1.かぎしっぽ

「かぎしっぽ」とは、その名の通り、途中から曲がっている尻尾のことをいいます。長崎県では約8割の猫がかぎしっぽを持っているといわれていますが、世界的にも非常に有名な猫の身体的特徴のひとつです。S字フックのような形に見えるため、ヨーロッパでは「幸せをキャッチしてくれる猫」とされます。
かぎしっぽの猫は、日本古来でも縁起のいい猫として知られていたようです。その尻尾の形から、「妖怪」や「猫又」にならないと考えられていたためです。猫が不吉な動物と捉えられていた時代でも、かぎしっぽの猫だけは例外でした。
曲がり具合は個体差があるものの、大きく分けると「キンク(途中で曲がった尻尾)」、「カール(体に巻き付くように垂れている尻尾)」、「ボブテイル(短く丸まっている尻尾)」の3つがあります。遺伝もあれば、他の猫に踏まれるなどして後天的に曲がる場合もあるようです。いずれの場合も痛みはないことがほとんどなので、安心してくださいね。
2.三毛猫

日本でよく見られる「三毛猫」も、縁起がいいとされる特徴のひとつです。商売の場に飾られている、「招き猫」のイメージが強いかもしれません。国内では珍しい模様ではありませんが、海外ではあまり見られないため、「キャリコ」「MIKE」などの愛称で注目されているそう。
三毛猫の色にはそれぞれ意味があります。白は「来福招福」、黒は「厄除け」、茶色は「無病息災」です。昔は三毛猫の個体数そのものが少なかったため、そもそも希少な存在として捉えられていたことも縁起がいいといわれる理由のひとつでしょう。
存在自体が珍しい三毛猫は、客寄せの役割を果たしたと考えられます。商売をしている家に三毛猫がいるだけで、お客さんが増えて繁盛したというわけです。現在でもオスの三毛猫は非常に珍しく、「幸運を呼ぶ猫」として親しまれています。
3.オッドアイ

「オッドアイ」とは、瞳の色が左右で違う身体的特徴のことをいいます。色の組み合わせはさまざまですが、「青と黄色」「青と緑」などが多いそう。日本では「黄色と灰青色」が多く、「金目銀目」といわれることもあります。
オッドアイが縁起がいいといわれるのは、やはりその美しさが理由でしょう。もともとミステリアスな魅力を持つ猫ですが、オッドアイはその神秘性をさらに高めます。また、希少性が高いことも、「幸運を呼ぶ猫」といわれる理由と考えられます。
ちなみに、オッドアイが生まれるのはメラニン色素の影響です。メラニン色素は毛や瞳の色を決める要素のひとつですが、何かの理由で片目だけ欠乏すると、オッドアイになります。どんな猫でもオッドアイになる可能性はありますが、白猫に見られることが多いようです。
4.ハチワレ

頭頂部から目にかけて「八」のように色が分かれている猫の模様を、「ハチワレ」と呼びます。色の組み合わせはさまざまですが、白黒猫に見られることが多いようです。
ハチワレは、古来から現代にかけてイメージが大きく変わった猫でもあります。戦国時代では「鉢割れ」と捉えられ、頭や兜が割れるという印象から忌み嫌われていた存在でした。しかし、次第にその意味合いが変わり、今では縁起がいい猫として親しまれています。
漢数字の「八」は末広がりであることから、「次第に栄える」「幸せが続く」といった意味を持ちます。ハチワレ猫は非常に穏やかで友好的な性格であることが多く、人間や同居猫とも仲良く過ごせることが多いとか。ハチワレ猫の性格のよさが、自身のイメージをガラリと変えたのかもしれませんね。※諸説あり
まとめ

「縁起がいい」といわれる猫の特徴を紹介しましたが、あなたの愛猫は当てはまりましたか?まったく当てはまらなかった人も、残念に思うことはありません。実は、すべての猫が持つ「ヒゲ」も、縁起物といわれているのです。
日本では金運アップや厄除けとして知られていますが、海外でもラッキーアイテムとして持ち歩く人がいるそう。ヒゲをお財布に入れれば、幸運が舞い込んでくるかもしれません。