きを見せることがあります。これは、「あなたの声は聞こえたけれど、今は警戒中だよ」という猫からのメッセージです。

3.リラックスしている

非常にリラックスしている猫は、呼びかけに対してしっぽをわずかに動かすだけで応えることがあります。

体を起こすのが面倒なほどくつろいでいる時に見られる反応で、しっぽをだらんとさせている状態から、先だけを少し持ち上げたり、ゆっくりと揺らしたりします。

これは「あなたの声で心地よさを邪魔されたくないけれど、応えはしているよ」という、猫なりの究極のリラックスサインと言えるでしょう。安心しきっているからこそできる、控えめな愛情表現でもあります。

4.不満がある

猫が呼びかけに対してしっぽを素早く、または力なく振る場合は、何かしらの不満を抱えている可能性があります。

例えば、寝ているところを起こされたくない、構ってほしいのにそうしてもらえない、あるいは何か気に入らないことがある、といった気持ちがしっぽの動きに表れます。

しっぽを地面に叩きつけるように振ったり、小さくパタパタと動かす場合は、明確な不満やイライラを示していることが多いので、猫の状況をよく観察してあげましょう。

5.個性の表現

猫が呼びかけにしっぽで応える方法は、その猫の性格や個性によって大きく異なります。おっとりした猫はゆっくりと穏やかにしっぽを動かすかもしれませんし、活発な猫はピッと素早い動きを見せるかもしれません。

また、飼い主との関係性によっても反応はさまざまです。特定の飼い主にだけ見せる特別な動きや、その時の気分によって表現が変わることもあります。これは猫がそれぞれの方法で飼い主とのコミュニケーションを楽しんでいる証拠であり、猫それぞれの「返事の仕方」があると言えるでしょう。

しっぽの動きから読み取る猫の気持ち

しっぽを立てて駆け寄る猫

猫のしっぽの動きは非常に多様で、上記の理由に加えて、その時の感情や状況をさらに細かく読み解くヒントが隠されています。

例えば、しっぽをピンと立てて先だけを小刻みに震わせる場合は、喜びや興奮、親愛の情を表していることが多いです。

一方で、しっぽを体の下に巻き込むように隠している場合は、恐怖や不安を感じているサインです。ブンブンと大きくしっぽを振る行動は、犬とは異なり、イライラや不満の表れであることも少なくありません。

また、ゆっくりと大きく左右に振る場合は、何かを熟考しているか、次の行動を決めかねている時にも見られます。

このように、しっぽの高さ、振りの速さ、動きの範囲など、あらゆる要素が猫の複雑な内面を映し出しており、飼い主がこれらのサインを理解することで、より深く猫の気持ちに寄り添うことができるでしょう。

まとめ

しっぽを見せる猫

猫が呼びかけにしっぽで応えるのは、そっけないようでいて、実は飼い主の声を聞き、さまざまな気持ちを伝えている証拠です。

返事、警戒、リラックス、不満、個性の表現など、しっぽの動きには多様な意味が込められています。

しっぽの動き方と、他の行動や状況を合わせて観察することで、猫の繊細な感情や欲求をより深く理解し、愛猫との絆をさらに深めることができるでしょう。

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