猫が「あなたの言葉を理解している」ときに見せる6つのサイン

1.特定の単語に反応する
猫が飼い主の言葉を理解しているサインとして、まず挙げられるのが特定の単語への反応です。
自分の名前を呼んだときに振り向いたり、耳を動かしたりするのはもちろん、「ご飯」「おやつ」「遊ぶ」などのキーワードを聞いた途端に、目を輝かせたり、キッチンへ向かったり、おもちゃに注目したりする様子は、まさに言葉を認識している証拠と言えるでしょう。
また、「おいで」「ダメ」「座って」といった指示語に、実際にその行動を取ることで反応を示す場合も、単語の意味を理解している可能性が高いです。
これらの反応は、単なる音への反応ではなく、その言葉が持つ意味や、それに続くであろう行動を予測していると考えられます。
2.音のトーンや抑揚に反応する
猫は言葉そのものだけでなく、飼い主の声のトーンや抑揚からも多くの情報を読み取っています。優しい、高い声で話しかけられるとリラックスしてゴロゴロ喉を鳴らしたり、体を擦り寄せてきたりします。
逆に、低く厳しめの声で「ダメ!」と言われると、しっぽを丸めてそっぽを向いたり、その場から離れたりする行動が見られます。これは、言葉の具体的な意味を知らなくても、声の調子から飼い主の感情や意図を察していることを示しているのです。
飼い主が興奮しているときや、安心しているときなど、声の雰囲気を敏感に感じ取って、自分の行動を調整していると言えるでしょう。
3.目線や視線で理解を示す
猫が飼い主の言葉を理解しているとき、目線や視線も重要なサインとなります。
飼い主が話しかけたときに、猫がじっと目を見つめ返したり、話している相手の顔の表情を注意深く観察したりする様子は、飼い主の意図を読み取ろうとしている証拠です。
また、「あのおもちゃはどこ?」といった言葉に対し、実際にそのおもちゃがある方向に目を向けたり、顔を向けたりする行動も、言葉によって指示された対象物を認識している可能性があります。
4.しっぽや耳の動きで理解を示す
猫のしっぽや耳の動きは、言葉の理解度を測る上で見逃せないサインです。飼い主が話しかけた際に、しっぽをピンと立てて揺らしたり、ゆっくりと左右に振ったりする動きは、喜びや興味、安心感を示しており、言葉を受け入れている証拠です。
特に、しっぽの先を小刻みに振る「クエスチョンマーク」のような形は、疑問や好奇心を示し、飼い主の言葉に耳を傾けている状態と言えます。
また、話している方向へ耳を向けたり、耳を小刻みに動かしたりするのも、言葉を聞き取ろうとしているサインです。これらの身体言語は、言葉の意味を直接理解していなくとも、飼い主の意図や感情を汲み取ろうとしているあらわれと言えるでしょう。
5.行動で理解を示す
猫が飼い主の言葉を理解している時、その理解は具体的な行動となってあらわれることがあります。
例えば、「おすわり」や「お手」といった簡単な芸を教え込まれた猫が、その言葉を聞いて指示通りに動くのは、まさに言葉を行動に関連付けて理解している証拠です。
また、「病院に行くよ」と言われたら逃げ出す、あるいはキャリーケースに自分から入る、といった日常的なルーティンと結びついた行動も、言葉が特定の状況や結果を予測させる合図となっています。
このように、言葉によって促された行動を取ることは、猫が単なる音ではなく、その言葉に込められた意味や要求を認識していることのサインとなります。
6.ルーティンや文脈から理解を示す
猫は、単語単体だけでなく、日々のルーティンや特定の文脈の中で言葉の意味を理解していることがあります。
「もう寝る時間だよ」という言葉を聞いて、飼い主と一緒に寝室へ移動する猫もいます。これは、言葉が特定の状況や次に起こる出来事と結びついて記憶されており、言葉を聞くことで一連の流れを予測しています。
このような文脈の中での理解は、猫の学習能力と記憶力の高さを示しており、単なる反射反応を超えた複雑な認知能力を持っている証拠と言えるでしょう。
猫は本当に「言葉を理解」している?

猫が本当に人間の言葉を「理解」しているかについては、単語の意味を人間のように概念として捉えているわけではない、というのが現在の一般的な見解です。
しかし、上記のサインが示すように、猫は特定の「音」が特定の行動や状況、結果と結びついていることを学習し、認識しています。
飼い主の声のトーンや抑揚、ジェスチャー、そして言葉が使われる文脈と組み合わせて、その言葉が何を意味するのかを推測し、それに基づいて反応しているのです。
つまり、言葉そのものを理解しているというよりは、「音と意味の関連性」を学習していると考えるのが適切でしょう。
まとめ

猫と一緒に暮らしていると、私たちの言葉を理解して応えてくれていると感じることも多いですよね。特に名前やご飯、おやつなどはわかりやすく反応してくれる子が多いのではないでしょうか。
日々の遊びやスキンシップはもちろんですが、愛猫にたくさん話しかけて、より深い信頼関係を築いていきましょうね。